BLOG

ブログ

面倒な物件には手を出すべからず

村上です。

以前、Twitterのとある投稿で、
トイレから2階に行ける間取り
という物件が話題になりました。

このメゾネット物件、
1階から2階へ行く手段が、
一般的な内階段ではなく、

・外階段から2階へ行く
・便器横のハシゴを使う

アプローチしかないのです。

さらに、そのトイレが
脱衣所と共用の間取りであり、
トイレへ行くためにハシゴを降りると、
脱衣中の人と鉢合わせになるという、
ある意味変態な物件(笑)

おそらく、元々は
1階と2階が別々の区分だったものを、
リフォームで強引に1つにした物件
だとは思いますが、個人的には

「よくこんな間取りにしたな…」

という印象しかありません。

仮に賃料が安かったとしても、
使いづらい間取りに苦しむ日々じゃ、
長期入居も望めませんよね?

見る側として面白いのは確かですが、
じゃあ私が住めるか?といえば、
賃料がタダでも嫌ですよ(笑)

このように世の中には、

・まともに生活出来ない物件
・使い勝手が非常に悪い物件

というものが、結構あるものです。

たとえ駅徒歩が短くても…
どれほど家賃が格安でも…

ごく一部のコアな入居者以外に、
長期で住んでくれる方はいません。

そもそも、そんな物件を賃貸して、
お金をもらおうという考え自体が、
客を馬鹿にしているとしか思えないです。

それとは逆に、
多少郊外の立地だったとしても

・使いやすい間取りで
・日当たりも良く
・快適な生活を送れる

ような物件は、一度入居が決まると
長年住んでくれることが多いです。

不動産投資だって、立派なビジネスですよ。

生活上の動線とか、
入居者がどういう生活を送って、
そのために何が必要だとか、

顧客が少しでも喜んで対価を払ってくれる

そんな物件を追求すべきです。

オーソドックスな物件は、それなりに
これまでの実績から生み出されたもの
であることに間違いはありません。

これまで、何万件もの
物件を見てきた私が言うのですから、
くれぐれも変態な物件には、
手を出さない方がいいと思います。

面倒な物件には手を出すべからず?

さて、本題です。

以前、当社の会員さんから

「ある土地案件で掘削許可が必要になり、
 掘削する土地の所有者を探したのですが、
 見つからずに困っています。」

「掘削許可無しで買い付けした場合の、
リスクがありましたら教えて下さい」

というご相談がありました。

このように、
隣地所有者の許可が必要だったり、
私道の共有者が多数だった場合などに、

土地の所有者が不明で問題になる

というケースが、少なからずあります。

もちろん、
所有者に無断で掘削をするなんてのは、
問題外だとは思いますが、

そもそも、隣地の所有者と
調整が必要となる物件を、

積極的に買うべきかどうか?

という点については、
よく考えた方がいいと思うのです。

今回はそんなテーマで、
書いてみたいと思います。

トラブル解決には手続きを

例えば私自身も、
土地境界の確定作業において、

隣地の所有者が見つからない

というケースは何度かありました。

その場合、

・裁判所に3ヶ月ほど公示して
・申し出が無ければ行っていい

という手続きを取っていたんです。

今回の掘削許可については、おそらく
上下水道の配管工事のような
ケースだとは思いますので、

・行政や専門家に相談する

方向で検討してみた方がいいですね。

ただし、面倒な手続きが必要になる
可能性が高いのではと思います。

他の物件を探した方がいい?

そもそも、このように

・売主以外の第三者に許可を得る

物件については、
購入のハードルを上げざるを得ない
と、個人的に考えています。

特に、地方の私道などでは、
昨今の空き家問題と同様、

・相続で登記が行われていない

ことも多く、
所有者を探すのに手間が掛かったり、
そのために建築の工期が遅れたりと、
掛ける労力に見合わない取引になる
ケースも多いです。

さらに、工期が遅れればその分
ローン返済が持ち出しになるわけで、
そういった手間やリスクを考えると、

他の物件を探した方がいい

ことも、多々あるんですね。

物件は無限に出てくる

もちろん、
手間やリスクを上回るぐらい、

・価格が安い
・立地が魅力的

というのであれば、
検討する余地もあるでしょう。

しかし、後になって

・トラブルになりそうな物件
・時間がやたらと掛かる物件
・使い道に困るような物件

は、掛ける労力に見合わないことが
どうしても増えてしまいます。

物件というものは、
ほぼ無限に出てくるものであり、
今回の物件が買えなかったといって、
落胆する必要はないですよ。

それどころか、
前回よりいい条件で違う物件が買えた
なんてケースもありますから、
あえて訳あり物件に固執するのは、
得策とは言えません。

手を出さないという選択

我々のような業者であれば、
常に物件を売り買いして経営を回し、
利益を出すことが求められますから、

プロとしての目利きや経験に基づいて、
リスキーな物件も積極的に安く買う

ことも、時には必要となります。

しかし、個人投資家は違います。

難しい物件にあえて手を出す
必要がありません。

面倒なら他の物件を買えばいいですし、
買えそうな物件がなければ、
買うことを休んだっていいんです。

もちろん、私たち業者のように
積極的にリスクを取りに行って、
多くのリターンを得るやり方もあります。

面倒さを理由に大幅な指値を通す

ことが出来れば、高利回り物件に
仕上げることも不可能ではないと思います。

ただし、そのリスクは必ず
自分持ちだということを忘れないで下さい。

自分のハードルを上げよう

不動産におけるトラブルは、
基本的に解決できるものが多いです。

しかし、それに掛ける

・手間
・時間
・費用

などを考えると、本業を持つ投資家などが
トラブルの解決にリソースを費やすことが、
果たして得なのかどうか?

・価格が安くなければ他の物件を当たる
・価格が大幅に安くなるなら天秤に掛ける

ぐらいの気持ちで、
自分のハードルを上げておいて下さい。

くれぐれも、
「まぁ、何とかなるだろう」といった、
楽観視はしないほうがいいと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

PICK UP

ARCHIVE

TOP