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大事なのは規模ではない。純資産だ!

村上です。

「検討します。」

という言葉、
仕事からプライベートに至るまで
よく聞きますよね。

みなさんはこの言葉を聞いて、
どう思われますか?

ほとんどの方は、
「特に何とも思わない」
と答えるのではないでしょうか?

一方の私の答えですが、
「すごく嫌い」です(笑)

なぜなら、私はこの言葉を
営業と結び付けてしまうから
なんですね。

営業の場面で、
相手からその言葉が返って来たら、
「あぁ、ダメだこりゃ…」
と、ガックリきます。

それがベースにあるので、
今ではこの言葉を聞いただけで、
溜息が出そうになります(笑)

検討する内容について、
教えてくれるときは別ですよ。

「〇〇について確認します。
その上で検討しますね」
という感じですね。

しかし、
「検討します」という言葉を
使う人って、ほとんどの場合は
そんな返答じゃないんです。

「検討してみます」
と言うだけで、終わり。

本当に買う気があるのなら、

・具体的な交渉に進んだり
・物件をより詳しく調査する

方向に話が進みますよね。
それをしないんです。

ですから、営業マンは、
「検討します」と言う言葉を聞くと、
「あぁ、この人買わないな…」
と、思ってしまうんです。

私だけでなく、
ほとんどの営業マンが
同じだと思いますよ。

ただ、自分が断る側になると、
これほど便利な言葉はないんですね。

「Yes」でも「No」でも、
決断することって、
同時に他の可能性を
切り捨てることになるので、
つい慎重になります。

それに対して、
「検討しますね」
という言葉って、
何のリスクも責任も生じないんですね。

相手との関係を悪くすることなく、
何となくその場が収まる…。
便利ですよね。

そのため、多くの人が
使っているわけです。

ところで、
このメルマガを読んでいる
不動産投資家の皆さんは、

物件を見に行った後で、
「検討します」なんて言葉、
使っていませんよね。

そんな優柔不断な人は、
「決断できない客」
「冷やかし客」
のリストに入れられて終わりです。

そうです。
不動産投資家たるもの、
物件を見に行った現場で、
「検討します」は禁句。

どうしてもその場で決断できないなら、
先ほど述べたように

・どんな確認や計算をして
・いつ頃までに報告するのか?

をきちんと決め、
相手に伝えるべきだと思います。

交渉事は「即断即決」が最上。
「検討する」は悪手ですよ。

とにかく純資産拡大!

さて、本題です。
みなさんは、

「不動産投資で成功した!」

という話を聞くと、
どんなイメージを持つでしょうか。

・保有物件数〇〇棟
・家賃年収○億
・キャッシュフロー月○千万

そんな風に、
規模を基準に考えますか?

そういう人はきっと、
メガ大家さんやギガ大家さん
のような投資家が、
成功例だと思うでしょう。

でも、本当はそうじゃないんです。

不動産投資において、
本当に成功したかを
計る指標はズバリ、

純資産をどれだけ拡大できたか?
これです。

その理由を、説明しましょう。

そもそも純資産とは?

最初に、
「純資産って何だっけ?」
というビギナーさんのために、
改めて説明しますね。

純資産とは、財務会計上の用語で、

・貸借対照表(BS)の右側にあり
・総資産から負債を差し引いた
・純粋な自分(or会社)の資産

を指します。

ざっくりとした例ですが、

頭金2千万+7千万の融資で
資産評価額1億の物件を
9千万円で購入できた!

とすると、

総資産:1億の物件
から、
負 債:7千万の借り入れ
を差し引いた残りが
純資産:3千万
となります。

純資産どころか債務超過

当初から、
現金で2千万を持っていた
とすると、会計上は

純資産2千万の現金が
2千万分の物件に形を変え、
さらに純資産が1千万分増える

という、優れた財務状況なのですが、
収益不動産における取引の多くは、
そう簡単には行きません。

例えば、

1億1千万のフルローンで
資産評価額1億の物件を
1億1千万で購入した

ような場合、

総資産:1億円の物件
から、
負 債:1億1千万の借り入れ
を差し引いた残りは、
純資産:マイナス1千万円

つまり、負債が資産を上回る
債務超過状態
に陥ってしまうのです。

「不動産王」は「借金王」?

実はこの債務超過、
多くの投資家たちが陥るもの。

冒頭で述べた
メガ大家やギガ大家さんたちも、
その例外ではありません。

例えば、
「不動産王」だと誇示している人が、
実は債務超過の「借金王」だった。

そんな話、そこら中に
ゴロゴロしているんですね(笑)

ですから、いくら
保有戸数が多かろうと
年間家賃収入が多かろうと、

その人の決算書を見れば、
本当に成功しているかどうか?
が、たちまち判明してしまうのです。

肥満体質を目指すな!

にもかかわらず、多くの投資家は
メガ大家さんやギガ大家さん
を目指すことが、私は不思議です。

せっせと借金を重ねて物件を増やし
ぶくぶくと肥大して
身動きの取れない債務超過体質に、
自らを追い込んでいるのと同じだからです。

それとは逆に、
きちんと頭金を入れて物件を買い
小規模ながら良質な物件を揃え
ローンの残債も計画的に減らす。

このような買い方を
続けている投資家は、

良い物件を安く買った上に
返済で純資産をさらに増やす
という、

引き締まった筋肉の財務体質
を実現できています。

どちらの経営が健全なのかは、
言うまでもありませんよね?

銀行が喜んで融資する?

では、純資産を増やすことがなぜ、
不動産投資の成功基準
となるのでしょうか?

それは、
経営を高く評価されて
銀行が喜んで融資してくれる
からです。

もちろんこれは、業種にもよるので
一概に言えるものではないのですが、

不動産投資は融資が
出なければ成り立たない

ことを考えると、
純資産が成功の基準であることに、
間違いはありません。

ただ、不動産投資を始めたばかりの頃は、

1棟目の物件を買った時点で
殆どの投資家が債務超過状態

ですから、そこからいかに

利益を最大化して再投資し
月々の返済で残債を減らし
純資産をプラスに持っていける
かが、勝負だと思います。

競うべきは純資産!

純資産の話、いかがでしたか?

物件規模の拡大や家賃年収、
キャッシュフローの最大化は一見、
派手で格好のいい成功基準
に見えがちなもの。

投資本やセミナーなどの情報を信じて
勘違いする投資家も多いのですが、
それは「本当の成功」とは呼べません。

競うべきは規模ではなく
純資産の数字。

このことを念頭に、
筋肉質の財務体質を目指してください。

がんばりましょう!

村上

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