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建築コストの上昇はいつまで続く?

村上です。

唐突ですがみなさんは、

インターネットの裁判例検索
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search1

をご存知でしょうか?

これは、
最高裁判所が開設しているもので、

・最高裁判所
・高等裁判所
・下級裁判所
・行政事件
・労働事件
・知的財産

における判例の一部を、
誰でも検索・閲覧出来るものです。

例えば、「不動産」のキーワードでは、
4,379件もの判例が、
賃料滞納などの理由による
「建物明渡」のキーワードでは、
157件の判例が閲覧出来るんですね。

このサイト以外にも、
不動産に関連する判例は、
ネットで検索すれば出てくるので、
私自身も相当な判例を見ています。

また、不動産投資には、
数多くの法令も関連するわけで、

・民法
・借地借家法
・消費者契約法
・建築基準法
・都市計画法
・国土利用計画法
・災害対策基本法
・宅地建物取引業法
・農地法

といった各法律における、
不動産投資に関わる部分だけでも、
膨大なボリュームがあります。

法律を学び、判例を知る

ために、
ネット検索を活用することは、
私たち不動産投資家にとって
必須のスキルと言っても、
過言では無いと思います。

一方、ネットの検索スキルは、
個人によって差があることも
また事実です。

例えば、

ネット検索に長けたAさんが
知りたい情報を検索して、
ものの1分で必要なソースに
たどり着ける一方、
検索に疎いBさんは、
1時間掛けても情報に辿り着けない。

あるいは、Cさんがきちんと
公的なソースを閲覧するのに対し、
Dさんは、誰が書いたかも
分からないブログ記事の情報を、
さも本当かのように信じてしまう。

といった感じで、
情報を得るためのスキルは、
人それぞれではないでしょうか。

SNSでもそうですよね?

「誰かがリツイートしていた」
レベルの情報を本当だと信じ、
誤った言動や行動をしてしまう。

そんなんじゃ、
この先が思いやられますよ。

正しい情報を得るために、
ネットの検索スキルを磨く

ネット上に膨大な
情報が溢れる現代において、
このスキルは必修ではないかと、
個人的に思う次第です。

建築コストの上昇はいつまで続く?

さて、本題です。

2022年から本格的に始まった
日本のインフレですが、
建築業界においてもその勢いは
止まることを知りません。

例えば、
建設物価調査会という機関が、
毎月発表している速報値によると、
2015年における東京地区の
建築コストを100とした場合、
2023年9月時点の数値は、

・集合住宅(RC造)125.8%
・事務所(鉄骨造)127.8%
・工場(鉄骨造)127.5%
・住宅(木造)132.8%

と、大幅に増加しています。
https://www.kensetu-bukka.or.jp/wp-content/themes/custom/pdf/newsrelease/20231011000001_f.pdf

現場の肌感覚として、
ウッドショックに代表される
一時的なコスト高は
やや収束しつつあるものの、

インフレが止まる気配

は今後も無さそうです。

今回はそんな、
建築コストの高騰について、
少し語ってみたいと思います。

日本のインフレは止まらない?

まず始めに、
建築コストを含めた
日本全体のインフレは、

今後も緩やかに進行する

ことが考えられます。

コロナバブルによる
アメリカのインフレが、
ある程度落ち着き、
不動産バブルによって、
中国国内の経済が
下降へ向かっている現在、

世界全体のインフレ率は
これから鈍化に向かう

と予測されていますが、
一方の日本は?というと、

円安傾向が続く限り、
モノのインフレは収まらない

と言われているんですね。

スタグフレーション

国内のモノ作りが盛んだった
昭和時代に比べて、現代の日本は

海外で製造された商品に依存する

国になってしまいました。

もともと地下資源に乏しい日本は
圧倒的な技術力に支えられながら、
クオリティの高い製品を生み出し、
多額の外資を獲得していたのですが、

バブル崩壊以降の「失われた20年」

によって、
モノ作りの技術がアジアに流出し、
昨今の少子高齢化も相まって、
世界の潮流に乗り遅れた
先進国になっているのです。

そこに到来したのが、
世界的なインフレにともなう円安。

海外から輸入される原料や製品が、
円安によってどんどん高騰する中、
日本国民は、景気の上昇を
伴わないインフレと言われる、

スタグフレーション

の渦中にあるのです。

建設業界のインフレ

一方、建設業界における
インフレについては、
円安による影響よりも早く、
国内で深刻化して来ました。

最初のインフレは、2011年の
東日本大震災をきっかけに起こった、
コンクリート価格の高騰です。

震災後の復興事業によって
コンクリートの需要が増加し、
相場の上昇を招いたんですね。

その後、少子高齢化に伴う
建設業界の人手不足や高齢化が、
徐々に深刻化しただけでなく、
人件費の高騰にもつながりました。

そこに輪を掛けたのが、
今回の超が付く円安です。

建築資材の殆どを
海外に依存している日本では、
資材そのものの高騰だけでなく、

・輸送コスト
・保管コスト

などの上昇も相まって、業界に
大きな影響を与えているのです。

今までが安過ぎた?

とはいえ、見方を変えれば、

今までの建築コストが安過ぎた

という点も否めません。

「失われた20年」によって、
国内で長く続いたデフレは、
緩やかなインフレを続けた
他の先進国と真逆の結果を
生み出しました。

例えば、現代の先進国で、
500円のワンコインで
まともな食事が出来る国は、
日本以外にあり得ませんよね?

それと同様に、
建築コストもこれまで
発注側の優位的な立場から、
乾いたタオルをさらに絞るような、

徹底的なコスト圧縮

を要求され続けたわけで、
その反動が現在の高騰に
つながったという点も、
大きいのではないかと思います。

高い価値を提供する

では、今回のような
景気の上昇を伴わない
スタグフレーションの
悪循環を断ち切るには、
どうすれば良いのか?

国や日銀が急激な円安に対して
大胆な歯止めを掛けると共に、

日本の技術力をブランド化し、
高い価値を輸出し続ける

ことにあるのではないか?
私はそう考えています。

「良いモノを安く」は、
もう過去の話です。

高い技術で高い報酬を得る

そんな世の中になれば、
経済もきちんと回るはず。

そういう意味で、
我々賃貸不動産の市場も、

高い価値に高い家賃を支払う

時代になれば良いのですが、
現実はそう甘くないですね(笑)

今回はこのへんで。

村上

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