BLOG

ブログ

節税よりも本業で稼げ!

村上です。

「良い借金、悪い借金」

こんな言葉がありますよね。

借金には良し悪しがあって、

・投資や事業用の借金は「善」
・ギャンブルや浪費の借金は「悪」

そんな価値観を持つ人も多いはず。

しかし、借金をする目的が、
ギャンブルなのか投資なのかは、
結果論でしかないことも事実です。

「悪」とされるギャンブルも、
きちんと儲かれば投資になりますし、

「善」とされる投資だって、
無茶をすればギャンブルですよ。

借りたお金を、
価値のある行為に投じた結果、
お金が増えれば良しですが、
お金が減ってしまったとなれば、
どんな使い道であろうと、
責めを免れることは出来ないのです。

例えば、みなさんが銀行に
立派な事業計画を提出し、
儲かりそうな物件を提示して、
1億円の融資を受けたとしましょう。

しかしその後、
購入した物件で空室に苦しみ、
月々のローン返済に行き詰まって、
銀行に迷惑を掛けたとしたら…

「良い借金だと思って借りた」
「当初は返せると考えていた」

などと、
銀行に言い訳出来るでしょうか。
言えないですよね?

とはいえ、不動産業界においては

「借りれるだけ借りろ」

という論調があることも事実です。

少なくとも、物件を購入するには、
多額の資金が必要となりますし、
本当に儲かるかどうかも、
物件を買わなければ分かりません。

結局、不動産投資における借金が、

立派な投資になり得るのか?
ただのギャンブルで終わるか?

その分岐点は、私たち投資家の
力量に委ねられているのです。

浪費で借金する人は論外ですが、
わざわざ損を出すために、
お金を借りる人もいません。

借金の善悪うんぬんでなく…
投資かギャンブルかでもなく…
結果こそが全て。

そのことを心に刻みつつ、
融資と向き合いたいものです。

節税よりも本業で稼げ!

さて、本題です。

先日、当社の会員さんから、
以下のようなご相談をいただきました。

*****

不動産投資で利益を出していますが、
税金が3割近く取られているので、
その対策として、

・減価償却の取れる物件を購入する
・保有物件に大規模修繕を行う

ことを検討しています。

借り入れが可能な大規模修繕より、
現金が必要な物件購入を優先したいですが、
その考えで問題ないでしょうか?

*****

とのこと。

合理的な判断だと思うのですが、
ただし、それらの節税対策はあくまで
目先の節税に過ぎないことにも、
一定の留意が必要です。

ではなぜ、
減価償却や大規模修繕が、
目先の節税に過ぎないのか?

この点について、
私なりに解説してみたいと思います。

減価償却は行って来い?

まず始めに、
減価償却による節税対策は、

「行って」「来い」の関係

であることを、あらかじめ
理解しておく必要があります。

例えば、築古のRCを購入して、
短期間で多額の減価償却費を計上し、
大きな節税を行なったとしましょう。

しかし、減価償却によって、
建物の簿価をほぼゼロにした状態から、
将来的に物件を売却したらどうなるか?

結果的に、売却した額から
多額の売却益を計上することになり、
大きく課税されてしまうのです。

つまり、節税目的で物件を購入しても、
結局は税金を、

・先に払うのか?
・後で払うのか?

というオチになりかねません。

もちろん、減価償却と売却益は、
どちらも同じ税率ではありませんし、
長期保有など、やり方次第では、
税金の圧縮効果も期待できます。

とはいえ、
減価償却を駆使したところで、
節税したお金が丸々残るかというと、
決してそうじゃないんですね。

無理な大規模修繕はNG

次に、大規模修繕による節税ですが、
これはそもそも、

新たなお金を生み出さない対策

であることに、注意が必要です。

当たり前の話ですが、
大規模修繕を実施したところで、
収支が大きく改善するわけじゃありません。

地方郊外の物件であれば、
大規模修繕によるリニューアルで、
長期間空室だった部屋が埋まるなどの、
メリットもあるでしょうが、
それも結局は、出血が止まっただけの話。

新たなお金を生み出すような、
前向きの対策とは言えないのです。

さらに、今すぐ大規模修繕が
必要だというのならともかく、
税金対策という目的だけで、
大規模修繕の工事を前倒しにすると、
その分だけ次回の修繕も早まるわけで、
長期的な収支を考えた場合、
むしろマイナスに振れてしまいます。

そういった点も含めて、
大規模修繕が本当に必要かどうか?は、
慎重に検討しなくてはなりません。

税金対策が必要なのは誰?

別に私は、節税目的で
減価償却や大規模修繕をやるなと、
言いたいわけじゃありません。

それぞれの仕組みをよく理解した上で、
どのようなアプローチを選択すれば、

一番お金を残せるのか?

という点を、きちんと考えて欲しいのです。

また、本当に税金対策が必要な人は、
実際に殆どいないという事情もあります。

私自身も、税金は割と得意な方ですが、
本当に税金対策をしたほうがいい人は、
100人いたらその内1人ぐらい。

それ以外の投資家は、
まだそういうステージにも
立っていないレベルでしかなく、
節税対策に奔走するぐらいなら、

新たなお金を生むこと

にフォーカスしたほうが、
効率が良いのでは?という印象ですね。

まずは稼ぎにフォーカス!

さて、今回のお話は
いかがだったでしょうか?

例えは乱暴かも知れませんが、
家計のやりくりが苦しい状況で、
ちまちまと節約するぐらいなら、

外で働いてガッツリ稼ぐ

そのほうが、より確実に
お金を増やせますよね?

ちまちまと節税に励むより、
まずは自分の稼ぎを最大化する!

税金対策はそれからでも、
十分間に合うと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

PICK UP

ARCHIVE

TOP