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フラット35の不正利用

村上です。

つくづく思うのですが、
日本という国は、
本当に恵まれていると思います。

例えば、海外の国に比べて

・身分の違いや人種差別がない
・男女が平等に扱われている
・学問や職業を自分で選択出来る

といった平等さはもちろん、

・医療や社会保障が充実している
・治安が良く紛争や暴動も起きない
・物価が安く生活に不自由しない

という面でも、大きな
アドバンテージがあるはずです。

もちろん、犯罪に巻き込まれたり、
突然の事故で不幸に見舞われることも、
ないとは言えませんが、
それはあくまで確率論での話。

恵まれた国であることに、
変わりはないと思うんですね。

一方、海外に目を向ければ、
出自や人種の違いによって、

出来ないことが山ほどある

だけでなく、
収入にも大きく差が出ます。

人種や民族の違いだけで、
紛争が発生したり、
お互いに殺し合うことも、
世界のあちこちで起こっています。

そんなこと、
日本ではあり得ないですよね?

自由と安全が保障され、
自らが歩みたい人生を、
誰にも邪魔されることはない

恵まれた国に住んでいるのです。

であれば、
そこそこの収入を稼ぎながら、

自らの目標に向かって突き進む

ことに、
ためらう理由はないと思いますよ。

例えば、ビジネスを興したいなら、

・自らのスキルを商品化する
・価値を高めて対価を得る
・積極的に販路を拡大する

ようなことは、努力次第で
誰にでも実現可能だと思います。

特に現代は、インターネットという
便利なインフラを持っていますから、
自分の足で回らなくても、
集客に苦労することはありません。

要は、やるかやらないか?

やる気さえあれば、どんなものでも
それなりの結果を出せるでしょうし、
やる気がなければそれまでの話。

この恵まれた国において、
自分が何を成し遂げられるのか?

今一度、考えてみてはどうでしょうか?

フラット35の不正利用

さて、本題です。

個人向けの住宅ローンである、
フラット35の不正利用が、
次々と明るみになっています。

フラット35とは、
独立行政法人「住宅金融支援機構」が
民間の金融機関と提携し、
2003年から個人向けに提供している、

長期固定金利の住宅ローン

の呼称であり、

・長期固定金利
・最長35年の返済期間
・保証料や繰上返済手数料が不要
・団信の加入が強制ではない

といった、
数多くのメリットがあるため、
マイホームの新築においては、
ごく一般的に利用されています。

しかし、このフラット35では、
賃貸目的で利用することを
原則禁止しているにもかかわらず、

・居住用と偽って融資を受ける
・多重債務者に融資を勧める

という不正利用が、
制度の開始当初から存在していました。

今回はそんな
フラット35の不正利用問題について、
私なりに解説してみたいと思います。

うっかり忘れていた?

まず始めに、
フラット35の不正利用といっても、
幾つかのパターンがあり、そのうち

債務者に悪意がなかった

という、グレーな場合も多々有ります。

その代表格なのが、

当初は自己居住用として融資を受けたが、
その後、転勤などで住宅が空き家となり、
届け出ずに賃貸用として貸し出していた

というケース。

「うっかり届出を忘れていた」

という、
悪意の無いことが特徴ですから、
後述のように、

「不正と知りつつ利用した」

場合とは、
明らかに色合いが異なります。

また、フラット35の規約には、
許諾不要の例外規定もあったりして、
話を余計にややこしくしているんですね。

新築直後から賃貸に出すといった、
限りなくブラックに近いケースも
あるにはありますが、それ以外の大半は

白に近いグレー

ぐらいのイメージで、
間違いはないと思います。

不正と知りつつ利用する

さて、これ以降のパターンは、
ほぼ不正利用に当たります。

1つ目は、みなさんもご存知の

最初から投資目的で利用した

場合ですね。

一般的なアパートローンより、
有利な条件かつ確実に引ける
フラット35を利用しようと、

自己居住目的で融資を受ける

やり方です。

これはもう、
知らなかったじゃ済まされない
レベルの利用に当たりますから、
言い訳次第では

限りなく黒に近いグレー

と言ってもいいはずです。

さらに悪質なのが、2つ目の

債権者が多重債務者に対し、
不正にフラット35を組ませて、
借金を一括返済させる

というスキーム。

例えば、

・2000万円の賃貸マンションをフカし
・3000万円でフラット35を組ませ
・差額でこれまでの借金を一括返済
・さらに毎月の賃料収入も得られる

こんな触れ込みで、
債務者の多重債務をまとめさせたり、
一括返済を迫るといったスキームを、
借金系のビル前などで勧誘する業者が、
跡を絶たないんですね。

完全無欠のブラックスキーム

さらに悪質なのは、
これらのブラックなスキームが、
数々の偽装によって成り立つことです。

例えば、無職の多重債務者に対し、

・自己居住用の利用だと偽る
・二重契約などで数字をフカす

だけでなく、
架空の雇用契約を締結するなどして、

・健康保険証を作らせる
・源泉徴収票を偽造する
・税務署に修正申告を行う

といった不法行為を指南するのです。

もう、完全無欠のブラックですよ(笑)

さらに、その不正が明るみになれば、
機構から一括返済を求められますから、

自己破産の道を突き進む

ことは言うまでもありませんし、
最悪の場合、

公文書or私文書偽造

などの罪で、
刑事告発される可能性も考えられます。

摘発よりも防止を

このように、
フラット35の不正利用は、
さまざまな形で行われています。

しかも、それらの不正が
調査で発覚するのは、

全体のごく一部に過ぎない

いわゆる、
氷山の一角ではないでしょうか。

そもそも、
フラット35の利用件数は
膨大な量に上るわけで、

それを1つ1つ調査し、
不正利用をあぶり出す

プロセスは、
さすがに限界があるはずです。

それよりも、
今後の不正利用を未然に防ぐ

仕組みやチェック体制

を新たに構築したほうが、
より建設的だと思うんですけどね。

村上

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