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区分マンションの価値判断

村上です。

以前のニュースで、

自治体の施設建設工事で、
入札の不成立が相次いでいる

との報道がありました。

建築資材の価格高騰や、
人件費上昇の影響によって、

自治体が決めている
落札価格の上限では、
採算が確保出来ない

として、工事業者が
入札を見送っているとのこと。

・新幹線の駅
・観光施設
・学校の統合

など、期限の決まっている工事が、
思うように進まず、自治体の担当者が
頭を悩ませているそうです。

ただ、私個人の印象では、
これまでの行政の仕組みを考えた場合、
入札条件を柔軟に見直すことは、
あまり期待出来ないと考えています。

1990年代初頭のバブル崩壊から、
これまで30年近くの長い間、
日本はデフレ経済が続いていました。

商品のコストと人件費は、
じりじりと下がり続け、
行政もそれにならって、
無駄なコストを排除しながら、
競争入札で発注先を決めていましたが、

それでも、
低コストで仕事がこなせた時代は、
入札が成立していたのです。

ところが、
世の中がいざインフレになると、
モノやヒトのコストが高騰しているのに、
行政の入札基準は見直されないまま。

例えば、不動産の積算評価基準は、
30年前からほぼ変わっていません。

世の中全体が、30年で
大きく変わっているにも関わらず、
基準を変える気がないとしか、
言いようがないんですね。

そんな状況ですから、
決められた予算の枠内で、
あれをやれこれをやれと言っても、
工事業者が付いて来なくなるのは、
当然ではないかと思うのです。

さらに、建築資材や人件費は今後も、
高止まりや上昇が懸念されていますから、
行政が相場に追い付く間も無く、
再び入札が不調に陥るという悪循環が、
しばらく続くこともあり得ます。

冒頭で述べたように、
公共施設やインフラの整備は、
待ったなしということも多い訳で、
国が地方に入札基準を見直させるなど、
抜本的な対策が必要かも知れません。

区分マンションの価値判断

さて、本題です。

不動産投資の第一歩として、

区分マンション投資

は、多くの方が
実践されていると思います。

区分マンションは、
比較的堅い市場が
形成されているため、

・価格が安定している
・売却の出口が読みやすい

というメリットがありますし、
自分が住む目的で買う
実需(じつじゅ)の客も、
ターゲットになりますから、

・売買の流動性が高い

ことも魅力。

また、マンションの管理会社が
建物の維持管理をしているので、

・管理の手間が不要

という点も大きいです。

そういう意味で区分投資は、
初心者にもお薦めだと言えます。

そこで今回は、
区分マンションの価値を、
判断するためのポイントを、
7つご紹介したいと思います。

どうぞ最後までお付き合い下さい。

「単価」という指標

区分マンションの価値判断で、
まず始めに押さえておきたいのが、

【1】占有単価(価格÷占有面積)

ですね。

占有単価を出しておけば、
同じエリアで、
複数の物件を検討した際に、
その物件が高いか安いかを、
即座に判断することが出来ます。

次に重要なのが、

【2】家賃単価(家賃÷占有面積)

同じエリアはもちろん、
違うエリアの物件を比較する際も、
エリアの収益性を測る目安になります。

この2つを押さえておけば、
物件概要を見ただけで、

「お、これは検討に値するな」

といった物件の高い安いが、
一目瞭然になるはずです。

「広さ」は大きなメリット

次に重要なのは、

【3】広さ

です。

基本的に狭小のワンルームは、
よほど価格が割安でない限り、
お薦めはしません。

賃貸の需要や賃料相場、
物件の維持管理を考えた場合、

・40平米以上
・1LDK以上

の広さが望ましいですね。

これぐらいの広さがあれば、

実需の客も付きやすい

ために、売却出口の幅が
大きく広がることになります。

また、投資目的で買う客より、
実需のほうが高値で売れますから、
賃貸のオーナーチェンジで、
利回り基準の価格で物件を購入し、
将来的に実需客へ転売すれば、
それだけで差益が得られます。

マンションの「規模」

次に押さえておきたいのが、

【5】規模

ですね。

マンションは、その規模によって
スケールメリットが生まれます。

例えば、
20戸以下の小規模マンションでは、

・管理組合が機能していない
・入居者の意識が低い

といったデメリットが多く、
将来的な資産価値を下げる
傾向があります。

一方、100戸以上の
大規模マンションになると、
管理組合がしっかりした
修繕計画を立てていたり、
入居者の意識も高くなります。

最低でも30〜50戸以上、
出来れば100戸以上など、
物件の規模は要チェックです。

ブランド力がモノを言う

その次は、

【5】施主

ですね。

マンションはブランド品と同様、
そのイメージが重要です。

例え、同じ規模のマンションでも、

・どこの会社が建てたのか?

次第で、評価が大きく変わります。

購入の際も価格は強気ですが、
値崩れせずに長期間、
高値を維持するという意味で、
検討する価値はあると思います。

また、

【6】管理会社

も重要です。

先ほどの施主と同様に、

・どこが管理しているか?

によって、物件の資産価値が
大きく変わって来ます。

「マンションは管理を買え」

ということわざがあるように、
大手が建てて大手が管理する物件が、
ブランド力を維持するためにも、
やはり安心だと思います。

割安?それとも割高?

最後に挙げておきたいのは、

【7】管理費と修繕積立金

です。

大規模物件であれば、
スケールメリットが働くことで、
これらの金額は割安になりますが、

逆に、小規模物件では
割高になるケースが多いですね。

管理費と修繕積立金の
額が高ければ、当然

キャッシュフローが減る

ことにつながりますから、
チェックしておいて下さい。

ただし、
あまりにも安い物件は、
逆に要注意です。

適切な維持管理がされておらず、
建物の健全性に問題があったり、
大規模修繕のために、
高額な費用を要求されたりと、
大きなリスクを抱えるからです。

また、築10年以内の築浅物件でも、
一定期間後に大幅な費用アップが、
ありますから、その辺も確認して下さい。

手堅い投資のために

区分マンション投資は、
比較的ローリスクであり、
融資も付きやすいですから、
初心者でも始めやすい
ジャンルだと思います。

とはいえ、投資は投資。

間違った物件を選び、
大きなリスクを背負うケースも、
少なくありません。

不動産投資の基礎を学んだ上で、
物件の価値判断をしっかり行い、
手堅い投資を実現して下さい。

がんばりましょう!

村上

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