村上です。
みなさんは日々、
自分を追い込んで、
「結果を出すこと」に
こだわっているでしょうか?
私は基本、
ドMな人間なので(笑)
自分を追い込み
常に背水の陣で臨む
ことに、
それほど苦痛を感じません。
特に若い頃は、
なるべく意識をして
自分を追い込むようにしていました。
人間というものは基本的に、
楽な方に行きたがる生き物。
そのことを、
それまでの仏教体験によって
よく理解していたためです。
(実家がお寺なんです)
サラリーマン時代には、
「自分がやります!」
「自分なら出来ます!」
と、あえて自分を辛い立場に
置くようにしていました。
背伸びをしながら、
常に最前線へと自分を追い込む、
そんな感じです。
もちろん、本当に
できるかどうかわかりませんし、
やると言った以上、後に引けませんから、
相当なプレッシャーに苛まれるわけです。
しかし、そこは気合です(笑)。
自分は追い込まれれば
真面目にやる人間だ、
ということも知っていましたから、
何だかんだ言いつつ
最後までやり遂げられるという
自信もあったんですね。
まぁ仮に、目標が達成出来なくても
自分がやることを
認めたのは上司なのだから、
失敗しても俺のせいじゃないし、
会社が潰れたらそれまでだという、
割り切りもありました(笑)
経営者となった現在は、
そんな逃げ道さえない、
ドM街道まっしぐらな状況です。
これも、
若い頃に自分を追い込む
という経験があったからこそ。
40代の人間が言うのも何ですが、
結局のところ、
「人生全てにおいて、
息を抜く暇なんてない」
のかも知れません。
生きている間は常に攻め続け、
結果を出すことにこだわっていく。
そうでなければ、
新興国のハングリーな
ライバルに置いて行かれる
非常にシビアな時代なのですから。
今後、貧富の差はますます拡大し、
富むものはより栄え
貧するものは食えない
という極端な社会に向かいます。
そんな時、どう適応すべきか?
その答えが、
自分を追い込むこと
だと思えてならないのです。
そのうち本気を出そう、
と思っているようでは、
手遅れになってしまうかも
しれませんよ?
マスコミのデータは本当なの?
さて、本題です。
近年、ネットや雑誌の特集などで
「空き家問題」
が取り上げられる機会が、
非常に多くなってきました。
確かに、地方における
人口の急激な減少と
それに伴う空き家の増加は、
誰にとっても気になるところです。
しかし、時々この手の報道の中に、
「あれ?」というものがあるんです。
例えば、先日も
「空き家の数は
東京が全国トップ」
という記事があったんですが、
おかしくないですか?
実はこのニュース、
真相がわかれば
アホかと言いたくなるような
ものであり、
マスコミの報道姿勢について
疑問を抱かざるを得ないような
背景があるんですね。
どういうことか、
これから解説したいと思います。
募集中なのに空き家扱い!?
最初に、
この記事を読み込むうえで
必要な情報を紹介しますね。
空き家が大変なことになっている!
という報道の多くは、
総務省が5年ごとに集計している
「住宅・土地統計調査」
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_gaiyou.pdf
の内容を根拠にしています。
注目すべきは、
この統計調査のやり方です。
実は、この調査では、
100戸入りの賃貸マンションで
10室が入居者募集中の場合
→ 空き家数が+10戸
とカウントされるのです。
一般的な感覚だと、
人が十分に住める部屋が
たまたま空室という状態であれば、
空き家という意識はないですよね。
しかし、総務省のやり方だと
空き家になってしまう。
何だか変ですよね?
新築もカウントされてしまう
さらに、それはどうよ?と思うのが、
100戸の分譲マンションで
これから売り出しをかける
ような物件も、
空き家扱いにされることです。
これから分譲ということは
まだ人が住んでいませんから、
→ 空き家数+100戸
とカウントされてしまうんですね。
こんな部屋まで
空き家にカウントされれば、
「東京は日本一の空き家数」
になっても、不思議じゃありませんよ。
この統計は昔からあるものです。
そもそも、
考え方の違いですから、
それが間違っていると
いうつもりもありませんが、
このデータを見て、
「東京の空き家数は日本一!」
などと煽るマスコミってどうよ?
と思うわけです。
あてにならない集計方法?
さらに、総務省と同じく、
考え方の違いによって
大きな誤解を招きやすいのが、
トヨタグループの株式会社タスが
毎月発表している
賃貸住宅市場レポート。
https://corporate.tas-japan.com/community/report
ご存知の方も多いと思いますが、
このタスのレポートも
空室率のカウントが
とても特異なやり方
なんですね。
例えば、あるエリアに
・10戸全部が満室の「アパートA」
・10戸中5戸が空室の「アパートB」
という、
2つの賃貸物件があったとします。
通常だと、2つの合計は
総戸数20戸 のうち空室が5戸
ですから、
空室率は25%になるはず。
でも、タスは違うんですね。
東京の空室率が30%超!?
タスの集計方法では、
満室のアパートAを母数から外し
空室のあるアパートBだけを集計
することで、
10戸中5戸が空室だから
空室率は50%
ということになるんです。
例えば、東京の空室率は
タスによると30%オーバー
なんですが、我々業界人の感覚だと
そんな空室率はあり得ない
んですね。
もちろんこれも、
タスの集計方法が悪いのではなく
あくまで考え方の違い。
一番悪いのはこのデータを利用し、
「不動産投資は危険!」
と煽りながら販売を伸ばそうとする
大手経済誌だと思います。
東京の特定空き家はほぼない
それらに比べると、
世田谷などの区が実施する
「特定空き家の実態調査」
は、リアルな数字が得られます。
要は、私たちがイメージするような
放置されたままの危険な空き家
について調べているんですね。
そして、これらの特定空き家は
10年前と比べても
増加率はごくわずか。
さらに、
空き家率は全体の1%もない
という状況なんです。
ですから、東京23区に限っては
空き家の心配はほぼない
と言ってもいいと思います。
きちんとウラを取れ!
にもかかわらず、
大手経済紙などのマスコミは、
読者の目を引くような統計値を
自分たちに都合のいい形で引用
したがりますから、
それを知らない一般の方々は
東京の空き家数は日本一!
空室率も30%超!?
という見出しをそのまま信じ、
「不動産投資なんて危険だ!」
というロジックに陥ってしまうわけです。
もちろん、私たち不動産投資家が、
そのようなデータを鵜呑みにする
ことは、基本的にないと思いますが、
実態にそぐわないデータを見た時、
なぜそういう数字になっているのか?
について、
ソース元を辿るなどして
きちんと理解しておく姿勢は、
持ち続けておきたいものです。
がんばりましょう!
村上