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損切りしてでも手放すべき物件とは?

村上です。

先日、政府の方針として

給与のデジタル払いを解禁する

旨の報道がありました。

明治以来、150年近くに渡って、
給与支払いのハブを担っていた銀行
に代わり、

〇〇Payなどのキャッシュレスに、
直接給与がチャージされる

という時代が、
本格的にやって来るのです。

これはもう、
金融革命と言える出来事であり、

「銀行いらないじゃん」

と言えるぐらいのインパクトだと、
私は考えているんですね。

いずれ近い将来には、

銀行から融資を引く必要もなくなる

時代が来るかも知れません。

そうなると、これまでの長い間、

既得権益を享受していた銀行

の存在意義が、
ますます薄れることになりますし、
銀行に頭を下げる機会も減るはず。

10年20年後には、

「最近、1万円札を見てないな…」

とか、

「当店で現金決済は出来ないんです。」

なんて時代が、いよいよ
現実味を帯びて来たのです。

少なくとも、私個人はすでに

日常的にキャッシュレスであり
現金に触れる機会も激減している

状況ですし、

タクシーでSuicaが使えないと、
ついイラっとしてしまう(汗)

ような人間ですから、社会全体が

キャッシュレスの方向に向かう

ことは、大いに歓迎したいです。

・マイナンバーカード
・5G通信網の整備
・IoTの幅広い普及

など、社会全体のインフラが
どんどんデジタル化しつつある中、

私たちの不動産業界も、
これまでのような

業者がハブとなるシステム

から、大きく
移り変わるかも知れません。

ただ、現在の不動産テックは、
そんな高いレベルの改革とは
言えないのが現状です。

今よりもっと便利に
今よりもっと低コストで

不動産が流通しなければ、
テックをやる意味がないですよ。

上っ面だけのテックではなく、
本当の意味で、

売主と買主に恩恵をもたらす

真の改革を期待したいですね。

損切りと保有の線引きについて


さて、本題です。

当社の会員さんから、

「儲からない物件を保有しています。」
「保有し続けた方がいいのか?
それとも売却で損切りすべきか?
その判断基準を教えてください。」

というご相談を受けたことがあります。

もちろん、これだけの情報では
あまりにもざっくりしていますから、
正確な答えはすぐに出せないものの、

多くの不動産投資家が、
悩みを抱えるポイントだと思います。

これが株式投資であれば、

塩漬けで抱え込むぐらいなら、
損切りして他を当たってみれば?

という答えも出来るんですが、
不動産というのものは

保有中のインカムゲインがある

わけで、
決断に迷うケースも多いのです。

というわけで今回は、
保有と売却の分岐点について
私なりに解説してみたいと思います。

時間が損切りを解決する

不動産の損切りについて、
ポイントとなる部分は

・借り入れ
・家賃収入

の2点だと思います。

おそらく、多くの物件では

【保有し続けた方がプラスになる】

というケースが多いはず。

例えば、現在のステータスが、
債務超過だったとしても、

地道に賃料収入を稼いで
月々の返済を履行し
残債を徐々に減らす

ことが出来れば、その物件は

いずれ資産超過となり、

・売却しても良し
・保有し続けても良し

という、優良物件になる可能性も、
大いにあり得るのです。

逆に、将来的な見込みとして

・空室がなかなか埋まらない
・賃料相場が下がっている

ような郊外エリアの物件であれば、
早めに損切りした方がいいですね。

銀行が評価しない物件

次に、損切りを前向きに
考えた方がいいケースとしては、
その物件を保有していることで、

【銀行から借り入れが出来ない】

という場合です。

その銀行だけでなく

・都銀や地銀
・信金や信組
・ノンバンク

なども当たって、どの金融機関からも

その物件がネガティブである

という事実を確認出来るなら、
損切りした方がいいでしょう。

もちろん、物件に対する評価は
銀行や支店によってまちまちですから、

・メガのA支店はNGだが
・地場のB信金は大丈夫

ということが、ごく普通に起こります。

どの銀行と付き合うかにもよりますが、
より多くの金融機関を回って、
本当に手放すべきかどうかを、
シビアに見極めてください。

大損の前に損切りを選べ

さらに、早めの損切りを推奨するのが、

【物件の時価が年々下がる物件】

の場合です。

例えば、地方の築古RCなどを
長期の融資で高値づかみした場合、

返済による負債の減り幅より
資産価値の目減りがより大きい

つまり、

いつまでも債務超過を脱出出来ずに、
デットクロスの黒字倒産を迎える

という事が起こりやすくなります。

いずれ儲かるのならまだしも、
どんどん損のほうに振れ出して、

持てば持つほど損が増えていく

という状況が見通せるのであれば、
早めに損切りを検討した方がいいです。

精神的に良くなければ…

また、数字や理屈ではなく、単に

【その物件に愛情がなくなった】

という場合も、損切りを
考えるタイミングかも知れません。

例えば、

・突発的な修繕が多い
・物件内で死人が出た
・住人間のトラブルが多い

などの、マイナス面が重なれば、

「この物件はもう嫌だ!」
「精神衛生上良くない!」

という感情は、
誰にだって起こりますよ。

そもそも、物件は愛してこそ、
利益を生んでくれるものですし、
育てて維持する楽しみも湧きます。

であれば、
メンタル的な負をもたらす物件を、
損切りして手放すという選択も、
決して悪くはないと思います。

損切りと無縁になるために

そんなわけで今回は、
損切りと保有の線引きについて
私なりに考えてみましたが、
そもそも論として、

購入前にシミュレーションをして
より確実に儲かる物件を選ぶ

というのが、
損切り物件を生み出さないための、
最善の選択だと思います。

不動産は結婚みたいなもの。

買ってから「しまった」ではなく、
自分なりにきちんと見定めをして

この物件となら長く付き合える!

という自信が持てる物件を買ってください。

自分が愛せる物件であれば、
損切りとは無縁になるはずですよ。

がんばりましょう!

村上

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