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郊外物件を売却するには?

村上です。

以前のニュースで、

コロナ禍で転出が続いた
首都圏の人口が、
再び転入超過に転じた

という報道がありました。

一時は、コロナによって
テレワークや在宅勤務が普及し、
働き方が大きく変わった結果、

東京の人口は減り続ける
地方に人が移り住む時代になる

などと言われていましたが、
予想が外れたというわけです。

そもそも、私を含めた
不動産の界隈ではずっと前から、

首都圏の人口は今後も増加する

と言われていたので、
今回の報道は、その事実を
裏付けたと言ってもいいでしょう。

まぁ、そうは言いつつ、
今回の転入超過は思っていたより、
早かったなという印象もあります。

インバウンドは復活していませんが、
世界的に規制が緩和され、
モノやカネが盛んに流通すれば、
大都市に人が集まるのは、
当然の流れだと思います。

もちろん、首都圏に人が戻れば、
私たち不動産投資家にとっても、

苦戦していた空室が埋まる

という福音が得られますから、
大いに歓迎したいところです。

ただし、それとは裏腹に
地方の転出超過と経済の衰退は、
より一層進むことになります。

地方から人がいなくなり、
供給過多のアパートは空室が増え、
売却もままならないという、
厳しい現実が待っているのです。

ただ、そんな地方も
暗い話題ばかりだけではありません。

例えば、首都圏以外でも

民泊ビジネスの復活

が、全国各地で
起きていると聞いています。

コロナ以前にあれだけ
盛り上がっておきながら、
ここ数年は鳴かず飛ばずで、
大変だった民泊業界ですから、
久々の復活に期待する
オーナーも多いでしょう。

一部の旅行業や飲食業など、
経営的に厳しい業界もありますが、

長かったビジネスの冬に、
やっと春の兆しが見えて来た

そう思っているのは、
私だけでは無いはずです。

郊外物件を売却するには?

さて、本題です。

*****

初めて買った築古物件を、
売却しようと思い、
去年の夏頃から業者に、
売却を依頼していますが、
なかなか売れません。

周辺相場を調査の上、
希望額より上乗せして、
スタートしてみたものの、
駅徒歩の遠さが響くのか、
なかなか引っ掛かりが無く、
年を越してしまいました。

このまま、下落相場に
突入するのかと思うと、
売れない不安が募ります。

何か良い
アドバイスはないでしょうか?

*****

という、
ご相談をいただきました。

確かに今後、相場下落の
可能性がある局面において、
物件が売りにくくなることは、
間違いないと思います。

今日はそんな、
物件の売却戦略について、
アドバイスしてみたいと思います。

実需向けは出口が広い

まず始めに、
物件売却はその物件が、

・実需向けなのか?
・投資向けなのか?

によって、売り易さが
大きく変わって来ます。

区分マンションなどの実需向けは、
相場がきちんと決まっていますから、

相場並みの価格で売り出す

あるいは、

相場より安く売り出す

ことで、買い手は
比較的楽に見つかるものです。

実需向け物件を取り扱う
業者は数多くありますから、

レインズに掲載しておく

だけで、引き合いが
かなりあるんですね。

そういう意味で実需向けは、
「出口が広い」と言えます。

投資向け物件の出口は…

一方、投資向けの物件は
実需向けとは真逆に、

出口がかなり狭い

を、言わざるを得ません。

例えば、
不動産投資ポータルサイトに、
売り物件で掲載したとしても、
物件資料を真剣に見る投資家は、
せいぜい数十人レベル。

そこから買付が入るかどうかは、
物件次第というところです。

これが、都心の物件であれば、
その母数はかなり増えるのですが、
郊外や地方の物件では、
苦戦するケースが増加します。

ちなみにご相談者さんによると、
売却物件の所在地は、

神奈川県の郊外

だそうですから、そこに
築古と駅徒歩の遠さが重なれば、
状況が思わしくないことは、
容易に想像出来るんですね。

流動性が悪いとどうなる?

そもそも、郊外や地方の物件は、
買いたい投資家の母数が少ないため、
流動性が低くなりがちです。

高値で売ることはもちろん、
相場並みの価格で売り出しても、
検討してくれる客がいなければ、
物件は一向に売れません。

タイミングが良ければ、
即座に売れることもありますが、
それも結局は運頼みということ。

例えるなら、
魚が殆ど泳いでいない川に、
釣り糸を垂らすようなものです。

そんな事情から、
資金繰りの事情などで、
早期に物件を売りたければ、

大幅な安値で客の目を引く

ぐらいのやり方でしか、
物件を売る目処が付かない…。

その辺が、郊外地方物件の
難しいところでもあるのです。

融資が幾ら付くのか?

その点を踏まえた上で、
郊外や地方の物件をより
確実に売りたいのであれば、

・地方銀行
・信金信組
・ノンバンク

など、多くの金融機関を回って、

自分の物件に融資が幾ら付くのか?

を、確認しておく必要があります。

極端な話、売主自身が、
1億円で物件を売りたくても、
その物件に5千万円しか
融資が付かないのであれば、
売れる目処は付きません。

仮に土地値が8千万円で、
上物を含めたら1億円以上の
価値があったとしても、
融資が5千万円しか出なければ、
次の売却出口も5千万円だということ。

そう考えた場合、残りの5千万円を
自腹で出す投資家はいませんよね?

戦略を見直そう!

そんなわけで、

融資額が物件価格に直結する

という事実を、
今回のご相談者さんにも再度、
確認してもらった上で、

売却戦略を早期に見直す

ことが、重要になると思います。

より多くの業者にヒアリングして、
売れそうな金額の当たりを付ける
ことも大切ですね。

また、実需向けとは異なり、
投資向けの物件は基本的に
レインズに載せない方が良いです。

引き合いがない物件を
レインズに載せてしまうと、

この物件は売却先が見つからない

と意思表示をするようなもので、
かえって逆効果になるからです。

その辺のポイントを踏まえた上で、
信頼出来る元付業者と連携しつつ、
売却に向けて本腰を入れて下さい。

がんばりましょう!

村上

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