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リスクを怖がって買えない人に足りない視点

村上です。

今年の東京の繁忙期の動きですが、
堅調なRC物件に対して、
家賃が高めの木造が
苦戦しているな、
という印象です。

不動産投資本を見ると、
アパートの空室対策として、

アクセントクロスを貼るとか、
ステージングをするとか、
色々な工夫が紹介されていますが、

この繁忙期に限っては、
そんなことよりもさっさと
家賃を下げた方がいい、
そう思います。

同レベルの物件をいくつか見て
その中から部屋を選ぼうという
入居者さんなら、

アクセントクロスやら
ステージングにも
多少は効果があるかもしれません。

しかし、
家賃が高めのアパート全体の
人気が下がっている中では、
そもそも内覧者がいないわけです。

見に来る人がいないのにがんばって
工夫をしても、それは
無駄な努力になってしまいます。

それならば、
マンションと競合しない
価格まで家賃を下げて、
木造アパートを探す人の中で
勝利する方がスムーズです。

家賃が高めな木造物件とは
つまり、新築や築浅の
アパートのことです。

このあたりが埋まりにくい
理由としては、この春に
東京の大学や専門学校に受かった
学生たちが、

リモート授業が続くなら
上京しないでもすみそうだから
様子を見ているという影響も
あると思います。

世の中全体が先行き不安の
ムードに包まれている中なので、
仕方ないのかもしれませんね。

それにしても、
商業系とは違いレジ(住居)系は
コロナの影響を受けにくいと
言われていましたが、
そうもいっていられなくなりました。

その一方で、
売買物件はかなり動いていますから、
買う側には相当な目利き力が
求められます。

東京の不動産は
ますます人気ですが、
東京の物件なら
何でもいいというわけでは
ありません。

公庫のコロナ融資や助成金を使い、
収益物件を買っている人が
増えているという話も聞きます。

シミュレーションは固めに行い、
現実的な数字でしっかり回る
物件を選びましょう。

弱気になる必要はありません。
正しい知識をもって立ち向かえば、
勝機はいつだってありますよ。

リスクに値段を付けるとは?

さて、本題です。

みなさんは、不動産投資において
リスクに値段を付ける
ということを、
実行しているでしょうか?

実は私から見ると、
多くの投資家が
リスクを闇雲に恐れていて、
数字に落とし込むことを
しないでいるんですね。

「この物件は危ないんじゃないか」
「もし失敗したらどうしよう」

など、初心者のうちは特に、
購入前に恐れを抱くものです。

しかし、この恐れの感情は、
リスクに値段を付けていないから
起こるものだと、
私は考えているんです。

例えば、利回り計算のように
儲けに値段を付けることは、
投資家なら誰だってやりますよね?

しかし、リスクの方には、
怖がってばかりで値段を付けない。
これってどうしてなのでしょう?

今回はその件について少し、
掘り下げてみようと思います。

天秤はどっちに傾く?

そもそも、儲けという
「プラス」に値段を付けて、

・儲かるか
・儲からないか

という、
シミュレーションをするのであれば、
その対極にある「マイナス」、つまり

・損するか
・損しないか

ということにも、
きちんと値段を付けるべきです。

儲けと損は、天秤みたいなもので
儲けと損がトントン
という平衡状態でない限り、
必ずどちらかに傾くもの。

それなのに、
秤に乗せるときに

どちらかだけ重さを測って
どちらかは適当に乗せる

ようでは、
天秤がどのように傾くか?なんて、
全く予想が付かないですよね?

闇雲に心配しても始まらない

つまり、
リスクに値段を付けていない
ということは、

天秤に重りを乗せる以前に、
「大きく傾いたらどうしよう…」
などと、
闇雲に心配している状態なのです。

これって、意味がないと
思いませんか?

もちろん、投資の経験値が増えれば、
ある程度の目利きで

「これは儲け(or損)に振れるな…」

という直感が得られるものですが、
それだって、
毎回当たるとは限りませんよ。

だからこそ、儲けだけでなく
リスクにもきちんと値段を付けて

・空室が何%以上なら持ち出しか
・突発的な修繕が幾らまでなら大丈夫か

といったことを、
数値化しておくべきだと思うのです。

そのリスクおいくら?

例えば、屋上の防水が劣化して
「補修に1千万円掛かりそうだ」
としますよね?

ても、その出費を放置していたら、
いつの日か雨漏りが酷くなって

「3千万円掛かるかも知れない」

というリスクの値段が分かれば、
差し引き2千万円を温存するために、

「今年中に補修をしておくべきだ」
という計算が出来ます。

さらに、資金繰りを考慮して
「銀行に融資の相談をしておこう」
という検討も、
余裕を持って出来るはずです。

怖がっていたら動けない

一方、リスクに値段を付けず、
「雨漏りしたらどうしよう…」
などと、闇雲に怖がっていたら、
なかなか行動に移せません。

そんな状態のまま、
実際に雨漏りが始まったとしたら
どうでしょう。

「工事の資金の工面をしなければ」
と焦っても、融資をスムーズに
受けることは難しいですよね?

結局、そういうことなのです。

このぐらいのリスクであれば、
自分は破産しなくて済む

これほどのリスクだったら、
絶対に回避しなければならない

ということを数値化出来れば、
闇雲に怖がることなく、
落ち着いて行動出来るのです。

値付けが当たり前の世の中

そもそも、今の世の中は、
「金融資本主義」と呼ばれているぐらい、
全てのものに値段を付ける
ことが当たり前になっています。

例えば、コロナ禍だって
経済的なマイナスは幾らか?
ということを、常に分析していますよね?

それと同じように、
不動産投資で起こり得るリスクにも、
ある程度の値段が付けられるのです。

リスクに付けた値段が
当たるか?外れるか?
は、後で気にすればいい話であり、

必要であればその都度、
小まめに修正していけばいいのです。

大事なのは、
不動産投資のリスクに値段を付けて、

・幾らだったら儲けを上回るのか?
・自分がどれだけの損を許容出来るか?

といった計算をして、
どんなリスクにも、落ち着いて
対処出来るようにすることなんですね。

値段の精度を上げろ!

幸い、不動産投資というものは、
どんな事にも値段が付けられます。

これはつまり、
やり方次第で確実に勝てる
投資、ということなんですね。

もちろん、付けた値段が
外れることだってありますよ。

だからこそ、積極的に値段を付けて
値段の精度を上げていく
努力が求められるのです。

リスクに正面から向き合い、
儲けとリスクを天秤で計ることを、
継続してください。

がんばりましょう!

村上

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