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資産家の正体は借金王!?

村上です。

「不動産の値段が下がらないので、
物件を探すエリアを広げようか
と迷っています」

という質問をいただくことが
増えています。

確かに、同じ予算なら、
地方の方が物件は見つかりやすい
でしょうし、利回りも高いでしょう。

ただ、当然ですが、
首都圏と地方とでは
不動産の資産価値が
大きく異なります。

土地値が7割を占める
都会の5000万円のアパートと、
土地値が1割しかない
地方の5000万円のアパート。

地方の方が利回りが高いから、
そっちの方がお得だ!割安だ!
と考えるようでは心配です。

何かの本に、
「都会で取れる1万円も、
 地方で取れる1万円も同じ」
と書いてありましたが、
厳密にいえばそうではないですよね。

だって、1万円が採れる畑の
土地の価値が、
全然違うんですから。

その部分を無視して、
1万円の部分だけで価値を計るのは、
なんとも浅はかだと思います。

一棟買って終わり、
という人は
それでもいいかもしれません。

しかし、その先も
物件を買い進めていこうとすれば、
地方の物件は今後、銀行融資の
足を引っ張ることになるはず。

「物件を買い進めるうちに
融資がつかなくなったので、
その理由を探ったところ、

初期の頃に買った地方の
中古アパートが足を引っ張っていた
ことがわかった」

そんな話を先輩大家さんから、
聞いたことがある人も、
多いのではないでしょうか。

そういう投資家さんが、
次の融資を引きやすくするために、
初期に買った中古アパートを全て
売却したと言った話もよく聞きます。

地方では、
もともと高くない土地の評価が、
年々、下がっていく
地域も多くあります。

資産価値の低い地方物件を買うなら、
そういったこともきちんと理解して、
取り組むことが大切です。

また、利回りが高い物件は、
家賃が安いことが多いです。

そして、一般的に、
家賃は入居者のモラルに
反比例するといわれます。

つまり、
安いものにはそれなりの
理由があるということです。

不動産投資は1棟で終わりではなく、
人生をかけて少しずつ資産を増やす
長いゲーム。

次の一手を早く進めるために、
ゴールにたどり着くのが遅く
なってしまうようでは本末転倒ですよ。

もちろん、時期に合わせて
戦術を見直すのもアリだと思います。

大切なのは、自分の行動の
意味をきちんと理解すること。

迷った時は自分が何のために
不動産投資を始めたのかに、
立ち戻ってみてください。

資産家どころか借金王?

さて、本題です。

不動産投資は以前から、
投資規模の大きさで
優劣が語られがちです。

例えば、
「家賃年収◯千万円を達成!」
総資産**億円のメガ大家」

といったサブタイトルの投資本を
見かけるのは、数字が大きい方が
読者の興味を引くからですよね?

実際、投資家の間では、
規模の大きさが成功の証
のように語られることもあります。

しかし、投資家の成功は、
所有物件数や家賃収入の大きさで
計られるものではありません。

では、どこで見るのか?
それは、財務三表です。

実は、資産家と言われている人の
財務三表を見たら、
資産家どころか借金王だった!
という事も多いんです。

特に、
フルローンやオーバーローン
で物件を購入していると、
経営的に危険な状態になりやすいのです。

では、何が本当の成功なのか?

これについて、
解説してみたいと思います。

不動産投資の成功とは?

いきなり言いますが、
不動産投資で成功と呼べるのは、

・多くの「純資産」を築き上げて
・銀行から常に融資を引ける状態

を維持できるようになることです。

この状態にまで到達出来れば、
増やそうと思えば無限に物件を増やす
ことが出来ますし、

資産価値の高い都心物件なども、
低金利の融資で買えるように
なるからです。

そして、この成功の基準が、
世の中の多くの投資家、
特に「メガ大家」と呼ばれる人たちと
合致しているかというと、
全くそんなことはありません。

メガ大家と呼ばれる人たちは、
純資産どころか、
債務超過にあえいでいる
という方が、少なくないんですね。

では、投資規模を誇る投資家たちが、
実態は全然儲かっていない
のは、なぜなのでしょう?

それは、彼らが
「財務三表」の知識を持たず、
バランスシートを良好に出来ない
からだと思います。

資産と負債のバランス

これから不動産投資を始める、
または、始めたばかりの方にとって、

「資産」−「負債」=「純資産」という、

財務三表におけるバランスシート(B/S)
の概念は、なかなか理解しにくいものです。

そのため、多くの方は、
「資産」が多い=成功した証
と、考えてしまいがちです。

しかし、フルローンなどで物件を買い、
「負債」が「資産」を上回る状態だと、
本来築くべき「純資産」が、
1円も存在しないということになります。

そんな状態で成功だなんて、
いえるはずがないですよね。

債務超過から抜け出せ!

とはいえ、
高額の不動産を買うには、
融資を受ける必要があるため、

物件購入後の数年程度は、
誰でも債務超過状態である
ことが普通です。

それはある意味、
止むを得ないことです。

しかし、その債務超過状態も
何年も返済を続けることで
残債が徐々に減り、
いずれ「資産」が「負債」を上回る
損益分岐点を迎えることになります。

そこからやっと、
「純資産」が少しずつ増えていく
ことになるんです。

誰だって、物件を買った当初から、
純資産があるわけではないのです。

残債がいつまでも減らない?

ところが、世の中には
どれだけ返済しても、
「資産」が「負債」を上回らない
という、絶望的な投資もあります。

例えば、キャッシュフローだけを目的に、

・長期の高金利でローンを組み
・地方の築古物件を高値で掴んだ

ようなケースが、それに当たります。

長期の高金利で
元利均等返済のローン
を組んだ場合、

返済を始めた当初の数年間は、
払うのは金利ばかりで、
残債が一向に減っていきません。

そのため、いつまで経っても、
債務超過状態から抜け出せない
ということになるんですね。

地方築古物件の怖さ

さらに、地方の築古物件は、

・そもそも資産価値が低い
・建物の資産目減りも大きい

ため、返済を頑張ったところで

「負債」の減り具合よりも
「資産」の目減り具合が速く

純資産がいつまで経っても増えない
ということも多々あるんです。

その上、物件を高値掴みしていると、
キャッシュフローが厳しい上に、

・突発的な修繕コスト
・年々増え続ける空室
・近隣の賃料相場下落

なども重なり、
経営的に非常に厳しい
局面を迎えるケースが多くなります。

まずは勉強あるのみ!

そうなると、

「家賃年収◯千万円」
「総資産**億円」

といった数字は、
殆ど意味を成さないことがわかります。

それどころか、
儲けるために不動産投資を始めたのに、
借金まみれで苦しんだ結果、
返済に窮して自己破産で終わる
ことだって、ありえるんですね。

そんな人生、誰だって嫌ですよね?

だからこそ、
これから不動産投資を始める方は、

・財務三表をきちんと理解し
・きちんと儲かる物件を見極め
・徐々に純資産の厚みを増やす

ことを、目標にして
もらいたいと思います。

まずは、しっかりと勉強あるのみ。

そのためにも、私たちのCasegoodを
存分に活用してもらいたいですね。

がんばりましょう!

村上

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