村上です。
スポーツや芸術など
あらゆるものに、
基礎的な技術を磨く
というものがあります。
例えば、スポーツ選手が、
「いい記録を出したい」
「試合に出て勝ちたい」
そう考えた場合、
何が必要かと言うと、
日々の地道なトレーニングや、
練習の積み重ねが必要ですし…
ピアニストであれば、
コンサートで演奏を披露するために、
毎日〇時間の練習を欠かさないとか、
そんな話が、
どのジャンルにも当てはまるはず。
より良い結果を出すために基礎があり、
それ抜きに試合やコンサートに出ても、
結果は見えているのです。
それは不動産投資においても、
同じことが言えると思います。
知識や経験の積み重ねをせず、
融資が出るからという理由で、
業者の言うままに物件を買う…
そんな投資が、
上手く行くはずもありません。
ひたすら我慢して、
不動産投資の勉強を続け、
地道に自己資金を貯めながら、
業者や銀行開拓を行う…
それらの行動を繰り返した結果、
初めて儲けが得られるのです。
さらに、良い結果なんて
すぐに出せるものじゃありません。
最初の1棟目から、
高立地で高利回りの物件が
買えるわけでもありませんし、
業者とのパイプが、
構築出来ていない段階で、
儲かる物件を手に入れることは、
相当に厳しいはずです。
結局、そこをぐっと乗り越え、
2棟目3棟目に進めるかどうかは、
投資家の努力次第というわけ。
たとえ儲からない物件を
買ってしまったとしても、
やりようは幾らでもありますよ。
必死に営業して満室を目指すとか、
返済を続けて債務超過を無くすとか、
持ち出し分を本業で働いて稼ぐとか、
何をやっても全くダメというケースは、
不動産投資ではほぼ無いです。
だからこそ、
基礎的なスキルを蓄積し、
地道な努力で結果を残すこと
が、何より大事だと思うのです。
古家解体のコストはどうよ?
さて、本題です。
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利便性の良い土地案件を見つけ、
購入を検討しているのですが、
60坪弱の土地に築50年の戸建があり、
その解体費用は250〜300万円位と、
業者から言われています。
ただ、これまで解体案件に
携わった経験がないため、
解体中に予想外の事が起きるなど、
コスト増の可能性を考えると、
なかなか即決が出来ません。
このような古家付き土地について、
何かアドバイスを頂ければ幸いです。
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このようなご相談がありました。
私たちのような業者はともかく、
一般の個人投資家が、
解体案件を手掛ける
という機会は、
それほど多くないと思います。
ただ、不動産市場には一定数の、
古家付き土地が流通しているわけで、
ご相談者さんの事例と同様、
解体案件に携わる可能性が、
無いとも言い切れません。
そんなわけで今回は、
古家付き物件の解体にかかる、
リスクとそのコストについて、
解説してみたいと思います。
解体は建物だけにあらず
まず始めは、
解体にかかるコストについて。
私たち業者の感覚として、
木造戸建の解体コストは、
・坪単価で3〜4万円
ぐらいが、
ざっくりレベルの相場です。
それに加えて、
・エクステリア
・庭木や竹
・庭石
・古い擁壁
などの処分費用が、
別途必要となるのですが、
実はこのあたりが、
結構なコスト高なのです。
例えば、樹木や竹の処分で、
・硬く燃えにくい樹種である
・根が広く深く張っている
ようなケースだと、
その撤去や処分費用が、
結構な額になるんですね。
庭石の処分はどうする?
さらに、庭木以上に面倒なのが、
庭石の撤去や処分費用です。
特に、立派な庭園などにある、
大きくて重い庭石になると、
重機を使って掘り出したり、
重機が入れないような庭であれば、
人力で掘り出してトラックに積む
コストが馬鹿になりません。
さらに問題なのは、
庭石そのものの処分費用です。
中古で引き取ってくれる
造園業者などがいれば、
そこに依頼すればいいのですが、
引き取り手がいなかった場合は、
専門業者に石を粉砕してもらう
作業が必要で、
その費用がかなり高額なのです。
掘ってみたらビックリ!
また、建物や庭といった、
目に見える部分だけでなく、
地中埋設物の有無
によっても、
解体処分のコストは
大きく変わってきます。
例えば、住居専用地域のような、
いわゆる住宅街であれば、
あまり問題にはなりませんが、
・土壌汚染
・廃棄物(ガラ)
・埋蔵文化財
・隣地からの配管
などが存在している場合、
除去作業に費用が掛かったり、
調整に長い期間を要したりと、
プランニングが大幅に狂う
可能性もあります。
特に、埋蔵文化財については、
該当するエリアかどうかを、
自治体で確認出来ますから、
仲介業者に相談してみて下さい。
見えない部分も大事
また、以前の建物解体時に、
廃棄物(ガラ)を地中に埋めた
という事例も、
結構な頻度で起こります。
私自身も過去に、
マンション開発の仕事を
していた経験上、
地中からガラが出てくる
現場に出くわすことが、
珍しくなかったんですね。
例えば、コンクリートの残骸を、
故意で埋めるような場合はもちろん、
昔に埋設した木杭が腐り、
解体時に地中で折れてしまった
といった、
止むを得ないケースもあります。
いずれにせよ、
建物を新築する上で
問題になるだけでなく、
物件の売却時においても、
土地の瑕疵を理由に、
指値を入れられる要因となる
可能性がありますから、
購入前の段階で、
売主にきちんと除去してもらう
対応が肝心ですね。
隣地の所有者と上手くやれ!
最後にもう1つ、
古家を解体する際の注意点としては、
隣地の建物が近いかどうか?
ということ。
例えば、隣地の敷地ギリギリに
建っている古い建物などは、
こちらの解体工事の際に、
影響を受ける可能性がある
からです。
こちらの解体作業において、
重機を使ってガンガンやると、
建物の外壁にヒビが入る
といったケースが、珍しくありません。
ですから、工事前にきちんと
隣地の所有者に挨拶しておくなど、
事前の対策を尽くしておく
ことも、忘れないようにしましょう。
隣地の所有者は必ずしも、
理屈で判断するとは限りません。
感情を損ねることのないよう、
事前の段取りを適切に行った上で、
問題のない新築を実現して下さい。
がんばりましょう!
村上