村上です。
突然ですがみなさんは、
「プラチナ世代」ってご存知ですか?
作家の渡辺淳一さんが、
エッセイで用いた造語のようで、
元気でアクティブな高齢者
を指す言葉だそうです。
私も最近になって、
初めて聞いた言葉なんですが、
そもそも私はこういった
・〇〇世代
・**ジェネレーション
みたいな言葉で一括りにするのは、
個人的に好きじゃありません。
どちらかというと、
うんざりしているぐらいでして(汗)
まぁ、それはさておき…
高齢者が元気でアクティブな一方、
元気のない若者が増え続ける
という構図は、
いかがなものかと思っています。
豊かな高齢者を支えるために、
若者が日々消耗していくのは、
日本の行く末を考えた時に、
果たしてそれでいいのか?
という思いが、
どうしてもよぎるんですね。
とは言いつつ、世の中は
暗い話ばかりでもありません。
国内の不動産投資においても、
このところの投資ブームによって、
若い投資家が続々と参入している
状況が続いています。
これままの勢いが続けば、
不動産市場において、
オーナーの世代交代が進む
わけで、業界の活性化にも
大きく寄与することになるはず。
今後の日本を背負って立つ、
20代30代の若者たちが、
資産形成に情熱を傾ける
そんな状況になってくれれば、
私も全力で応援したいですね。
もちろん、
40代50代の現役世代だって、
これまでのキャリアを活かし、
・自分の身は自分で守る
・老後の安心は自ら築く
という方向に、
向かって行って欲しいです。
これまで世界に類を見ない、
超少子高齢化社会に、
日本が初めて向かっているわけで、
その結末は、誰にも分かりません。
1つだけ確実に言えるのは、
国の制度を当てに出来るほど、
日本の未来に財政的な余裕はない
ということ。
プラチナのメッキに頼ることなく、
今のうちから自分の中身を、
確実に磨き上げておきたいものですね。
サブリースを外すのは無理?
さて、本題です。
当社の会員さんから、
「物件のサブリース契約について、
外し方があれば教えてください。」
というご質問をいただきました。
割安な中古物件を見つけたものの、
サブリースを引き継がなければならない
サブリース契約を外すことが出来れば、
自分でマネジメントが出来るのに…
そんな思いに至るのも、
無理はないと思います。
しかし、残念ながら
サブリースの契約を外すことは、
相当に難しい or ほぼ無理
ぐらいに、
捉えておいた方がいいですね。
今回はそんな、
サブリース契約の難しさについて、
私なりに書いてみたいと思います。
解除にはペナルティが伴う
まずは、サブリースの前に
契約解除について考えてみましょう。
一般的な契約書においては、
当事者の一方が、
契約の履行を怠った場合、
相手は一定期間の催告を経て、
・遡って契約を解除出来る
・賠償予定額を請求出来る
ことが明記されています。
さらに契約次第では、
賠償予定額とは別に、
ペナルティとして
違約金が請求出来る
ケースも存在します。
例えば、携帯電話の契約途中で、
他社の携帯に乗り換えた場合、
契約に定めた解約金を支払う
必要がありましたよね?
総務省の指導によって、
携帯各社の解約金規定は、
2022年3月までに全廃されましたが、
覚えている方も多いと思います。
一方的な理由では外せない
これは、サブリース契約においても、
同じようなことが言えます。
例えば、物件のオーナーが
サブリース会社の担当者に対して、
「サブリースを外したいのですが…」
そう切り出したとしましょう。
担当者はこちらの事情を聞いた上で、
「分かりました。解約しましょう」
などと、
素直に応じてくれるでしょうか?
なんせ、相手はサブリース会社。
・自分側有利な契約を結ばせる
・トラブルが有ったらゴネまくる
ことに長けていますから、
もし万が一、契約解除に応じるとしても、
賃料3ヶ月〜1年程度の違約金
を要求してくる可能性があります。
その場合、
銀行に月々のローンを返済しながら、
サブリースの違約金を捻出出来るのか?
と考えると、とても
現実的な選択ではないですよね?
相手は法にも守られている
さらに、一般的なサブリース契約は、
相手が法人であるにも関わらず、
一般個人への賃貸と同じく、
借地借家法で守られている
ため、圧倒的に
オーナー不利の内容となっています。
つまり、サブリース契約は、
オーナーの都合で外したくても、
現実的にほぼ無理
だと考えるべきですね。
例え、向こうから一方的に、
賃料減額を通告されたとしても、
契約内容に反していない限り、
裁判に掛けても勝てません。
実際、私たち業者のようなプロでも、
サブリースを外してもらうのは、
ほぼ諦めているぐらいです。
サブリースを外せなくて、
止む無く物件を売却した
というケースも珍しくないですから、
個人投資家が太刀打ち出来る
レベルではないんですね。
サブリースの罠にハマるな!
そういう意味で、
サブリース付きの物件を買うなら、
・サブリース契約は外せない
・賃料減額に文句は言えない
・不利な契約内容も受け入れる
という、
覚悟を決めるしかありません。
でも、そんな面倒な物件、
いくら価格が安かったとしても、
進んで買いたいでしょうか?
私だったら敬遠するはずです。
経営のハンドルを相手に取られ、
この先何年も物件を一任するのは、
やはり悪手でしかありません。
そもそも不動産投資は、
株やFXなどの金融投資と違い、
自身で投資をハンドリング出来る
ことが最大の強み。
サブリース物件は、その強みを
自ら放棄しているようなものです。
まだ経験の浅い不動産投資家は、
サブリース契約の罠にハマらないよう、
くれぐれも気を付けて下さい。
がんばりましょう!
村上