村上です。
以前、うちの社員から
「村上社長が今、
1億円を持っていたら、
何に使いたいですか?」
こんな質問を受けたことがあります。
私の答えとしては、
「うちの会社に貸し付けて、
資産運用でお金を増やす」
ということを言ったんですが、
そもそも1億円という額では、
都心でまともな物件が買えない
時代になってしまったのも、
また事実です。
以前はまだしも、現在では
3億円ぐらい用意したとしても、
中古の物件しか買えませんから、
どれだけ都心物件が高騰したのか?
もう本当に、
意味が分からないですよ(笑)
さらに、そんな高額であっても、
ブランド力の高い物件であれば、
即座に完売してしまうのですから、
相場が下がる理由もないんですね。
さらに今後、日本の所得格差は
今まで以上に開くことが、
確実視されています。
富むものはさらに富み、
貧しいものはより貧する
また、長らく続いたデフレの影響で、
先進国の中でも特に物価が安い
国になってしまいました。
そんな中、都心の不動産だけが
不自然な高騰を続けています。
所得は増えないのに、
不動産は上がり続ける
特異なスタグフレーションが、
東京では起こっているのです。
コロナ禍をきっかけに、
都心に見切りをつけて、
郊外に移住する人が増えたのも
止むなしではないでしょうか。
そういう意味では、
東京で稼いだお金を
地方に移住して使う
というのが、
一番アリなのかも知れません。
お金を稼ぐスキルと共に、
お金を上手く使うスキルも、
今後はより一層求められるのです。
地方だって悪く無いですよ。
かくいう私自身も、いずれは
海の見える葉山や逗子に引っ越して、
のんびりした生活を送りたいと、
日頃から考えている人間の1人です。
ある意味、東京都心という
スタグフレーションから、
抜け出すことの出来る人間こそが、
本来の幸せを得られるのかも知れません。
リスクを取るなら指値とセット?
さて、本題です。
当社の会員さんから、
「確定測量がされていない土地を
検討しているのですが、
指値をして買主側で確定測量を
するのはアリでしょうか?」
このようなご相談がありました。
具体的な話としては…
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土地からアパートを新築するために、
23区内で良い土地が見つかったものの、
境界が未確定な部分があった。
その隣地には、比較的大きな
賃貸or分譲マンションがあるものの、
境界の確定を承認するためには、
管理組合の意向をまとめる必要があり、
3〜4ヶ月の期間を要するとのこと。
であれば、土地を購入してから
こちらで確定測量をやればと考えたが、
時間を要することに変わりはないため、
これについていい解決策があれば、
教えていただけないか?
*****
とのこと。
今日はこのケースについて、
私なりに考えてみたいと思います。
その隣地はどうよ?
まず始めに、隣に大きな
分譲マンションなどがある場合、
その新築時に間違いなく、
確定測量が入っている
と考えていいはずです。
そもそも世の中の土地は、
確定測量が入っていない方が多い
くらいであり、むしろ
隣地に大きな建物が建っていた方が、
境界的には安心なんですね。
ただ、その建物がいつ新築されたかは、
注意しておく必要があります。
例えば、隣地が古い昭和築だった場合、
現在のGPSとは異なり
境界確定を杭でやっていましたから、
若干のずれが起こる可能性もあります。
法務局で公図を取り、
その測量はいつやっているのか?を、
確認しておいた方が安心ですね。
現況測量もやっておこう
まぁ、そうは言うものの…
確定測量をせずに物件を買うのは、
やはりリスクがあると思います。
例えば、用途地域によって
容積率が400〜500%だった場合、
境界が1〜2センチずれただけで、
建築プランに大きな影響が出る
ことは間違いありません。
そういったリスクを回避するために、
まずは確定測量ではなく、
現況測量で確認しておく
ことは、やっておいた方がいいです。
まぁ、そういった点も考慮すると、
売主としては、
確定測量が済んでない土地
を現況で売ることになりますから、
こちら側としては
指値を入れやすくなる
ことは間違いありません。
売買は時間が掛かるもの
また、不動産の売買は、
そもそも時間が掛かるもの
ぐらいに思っておいた方がいいです。
そうでないと、
設計事務所や建築業者との調整はもちろん、
工期が遅れることによって、
物件の収支シミュレーションが狂う
可能性もあるからです。
実際、私が過去に関わった物件でも、
3〜4ヶ月どころか、
引き渡しまでに何年も掛かった
ケースが結構ありました。
例えば、
隣地の所有者が不明だった場合、
裁判所で公示の手続きを取り、
確定を取るために随分掛かったとか…
土地を細長く分筆して境界確定を後に回し、
物件を新築した後でまた合筆するとか…
いろんなテクニックを使って、
その土地を活用しようとするものの、
やはり時間だけは掛かってしまいます。
リスクの分だけ安く買え!
そう言う意味で、不動産の売買は
そう簡単に済むものでは無いし、
時間がかかるケースも珍しくない
ぐらいに考えた上で、
スケジュールに余裕を持たせた方が、
いいと思います。
あとはやはり、お金でしょうかね?
物件にどんな瑕疵があろうと…
収支面でのマイナス要素があろうと…
その分、物件を安く買っておけば、
多くのリスクを帳消しに出来るからです。
例えば、冒頭のケースで言えば、
確定測量を実施した結果、
自分の土地が減ってしまった!
というリスクを回避するために、
その分の指値を入れて安く買えば、
・悪く振れてもトントン
・良かったら丸儲け
ですよね?
以前から言っていますが、
安く買うことは最大のリスクヘッジ
ですよ。
リスクを抱える取引であるなら、
応分の負担を売主に求めてもいい
そのぐらいの気持ちで、
遠慮なく指値を入れてください。
がんばりましょう!
村上