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キャッシュフローを使ってはいけない人

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村上です。

日本人ってよく、
「がんばります!」
って言いますよね。

私はそんな時、いつも思うんです。

「がんばらなくていいですよ。
淡々とやればいいんです」

なぜなら、がんばり続けることって、
けっこうきついんです。

だって、平常時よりも気合もエネルギーも
使うじゃないですか。

でも、それってマラソンを走り続けるようなもので、
ずっとは続けられません。

ですから、何かを始める時って、
がんばらなくていいから、
いつもの自分で結果を出せるような
やり方を続ける方が、大事なんです。

プロ野球選手は試合の時、
がんばって打ってるんじゃありません。
日頃、やるべきことをやっているから、
打てるんです。

ビジネスの世界には、
「やる前から勝敗は決まっている」
「段取りが9割」
なんて言葉がありますが、
それと同じなんですね。

不動産投資も例外ではありません。

ときどき、思いついたように
「がんばるぞ!」と気合を入れるより、
日頃からやるべきことを決めて、
淡々とそれを実行していける人の方が、
目標に早く到達できます。

こんなことを書くと、
「村上さんは、がんばっていないの?」
なんて質問を受けそうですが、
ええ、がんばっていません(笑)

私は自分を客観視する能力、
いわゆるメタ認知の特性が尋常ではないようで、
常に自分のことをもう一人の自分が
見ているような感覚があります。

時々、ちょっとムキになりそうになると、
もう一人の自分が「落ち着け、くだらない…」と
つぶやくんです。

そんなワケで、
時に情熱と冷静の間を漂いながら、
通常は淡々とやるべきことをやっている感じです。

喜怒哀楽がないわけじゃないですよ(笑)
家族と遊びに行ったりすると楽しいですし、
しあわせだなあと感じます。

あくまでも不動産投資に関してですが、
強い意思や感情で進めていくのではなく、
平常心で続けられるようになりましょう
というお話でした。

キャッシュフロー=給料じゃない!

さて、本題です。

キャッシュフローは、
不動産という事業を経営する上で、
一番わかりやすい指標です。

以前の不動産投資ブームの頃は、
成功大家さんなどが開催するセミナーで、

「キャッシュフローが1千万あれば、余裕でリタイア」

などという話も聞きましたが…ちょっと待ってください。

実はそのキャッシュフロー、
自由に使っていいお金じゃないんです。

これは、私が前からしつこく言っていることです。

特に、財務のバランスシートが、
マイナスの純資産を出している状態、
つまり、「債務超過」であれば、
なおのこと、使ってはいけないんです。

これから、そのワケを解説しましょう。

債務超過じゃ「前借り」しただけ

最初に言っておきますが、
どんなキャッシュフローも使っちゃダメ!
というわけではありません。

もともと土地を持っている地主系の大家さんや、
自己資金だけの無借金で物件を買った人なら、
キャッシュフロー=給料として、
使っても構わないんです。

でも、不動産経営のプレイヤーって、
そんなに恵まれた人ばかりじゃないですよね?

高金利のフルローンや
オーバーローンを組み、ほとんど自己資金ゼロで、
オーナーになった方が大勢います。

しかし、不動産投資ブームが去った現在では、
1億で買った物件が、現在の評価額は9千万に…
なんて話がザラにあるんです。

たとえキャッシュフローが出ていても、
売ったら9千万の物件であれば、
現時点でのバランスシートは
マイナス1千万の債務超過。

そんな債務超過の物件オーナーが、
月々のキャッシュフローを得たところで、
それは単なる、「借金の前借り」に過ぎません。

つまり、他人から借りたお金を、
自分のお小遣いにしているのと同じこと。

だから、年間キャッシュフローが1千万!
と誇らしげに語ったところで、
債務超過じゃ何の意味もないし、
自慢にもならないんです。

権利収入って何?

ちょっと話はそれますが、
「不労所得」や「権利収入」という言葉が、
少し前に流行ったことがあります。

・働かなくても毎月、口座にお金が入る

というイメージでしょうけど、
何の権利でしょうか?ひどい言葉ですよ(笑)

不動産経営はれっきとした「事業」であり、
特に最初の段階では、バランスシートが
債務超過に振れる可能性が高いんです。

そんな綱渡りの経営にもかかわらず、
権利収入などと喜んで、キャッシュフローを
じゃぶじゃぶ使っていたら、
残債が減らないどころか、
将来的な変化にも対応できなくなります。

不動産は、株やFXのような金融商品とは違い、
短期間で価値が半減するといった、
極端な相場変動はありませんが、
全く安定しているわけでもありません。

これまでの経験からいっても、
1割程度の相場変動は必ず起こりうる
と考えておいてください。

物件を買った時には
バランスシートがトントンだったとしても、
一旦、相場の波が「下げ」に転じれば、
含み損を抱える可能性が大なんです。

キャッシュフローは貯めろ!

そういった相場の変動に対応するために、
オーナーが取るべき対策は、

・購入額の1割程度のキャッシュは、
常にストックしておく

これなんですね。

まずは、堅実にキャッシュフローを貯めて、
もしものための余力資金や、
次の物件を買うための頭金を作ってください。

バランスシートのブレを見越して、
相場の流動性を担保しておくのです。

そうしておけば、万が一相場が下がった時でも
キャッシュを充てて、残債を消すことができます。

そして次に、

・今、自分の物件を売ったら幾らになるのか?

これを、きちんと把握してください。

おそらく多くの方が、
債務超過であることに気づくはずです。

それが分かれば、
キャッシュフローを使い込むことが、
いかに危険な行為か、身に沁みてわかるでしょう。

将来、まとまったキャッシュフローが
安定的に入り、残債も減ってきたら、
その時初めて、キャッシュフローの総額から
自分に幾ら給料を払えばいいのかが、
見えてくるんです。

キャッシュフロー=給料じゃありませんよ。
最初は、コツコツと堅実に貯めてください。

がんばりましょう!

村上

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