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破産者へのリースバックは危険?

村上です。

自分で言うのもなんですが、
私はどちらかと言うと、

頭の回転はそこそこ速い方だが
情報を蓄積する能力は高くない

タイプの人間だと思っています。

例えば、ひどい話だと

円周率の小数点以下

を覚えていないくらい。

もう、円周率なんて
日常生活でほぼ使わないんだから、
整数の3に仕切りたいくらいです(笑)

一方、数字の計算自体や
収支のシミュレーションは好きですし、
得意分野でもあるんですね。

同じ数字にもかかわらず、

なぜ円周率は全くの不得意で
シミュレーションは得意なのか?

それはひとえに、

・興味があるかどうか?
・意味を見出せるかどうか?

の違いだと思うのです。

例えば、私自身は

毎晩寝ずに働いてもへっちゃら

という人間ですが、これも

・不動産投資はやっていて面白い
・やりがいとと共にお金も稼げる

という意味を見出しているから、
寝ずに働いても苦だと感じないのです。

もしも、これが苦手な

・何かを記憶し続ける仕事

だったとしたら、今頃は
生きていないかも知れません(笑)

結局は、

・楽しいことにはひたすら打ち込み
・興味が持てないことは頑張れない

という、ある意味極端な性格なんですね。

でも、投資に限って言えば、
それでいいのではないでしょうか。

なぜなら、
不得意な分野を克服することに
多くの時間を割くより、
得意な分野に一点集中するほうが、
より確実に大きく儲かるから。

オールラウンダーになるより、
得意なことで秀でているほうが、

厳しい競争を勝ち抜く

ために必須だというわけです。

おそらく、
これを読んでいるみなさんにも、
私ほど極端ではないにしろ、

得意分野と不得意分野

が、必ずあるはずです。

オールラウンダーになるより、
得意分野にもっと磨きを掛けて、
その分野のスペシャリストを目指す

このマインドで、不動産投資という
厳しい世界を渡り歩きたいものです。

破産者へのリースバックは危険?

さて、本題です。

当社の会員さんから、

「コロナの影響で、
住宅ローンが払えなくなった人の
物件を紹介されました。」

「売主さんが賃料を払って、
住み続けたいらしいのですが、
どうでしょうか?」

というご質問を受けました。

これはいわゆる、

リースバック

と呼ばれるもので、
物件の売主と新たに賃貸契約を結び、
売主が毎月の家賃を払いながら、
そのまま住み続けるという話です。

これによって、

買主の投資家は、
すぐに家賃収入が得られる

売主にとっては、
現在の生活を続けられる

と、良さげに思えるのですが、
私個人の意見としては、

絶対にやめておけ!

としか言えないんですね。

なぜ、リースバックは
やめておいた方がいいのか?

その理由を、これから解説しましょう。

本当に払えるの?

まず最初に私が言いたいのは、
リースバックにしたところで、

そもそもローンを払えなかった人が、
この先何年も家賃を支払えるのか?

ということ。

私がこれまで経験した、
リースバックの案件においては、
98%ぐらいの高い確率で滞納する
という印象です。

これって、すごい数字ですよ。

100戸のリースバックがあったら、
真面目に家賃を払うのが2戸だけ(笑)

利回りがどうこう言う以前に、
経営そのものが成り立ちません。

つまり、そのぐらい
リースバックは滞納に直結すると
断言してもいいのです。

同情なんて出来ない

また、以前にも言いましたが、
私は過去に、
債権回収の仕事をしていました。

そこで、
数多くの破産者と向き合う
日々を過ごしていたんですが、
その中で分かったのは、

ローンを払えない理由に、
ほぼほぼ同情は出来ない

ということ。

もちろん、本当の不幸が重なって、
ローンが払えなくなる人もいますが、
それは、100人中1人ぐらいであり、
大多数の人たちは、

・お金にだらしがない

・計画性がない

といったレベル。

つまり、
月10万円の住宅ローンを、
払えなかった人に物件を貸して、
毎月8万円の家賃を
きちんと回収できる見込みなど、
あるわけがないのです。

そもそもタチが悪い

結局、そういった人たちに、
物件を貸したところで、
いずれ滞納者になるのは、
避けられないと言ってもいいです。

さらに、そういった人たちは、
銀行からの督促をばっくれた結果、
任意売却にさせられて、
物件を手放すことになったわけで、
そもそもタチが悪いんですね。

「ここが壊れたから何とかしろ」
「管理会社のせいでこうなった」

などと、難癖を付けておきながら、

家賃を毎月きちんと払う

という義務は履行しないんです。

みなさんは、そんな人たちに
住み続けてもらいたいと思えますか?

追い出す方法はあるの?

もちろん、契約でガチガチに縛って、

1ヶ月でも滞納したら即退去

といった条文でも付ければ、
何とかなると思う人もいるでしょう。

でも、考えてみてください。

滞納が始まったからといって、

「出て行ってください」
「絶対にイヤだ」

となったら、どうしますか?

無理やり外に追い出すなんて
手荒なことをやってしまえば、
こちらが逮捕されるんです。

結局、時間と費用をかけて裁判を起こし、
強制執行を勝ち取る以外に、
滞納者を追い出す方法はありません。

もちろん、その間にも
滞納はどんどん増えますから、
私たちが勝訴したところで、
失うものの方がはるかに大きいです。

腹をくくる覚悟はあるか?

さらに、強制執行を行なって、
法的に滞納者を退去させたとしても、
リースバックの物件は、

・長年住んでいたために荒れ放題
・ゴミや荷物で埋め尽くされている

ことが多いです。

次の賃貸に出すまで、
リフォームや清掃費用が多額になる
ケースも少なくないんですね。

さらに、追い出した人は売主ですから、
こちらの個人情報だって知っています。

逆恨みでもされようものなら、
安心して過ごせなくなりますよ。

そんなわけで、
破産者へのリースバックは、
個人的にオススメしたくないです。

まぁそれでも、
滞納〜強制執行のリスクを天秤に掛けて、

物件価格がそれ以上に格安

であれば、腹をくくって検討する
余地はあるかも知れません。

とは言え…

その家がどんなに不幸だろうと、
子供やお年寄りが住んでいようと

強制執行を冷徹に行うのは、
鋼のメンタルが必要です。

その辺が苦手であれば、
他の物件を当たった方が、
ずっとマシだと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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