コン・パス代表、村上です。
こんな物件、
買わなければよかった…
当社に相談に来られる
投資家さんから
ときどき聞かれる言葉です。
後悔するような物件を
買ってしまったら一体
どうすれば良いのでしょうか?
地域は様々ですが、
物件には共通点があります。
・郊外立地
・築古大型RC
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破たん確定の事例が続出中…
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例えばこんな物件です。
所在地:青森県青森市周辺
建物:RC造 築30年
間取り:2LDK×40戸
家賃収入:2000万円
購入金額:2億4000万円
表面利回り:9%
オーバーローンで買えるから、
という業者の言葉に乗って
買ってしまいました。
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2億の借金で手残り200万円
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満室想定で年間キャッシュフローが
200万円程度になる物件ですが、
カバーしきれないリスクが潜んでいます。
・空室
・室内リフォーム
・広告費
・大規模修繕
GoogleMAPで見てみると、
畑の真ん中にドカンと
巨大なマンションがひとつ。
周りに民家も商店もありません。
入居付けに苦労しそうです。
2LDKなのに家賃4~5万円、
リフォームや広告費に
お金をかける余裕がない。
売却時の利回りを考えると
家賃の値下げもNGです。
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リスクに見合うリターンなし!
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屋上や外壁の防水工事など
必要になると数千万円です。
台風被害などであれば
保険が使える可能性もありますが、
手出しは出てしまうでしょう。
完全に、
リスク >> リターン
になってしまっています。
それだけリスクや手間を
負担しても年間の手残りが
100~200万円。
こういう物件はなんとしても
早めに手放すのが吉です。
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デットクロスの時限爆弾
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「完済まで30年持ち切ればいい」
という無茶を言う人もいますが、
よほど町の中心でない限り
築30年超で満室稼働は望めませんし、
維持費が膨大なので
キャッシュが持ちません。
加えてデットクロスです。
大規模修繕が不要だったとしても
税金負担が重くのしかかります。
元利均等返済では返済額は一定ですが
利息が減っていき、元金返済が増えていきます。
元金返済は経費にならないので
お金は出ていくのに所得とみなされる、
ということです。
今回の物件も5年~10年程度で
デットクロスを迎えます。
会計上の所得 >> キャッシュフロー
という状況で税金が逆ザヤに
なってしまいます。
こうなるともう、
何のために2億円の借金を背負うのか
分からなくなってしまいますね。
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そもそも購入金額が高すぎる
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この物件の資産価値を考えてみましょう。
路線価ベースで土地が2500万円程度、
建物の再調達価格が1億2000万円程度。
単純に積算すると
1億5000万円となります。
購入金額が2億4000万円ですから
9500万円も差があります。
収益性からも見てみます。
地方の資産家が購入する目線は
大体利回り15%程度です。
家賃年収2000万円であれば
1億3000~4000万円で
買付を入れるイメージです。
今回の購入金額:2億4000万円は
地元の人が絶対に買わない金額です
投資家さんがいかに高い買い物を
したかが分かりますよね。
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自己資金を入れて「損切り」しました
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地元の相場よりもはるかに高い
価格で購入してしまい
しかもオーバーローンです。
残債以上の金額で売却することは
できません。
つまり手放すのであれば
損切りをするということになります。
この投資家さんの場合
高年収で現金もお持ちでしたので、
一旦リセットということで
自己資金数千万円入れて売却しました。
高い授業料です。
そこまで現金がないという方は、
何とか頑張って売るしかないのですが、
収益不動産に長けた営業マンを
頼るのが良いかと思います。
プロが売却活動をしても
長期戦になることは間違いありません。
早めに動くのが吉、です。
今日もがんばっていきましょう!
村上