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債務超過状態から脱出せよ

村上です。

世の中には、
不動産投資をやりたいけど、
奥さんに理解してもらえない。
そんな方が結構います。

確かに、奥さんが
不動産に興味を示さない場合、

「そんな大金を借りて
失敗したらどうするの!」

などと怒られても、
止むを得ない気がします…

その一方で、私は

身近な奥さんぐらい
説得できないのでは
経営なんて続かない

という気持ちもあるんですね。

結婚してからうん十年、
説得しようにもすでに遅し…。

という方もいそうですが…
そこはあえて触れません(笑)

とにかく、

一番身近にいる存在であり
一番の理解者であるべき

奥さんからの信頼が
得られないようでは、

海千山千の不動産業者や、
銀行の融資担当者から

自分のビジネスを、
理解してもらうことなど
無理というもの。

と、ここまでは
あくまで正論なのですが、

奥さんの理解を得られなくても、

不動産投資をやっている人は
実際はかなり多いですし、

理解を得るどころか、
完全に黙ってやっている人も
少なくありません。

ちなみに、奥さんに黙って
物件の購入を進めた結果、

バレて大変なことになった
投資家のAさん
という方がいらっしゃいます。

Aさんは、私が仲介した物件を
購入しようとしていたんですが、

契約直前になって
奥さんに全てバレてしまい、

実印と通帳全てを、
契約できないようにと
隠されてしまったんですね。

まさに実力行使です(笑)

しかし、そのAさん

「それでも契約します!」
「どうしたらいいですか?」

と、私のところへ来たんです。

結局、Aさんは私と一緒に

・印鑑を買いに行き
・役所で印鑑証明を取り直し
・銀行口座も新たに開設して

そのまま、決済までやりました。

その後、ご夫婦の関係が
どうなったかと言えば…

実は一発逆転、
円満に戻ったんです。

物件を買えたことで、
毎月のキャッシュフローが
安定して入るようになると、
奥さんは大喜び。

今では奥さんに経理を手伝ってもらい、
給料も払えるようになりました。

Aさんは、
「あの時買って良かった!」

奥さんからは、
「村上さんありがとう!」

今はこんな感じです。

しかし、全てのご夫婦が
こう上手く行くとは限りません。

銀行や業者は数多くいますが、
奥さんは1人しかいないのです。

関係にヒビの入らないよう、
慎重にアプローチしてくださいね。

債務超過状態から脱出せよ!

さて、本題です。

数年前の不動産投資ブームでは、

・メガ大家
・ギガ大家

という肩書きを引っ提げて、

「規模拡大こそが正義!」

と言わんばかりに、
ガンガン物件を買っていた
投資家たちがいました。

キャッシュフローを
短期で増やすためには、

融資を引けるだけ引いて
大型物件を買い漁る手法

が、成功への近道だと
思われていたんですね。

しかし、そういった
買い方を続ける限り、

債務超過という
スパイラルから

抜け出すことは
到底不可能なのです。

今日はその債務超過について、
解説してみたいと思います。

債務超過とは一体何か

はじめに、
債務超過について
おさらいしておきましょう。

債務超過とは、

債務者が抱える負債の総額が
資産の総額を超えている状態

を指します。つまり、

資産を全て売却して
現金化しても、
借金を返しきれない

という状況ですね。

先ほどの、
メガ大家さんの例で言えば、

数十億の負債に対して
資産が1億程度しかない

ようなイメージ。

でも、それでいい
はずなどありません。

タブーがまかり通る?

実はこの債務超過、
一般企業が陥った場合は、
大変なことになります。

最悪の場合、金融機関から

・破綻懸念先

という烙印を押され、

新規の融資を受けられなくなり、
事業継続がストップしてしまう

可能性もあるからです。

つまり、債務超過とは
基本的にタブーの領域
だと知っておく必要があります。

しかし、不動産に至っては
その債務超過状態が
ごく普通に存在するのです。

どういう訳なのでしょうか?

買った瞬間から債務超過

例えば、
一般のサラリーマンが

都心の新築区分タワマンを
1億のフルローンで購入した

としましょう。

物件を購入した直後、
止むを得ない事情があって、
売却しなければならない!

となった時、果たして
買った額と同じ値段
で、売れるでしょうか?

いいえ、よほどの
人気物件でもない限り、
その額では売れないはずです。

物件価格1億に
諸費用が1千万として

購入時のトータルが
1億1千万。

売却額が9千万であれば
そこから手数料もかかり

結果的に、2割減程度の
債務超過状態になるのです。

サラリーマンという属性

しかし、そんな
止むを得ない事情
でもない限り、

通常の購入者は
自分が債務超過状態だと
気付いてもいませんし、

金融機関も、
破綻懸念先という
扱いをしません。

なぜなら、
サラリーマンには
安定した収入があるから。

毎月の返済が滞らない限り、
債務超過状態であっても
破綻を懸念する必要はない。

購入当初は債務超過でも、
毎月コツコツと返済すれば、
いずれ資産が債務を上回る
損益分岐点が到来する。

だから、大丈夫だろう
という理屈なんですね。

さらに、住宅というものは
生活に重要なインフラ
であり、

国の政策もあって
購入者が債務超過状態であっても
特に問題はないとされるのです。

融資が引けなくなった人たち

しかし、同じ不動産でも
私たちのような

不動産投資家が買う
収益物件の場合では、
事情が異なります。

不動産投資ブームの当時、

最初の1〜2棟は
サラリーマンの属性で
融資が引けた投資家も、

債務超過状態が続けば
新たに融資を引くこと
が出来なくなり、

物件購入が頭打ちになる
ということがよくありました。

つまり、住宅と同じ
不動産であっても、

一般企業の破綻懸念先と
同じ扱いにされてしまうのです。

そこで、
物件を買えなくなった
メガ大家さんたちは、

1物件1法人などの
グレーなスキームに、
手を出したという訳です。

実はみんな債務超過

しかし、実際には、
メガ大家だけでなく、
ほとんどの投資家が、

不動産投資を始めた頃は、
債務超過状態
だと言われています。

銀行もその債務超過を、
サラリーマンの属性で
カバーすることを前提に
融資を出しています。

つまり、家賃収入と
サラリーマンの稼ぎから

毎月のローンを返済し
早く債務超過を脱出する

ことが、オーナーに
求められているのです。

シミュレーションを怠るな!

この債務超過が原因で
失敗しないためには、

財務三表の仕組みを
きちんと理解し、

今、物件を売却したら
幾ら手元に残るのか?

現時点での借金は、
幾ら残っているのか?

このまま返済を続けて、
どのくらいの時期に
自分の物件が
損益分岐点を迎えるのか?

ということを、
きちんとシミュレーションし
把握しておかなければなりません。

不動産投資のゴールは、

規模拡大でもなく
キャッシュフローでもなく
資産をいかに増やすか?

その目線を持ちながら、
投資活動を行なってください。

がんばりましょう!

村上

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