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高値買いはどうして起こる?

村上です。

以前のニュースで、

東京23区全区の人口が
25年振りに減少した

という報道がありました。

これは、コロナ禍によって
リモートワークが一般化し、

・23区内に引っ越す人が減った
・23区外へ転出する人が増えた

というのが、主な理由です。

特に、大学に通う学生や、
外国からの実習生などが、
東京に引っ越してこないというのが、
一番の要因だと思うんですね。

でも、25年振りに減少というのは、
これまでずっと、

23区の住民が増え続けていた

わけで、いかに現在の東京が
一極集中で過密が進行していたかを、
物語っているようなものです。

ちなみに、今から25年前と言えば、
1990年代後半のことですが、
その時に何が起こったのかは
全く覚えていません(笑)

まぁ、そんな話はさておき…
今回の人口減少はあくまで

コロナ禍の影響による

ものであり、
一時的な現象であることは、
間違いないのでは?と思います。

人口というものは、

・仕事があるところ
・学校があるところ
・暮らしやすいところ

に必ず集まるわけで、
東京という巨大な都市は、
その全てを満たしていますから、

いずれは増加に転じる

ことに、疑う余地はないんですね。

不動産だってそうです。

ニーズは一時的に減ったものの、
いずれその揺り返しが起こる
ことに、間違いはありません。

そもそも、私たちのような
ミクロの個人投資家にとって、
多少の減少傾向など、

頑張り次第でどうとでもなる

ぐらいなレベルですよ。

コロナがどうとか…
市場がどうとか…

そんなことで悩んでいる暇があるなら、
1件でも多く賃貸仲介に営業をかけて、
早く空室を埋めた方が得策です。

どのみち、5年10年と経った頃、
現在の状況を振り返って、

「あの頃は大変だったよなぁ…」

などと言っているはずですから、
やみくもに心配しているより、
積極的に行動しておいたほうが、

未来の自分にとってプラスになる

というぐらいの気持ちで、
今を乗り切るしかないですね。

「高値買い」はどうして起こる?

さて、本題です。

不動産投資における失敗は、
大なり小なり、
数え出すとキリがありません。

むしろ、数々の失敗を克服して
投資家として成長するのが、
本来の姿だとも言えるはずです。

とはいえ、誰だって
経営そのものが破綻するような、
大きな失敗は回避したいもの。

そんな失敗の代表例として、

・物件を高値で買ってしまう
・キャッシュフローが出ない

この2つがあります。

特に、前者の「高値買い」は
一度やってしまったが最後、
後戻りは出来ない失敗の1つ。

不動産の相場と価格の構造を
きちんと理解していないと、
誰しも陥る可能性がありますし、
プロの業者でさえ、しばしば
やらかしてしまう事があるのです。

今回は、その高値買いについて、
解説してみたいと思います。

「高値買い」って何?

高値買いとは文字どおり、

物件を相場より高く買ってしまう

ことですが、そもそも
なぜ高値買いがダメなのか?
おさらいしておきますね。

例えば、とある物件を
1億円で購入したとしましょう。

その物件を今すぐ
転売しようとしたところ、
他の業者や銀行から、

「7000万円程度でしか売れない」

と言われたらどうでしょうか。

買った時点ですでに、
マイナス3000万円の含み損

を、抱えたことになりますよね?

7000万円でしか売れないモノを、
読み違えて1億円で買ってしまった…

そうなると、

・売却損が出るので売りに出せない
・キャッシュフローも損失補填に回る
・銀行が次の融資を出してくれない

などと、踏んだり蹴ったりの状況。

これが、高値買いの怖さです。

なぜ売買価格はブレる?

ではなぜ、不動産の売買では、
7000万円の物件を1億円で買ってしまったり、
逆に、1億円の物件を7000万円で買えたり
するのでしょうか?

その理由は、
決まった価格が存在しない
「相対取引」だからです。

不動産取引というものは、

地方郊外のボロ戸建だろうと…
都心一等地のRCマンションだろうと…

売主と買主双方が合意さえすれば、
売買価格は基本的に自由であり、
絶対の基準というものが存在しません。

例えば、
銀行が1億円と評価した物件が、
1億2000万円で売りに出た結果、

・Aさんは交渉して「9000万円」で買う
・Bさんは焦って「1億2000万円」で買う

といった価格のブレが、
ごく日常的に発生しています。

それが、相対取引本来の姿です。

全く同じ物件は存在しない

人生を左右するような、
高い買物であるにもかかわらず、
不動産はなぜ相対取引なのか?

それは、

全く同じ物件が世の中に存在しない

からです。

例えば、同じ区分マンションの

・同じ階
・同じ間取り
・同じ方角

の物件がいくつかあっても、

エレベーターからの距離や、
窓からの眺めが微妙に違う

といったことが、
当たり前に起こりますし、
さらに中古物件であれば、

・内装や設備の劣化具合
・修繕やリフォームの履歴

など、同じものは存在しません。

さらに、土地ともなれば
それこそ千差万別ですよね?

・角地や三面道路
・道路の幅員や接道状況
・土地の形状や起伏
・日当たりや日影規制

そういった全ての要素が、
物件価格に反映されるわけで、
絶対的な価格を査定することなど、
そもそも無理な話なのです。

鑑定や相場は当てにならない?

じゃあ…
物件の鑑定を業にしている、
不動産鑑定士はどうなのよ?

不動産市場には相場があるけど、
それさえ当てにならないの?

と思う方もいるでしょう。

確かに、不動産鑑定士は
確かな調査に基づいて、
物件の価値を査定するのですが、

鑑定士の出した価格で、実際に
物件が売り買いされるのかというと、
そんなことは全くありません。

銀行や鑑定士が出した査定が、
仮に5000万円だったとしたら、
実際の売買では1億円とか、
そんな話がザラにあるのです。

また、不動産市場の相場ですが、
それも結局は、近隣の似た物件が
売買された実績に過ぎません。

何より、
売主と買主双方の合意で決まる
相対取引の世界では、
合意した価格こそが絶対であり、
それ以外の何者でもないんですね。

つまり、

・相対取引で価格が決まる
・確固な基準が存在しない

という点において、物件価格は
非常に分かりにくい存在なのです。

スキルを鍛えて安く買え!

結局、そんな理由のせいで、

高値買いで失敗する

ということが起こるのです。

しかし、逆に考えてみれば、

隠れた価値を見抜いて安く買う

ということも出来ますよね?

それが不動産の面白さであり、
交渉する楽しみがあるとも言えます。

実績に基づいた経験値や
確かな価値判断基準を持ち、

・儲かる物件だけを見抜く

・粘り強く交渉して安く買う

ことを徹底してください。

そうすれば、
高値買いで失敗することは、
ほぼほぼ回避出来るはずですよ。

がんばりましょう!

村上

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