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デジタルの遺言書?

村上です。

新型コロナウイルスが
5類の扱いになって以降、
さまざまな場所で、

人が戻って来たな…

ということを実感しています。

例えば、軽くランチにと、
飲食店に行ってみたら、
どこも行列で入れなかったり、

コンビニやスーパーなどでも、
レジが長蛇の行列になっている
ようなケースが増えています。

これは単に、人が増えただけでなく、

受け入れる店側の人員が、
コロナ禍で減ってしまった

影響もあるでしょうが、
都心に人が戻って来たこと自体は、
歓迎すべき現象だと思います。

日本人だけでなく、
外国人の増加も顕著です。

これまで苦戦していた、
外国人向け物件の復活はもちろん、
観光地や民泊などの需要も、
3年前のどん底に比べれば、
劇的な回復だと言えるでしょう。

その一方、一時期に流行った
レンタルオフィスなどの
いわゆるコロナビジネスは今後、
壊滅的な状況に陥ると思います

業態を変えてやり直すか、
ビジネスそのものを畳むか、
難しい選択に迫られそうですね。

そんなアフターコロナですが、
社員の希望次第で、
在宅勤務をそのまま継続する
企業が増えて来たようです。

コロナ禍をきっかけにして、
働き方の多様化が進んだことは、
良い傾向だと思いますし、
すし詰めの満員電車に揺られ、
都心のオフィスに出社しなくても、
在宅で出来る仕事は沢山あるはず。

そういう意味でこれからの日本は、

働き方や働く場所を自由に選べる

良い社会に向かうと思われます。

もちろん、それと同時に

企業に依存することなく、
自分のスキルでお金を稼ぐ

実力も求められるわけで、
これまで以上に、

スキルアップで自身を磨く

必要性が増すことになるはず。

飲食店に行列を作る人たちが、
その事実に気付いているかどうか?
個人的に興味深いところですね。

デジタルの遺言書?

さて、本題です。

不動産取引に関わる人間として、
避けて通れない業務の1つに、

遺産相続

があります。

親などが死亡した場合に、

遺された財産をどう相続するか?
誰にどの位の割合で分配するか?

という手続きを踏む相続ですが、
私たち不動産業者が関わるのは、

土地や建物など不動産の売却

について。

相続についてはこのメルマガでも、
過去に何度か取り上げていますが、

相続人の間で争いが起こる

ことがごく当たり前で、
ある意味、私たち業者にとっては

相続案件をスムーズにこなす

ことが、何より重要なんですね。

今回はそんな相続問題について、
少し書いてみたいと思います。

デジタルの遺言書

以前、ネットのニュースで、

法的効力がある遺言書を、
インターネットで作成・保管
出来る制度を創設すべく、
法務省が研究会を立ち上げた。

という報道がありました。

これまでの書面に代わって、
ネット上で遺言書が作成出来、
署名や押印についても、

・本人確認の手段
・改ざん防止の仕組み

を作ることで、円滑な
相続につなげるという内容です。

しかし、このニュースを
スタッフから聞いた私は、

おじいちゃんおばあちゃんが、
デジタル遺言書の作成なんて、
まともに出来るだろうか?

制度に詳しくない人が
作成した遺言書では、
たとえ裁判で争っても、
負ける可能性が高いのでは?

という印象だったのです。

遺言書のあら探し?

そもそも、ネットどころか
書面で作成した遺言書であっても、
遺族がその内容に納得しなかった場合、
遺言書は簡単に無効化出来るものです。

本人の意思を、きちんと
反映して作成したとしても、

「父に判断能力は無かった」
「長男がそそのかして書かせた」

なんて主張が始まれば、
重箱の隅を突くようなあら探しで、
遺言書の不備が露わになるんですね。

そのため、

弁護士や司法書士立ち会いの上、
本人の署名や押印も正しく行い、
公証人役場で内容を確認してもらう

その際に認知能力があったかどうか、
客観的に判断出来る資料も揃える

結局、このぐらい慎重に
デジタル遺言書を作成して、
初めて効力が期待出来るわけで、
そのレベルに至らない遺言書は、

はっきり言って意味がない

ぐらいに、
考えておいた方が良いのです。

周りが首を突っ込んで来る

また、遺産相続に関しては、
多くの人間があれこれと口を出す
ことも、忘れてはなりません。

例えば、遺族や親族が

「あの時のおじいちゃんは、
確かにボケていた」

「ボケてないことを証明しろ」

などと言って来たり、
挙げ句の果てには、

・遠い親戚
・友人や知人
・弁護士
・不動産業者

など、さまざまな人間が

あれやこれやと首を突っ込む

そんなケースが、
遺産相続では本当に多いのです。

結局、話し合いはグダグダにこじれ、
裁判では遺言書の有効性が否定され、
それまで仲の良かった兄弟姉妹が、

相続を境に犬猿の仲になる

なんて話が、
当たり前に起こるんですね。

デジタルを誰が信用する?

つまり、それほど難しい遺言書を、
ネット上で作成・保管したとして、

その内容を誰が信用するのか?

私には甚だ疑問なのです。

かと言って、パソコン上で
有効な遺言書を作成するために、

弁護士に立ち合ってもらい、
遺言書作成の画面と併せて、
その姿を動画撮影しておく

ような手順を踏むのであれば、
デジタルにする意義が
薄らいでしまいます。

結局、遺言書の実効性を考えた場合、
文書のデジタル化はあまりに、
馴染まない気がするんですね。

法務省の研究会ではぜひ、
その辺も慎重に検討してもらい、
実効性のある遺言書とすべく、
制度設計を進めてもらいたいです。

なぜ、私がここまで言うのか?

新たな制度のツケは最終的に、
私たち不動産業界の人間が
被ることになるからです(笑)

今回はこの辺で。

村上

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