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競売物件は今でもアリ?

村上です。

企業の組織再編や配置転換など、
いわゆるリストラの動きが、
加速しています。

体力のない中小はもちろん、
上場企業や大手の
金融機関なども同様。

背に腹は変えられない
とばかりに、数千人規模の
リストラを進めている状況です。

さらに、今後は
リーマンショック時に行われた、
1人当たりの勤務時間を減らす
といったソフトなリストラも
増えていくことになるでしょう。

また、電通が一部の正社員を
業務委託契約に切り替え、
「個人事業主」とする制度を始める
という報道も出ています。

今のところ、全体の3%にあたる
230人が該当するということですが、
今後、この割合は増えていくと
考えるのが自然です。

いずれ働く人のほとんどが、
電通のような個人事業主契約となり、
成果報酬制での給与支払い
に移行していくのかも知れません。

その上現在は、

・リモートによる在宅勤務
・副業の推進

といった、
働き方の自由を
国自らが推進している
流れもあります。

その結果、働く側にとっても
かつてのような会社への帰属意識が、
希薄になる傾向に。

雇う側から見ても、
雇われる側から見ても、
状況は変化しつつあるのですね。

私はこのような流れを
個人的には悪くはない
と思っています。

・自分の力でメシを食う
・メシを食うために頑張る

という世の中になれば、
国全体の生産性が上がり、

・頑張る人が評価されて
・働かない人は報われない

という、資本主義の原点に
立ち返ることが出来るからです。

社員の時は禁止されていた
副業だって、個人事業主なら
やりたい放題です。

私の勉強会では、会員さんが
どんどん増えていますが、
その多くが大手企業のサラリーマン。

この方たちは、今のうちから
給与以外の収入を築いていますから、
もし契約形態が変わったとしても、
すんなり受け入れることができるはずです。

一方で、何の対策もなく
リストラにあい、経済的に
困窮する人たちも間違いなく増加します。

働き方が自由になり、
貧富の差がますます広がることで、

富める者はさらに富み
貧しい者はさらに飢える
という二極化が進んでいく…

これはある意味、
やむを得ない現実なのかもしれません。

しかし、日本という国は
頑張れば誰にでもチャンスがある
こともまた事実。

結局、これからの人生を
豊かに過ごせるかどうかは、

それぞれ、1人1人の
マインドに掛かっていると、
言えるのではないでしょうか。

不動産投資は
自分が頑張っただけ稼げる
という、これからの時代に
マッチしたビジネスといえます。

自分がこの先、どう生きたいのか、
その為に何が必要なのか、
これまで以上に真剣に考え、
行動に移していきたいですね。

競売物件の魅力がなくなった?

さて、本題です。

不動産投資家の中には、積極的に
競売(けいばい)に参加する
方も少なくないと思います。

書店などでも、
「はじめての競売物件」
といった書籍を、
よく目にしますよね?

そもそも、裁判所の競売物件は、
アパート/マンションなどの収益物件
よりも、

破産者の自宅など
実需(じつじゅ)の区分や戸建
であることが多いのですが、

それでも
「市場に出ない物件が安く落とせる」
ことは、これまで
投資家にとって大きな魅力でした。

しかし、競売物件は近年になり
以前ほどの魅力がなくなった
という現実もあるんです。

というわけで今回は、
競売物件の現状について、
解説してみたいと思います。

「競売」の流れとは?

「競売」とは、
不動産を担保に組んだローンで、
半年以上支払いが滞った債務者に対し、

銀行が「期限の利益喪失」を行って
ローンの一括返済を求めたのち、
保証会社に債権を代位弁済してもらう、
という流れの後、

保証会社が一定期間の督促を経て、
裁判所に担保物件の競売を申し立て、

物件を競売に掛けて入札を募り、
落札された代金を債権に充てる
という流れで進められます。

保証会社は多くの場合、
債権をなるべく多く回収しようと、
担保物件を、

・任意で売却するか?
・競売に掛けるか?

で比較検討します。

その結果、競売の方が高く売れると
予想された物件が、
競売にかけられて我々の目に
触れることになるんですね。

すべて自己責任の世界

不動産業者が仲介する
一般的な売却物件とは異なり、
裁判所の競売物件は、入札前に

・建物の中を見ること
・詳しい説明を聞くこと

が出来ません。

裁判所が調査/作成した
「3点セット」と呼ばれる

・物件明細書
・評価書
・現況調査書

のみが、詳細を確認できる
資料になります。

当然ながら仲介のような、
重要事項説明もありません。

かといって、競売物件を落札した後で
想定外の事態が起きても、
「聞いてない」「知らない」
という言い訳は通用しません。

誰かが物件に住んでいる?

さらに、競売で落札した物件に
知らない人が住んでいた…
というケースも少なくないんです。

以前の競売物件は、

・占有屋

と呼ばれる反社系の人たちが、
借主として居座り、
高額の立ち退き料を要求する
ことが多発しました。

現在は法律によってある程度
規制されたため、
物件に居住しているのは、

・前所有者

というケースが殆どです。

しかし、

・落札者が鍵を換える
・勝手に中に入る

という「自力救済」は、
法的に認められておらず、

前所有者が
物件に居座っていた場合、

裁判所に申し立てをして
立ち退き命令をもらうという、

手間と時間の掛かる
プロセスを踏む必要があります。

高過ぎて落札出来ない

さらに、
競売物件そのものの魅力も、
近年は薄れてきています。

競売物件の落札額はこれまで、
市場価格の7〜8割程度と
されていました。

過去には主に競売専門の業者が
買いたい価格で落札していた
のですが、近年では

・市場より安く落札出来る
・システムが簡略化された

という流れの中で、
競売物件のブームが起こり、
相場勘のない一般の入札者が激増。

その結果、
落札価格が高騰して
競売専門業者が撤退する
という現象が起こっています。

つまり、
安さが売りだった競売物件が
高騰した結果、魅力が激減した
というわけです。

競売は割に合わない?

結局、近年の競売物件は、

・落札者が全て手続きを行う
・落札後のリスクも自分持ち

という面倒な部分が多い割に
それほど安く落札出来ず、
トータルで見ると割に合わない
というケースが多くなったんですね。

もちろん、全ての物件が
高騰したわけではなく、

一般の人が手を出さない
一棟物のアパートやマンション

などは、相場より安く落とせる
と思いますので、

そういった物件を狙うことは、
十分に有りだと思います。

後悔のない入札を

いずれにせよ、
不動産投資の経験値として、
一度くらいは入札に参加してみる
のもいいでしょう。

ただし、競売のリスクを
十分に把握した上で、後から

「こんなはずじゃなかった!」

ということのないよう、
慎重に入札してください。

がんばりましょう!

村上

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