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高低差のある物件にはリスクが一杯!

村上です。

融資が厳しくなったら
不動産価格が崩れるって
言ったの、誰ですか?(笑)

買い場に備えて
手持ちのキャッシュを
増やしていた人たちは、
欲しい物件がないと嘆いています。

「買い場どころか、売り場なのでは?」

そんな声も聞こえてきました。
経済予測というのは、
なかなか当たらないものですね(汗)

だからこそ、
面白いともいえるのですが…。

さて、
いつの時代も不動産投資家が
集まれば話題に出ることのひとつに
節税対策があります。

私もしょっちゅう
相談を受けますよ。

でも、私からのアドバイスは
いつも決まっているんです。

「節税なんて気にならないくらい
がっちり稼げば良いじゃないですか!」

そう言うと、

「村上さん、
冗談はやめてくださいよ~」

と言われますが、
本気です(笑)

節税対策に
時間を使っているくらいなら、

どんどん稼ぐ方が
生産性も高いし、
将来的にもお金増えますからね。

だって、
ほとんどの節税は
先送りですから。
最後は払うことになるんです。

もちろん、無策じゃ困りますよ。

セーフティー共済など、
やるべきことはやった方が
いいと思います。

でも、
ギリギリのところを攻めて、
税務署に入られたらどうしようと

胃がキリキリするような節税は、
本当にやめた方がいいと思いますね。

第一、色々な技を駆使して
なんとかかんとか節税できても、
ルールが変わって通用しなくなる、
なんてこともしょっちゅうです。

それならやっぱり、
本業の収入を増やすとか、
不動産投資で成果を上げるなどして、

最終的な手残りを残す方が、
ずっと効率がいいですよ。

融資が付きにくい、
世の中の先行きが見えにくい、

そんな時代ですが、
不動産投資でうまくいっている人は
常にいます。

私の勉強会のメンバーも、
相変わらず、積極的に
売買していますよ。

勉強会と言えば
最近はオンラインでの
活動が中心ですが
おかげさまで好評です。

冗談を言っても受講者さんが
笑っているかどうか、
把握できないところが、
私としては辛いですが…。

まあ、気にせずがんばります(笑)

高低差に要注意!

さて、本題です。

土地というものは必ずしも、
平野部の平らな場所にある
わけではありません。

丘陵の傾斜地や山あいのエリアでは、
階段状に土地を開発し、その段差を
コンクリートブロックなどの
擁壁(ようへき)で埋めることで、

敷地を確保しているケースも
多くあるんですね。

私が以前住んでいた

・横浜市
・横須賀市

などは、
特に傾斜地の多いエリアでしたから、
街のそこら中に擁壁がある
という環境でした。

そんな珍しくもない擁壁ですが、
不動産投資の面で見ると、要注意。

甘く見ると大変なことになる
可能性を含んでいるんです。

その理由をこれから解説します。

土砂崩れは保険でカバー出来る

傾斜地のリスクと言えば、
土砂崩れなどの自然災害が、
まず思い浮かびますよね?

特に近年は、
西日本を中心とした豪雨災害によって、
どのエリアでも土砂崩れの危険性が
以前より増加しています。

もちろん、不動産投資においても
そのリスクを軽視出来ません。

ただ、自然災害は最悪、
火災保険で広くカバー出来る
ものであり、

リスクに対する備え
という意味では、
それほど心配する必要はありません。

一方、擁壁となると話は別。

災害リスク以前に、
莫大な維持費=コストが掛かるからです。

その擁壁は誰のもの?

例えば、郊外の丘陵地に
利回りのいいボロアパート
が、あったとしましょう。

ただ、その立地は
傾斜の急な坂道の途中にあり、
周囲が3m以上の擁壁に囲まれていた
としたら、どうでしょうか?

まず初めに考えたいのは、
その擁壁は誰のものか?
という点です。

ウチの土地にあるのか?
それとも隣地にかかるのか?

それだけでも、
物件を買っていいかどうか?
の判断が、途端に変わるんですね。

もちろん、
隣地にあったほうが
擁壁の維持費用を負担しなくて済む
ので良い、というわけです。

隣地の擁壁に手は出せない

しかし、
仮に隣地の擁壁だったとしても、

そもそも施工がずさんで
水抜きの穴が見当たらない
とか、

メンテナンスを全くせず
かなり危険な状態になっている、
そんな擁壁だったらどうでしょうか?

擁壁の所有者は他人ですから、
こちらが勝手にメンテナンスする
わけにも行きませんよね?

擁壁も、一般的な建物と同様に
建築基準法による検査が必要
なのですが、

地方の擁壁などでは
検査済証が出ていない
違法な擁壁が存在する
ケースも、少なくありません。

擁壁の維持コストは物件並み?

さらに、
その擁壁が自分側の所有である
場合、話はもっと厄介です。

万が一、擁壁が崩れでもしたら、
土地の所有者が管理責任を問われる
ことになりますから、

定期的な擁壁のメンテナンスに
何千万という費用がかかる
ことになるのです。

当たり前の話ですが、
お金がないから放置していい
わけじゃありません。

「そんなの知らなかった!」
では済まされませんよ。

擁壁という
収支リスクの高い物件を
購入してしまったオーナー
に責任があるのです。

給排水の維持というコスト

また、傾斜地のリスクは
擁壁だけじゃありません。

例えば、
道路下に家が建っている
ような場合がそうです。

利回りが高いからと
物件を買ってしまった後で、
上下水道の給排水の問題
に、気づいたりするんですね。

下水道は通常、道路内にありますから
それより下に物件がある場合は、

・ポンプで下水を汲み上げて
・道路内の下水管に排水する

ポンプアップの仕組みが必要になります。

実は、そのメンテナンス費用も
すごく高いんです。

場所にもよるので、
費用は一概に言えませんが
何百万レベルの出費は覚悟すべきでしょう。

高低差はリスクだらけ

つまり、高低差のある傾斜地は、
平坦な土地に比べると、

・土砂災害の発生
・擁壁の保守費用
・設備の保守費用

と、リスクだらけなんですね。

さらに、実際に工事してみないと
分からない点も多く、
コストの振れ幅も非常に大きい。

そんなわけで、
私たちのようなプロでも

・収支のハードルが高く
・非常に買いにくい物件

と捉えているのが正直なところです。

当然、一般の投資家が
価格が安い!利回りも高い!
と深く考えないまま、
傾斜地の物件に手を出せば、

将来的に、
経営的に行き詰まるリスクが
高くなるといえます。

物件選びは高低差に注意!

これを肝に銘じて、
物件を探してください。

がんばりましょう!

村上

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