BLOG

ブログ

大相続時代がやって来た!

村上です。

隣地から越境した枝は、
無断で切ることが出来ない

という話、
みなさんはご存知でしょうか?

宅建などの試験勉強で、
民法をかじった経験があれば、
耳にタコが出来るぐらい、
よく聞いた話かも知れません。

実を言うと、
この隣地からの枝問題は、
2023年4月の民法改正によって、
大幅に見直されています。

これまで、
隣地から枝が越境した場合は、

・所有者の同意を得て切る
・所有者に切ってもらう
・裁判で強制執行の手続きを取る

ぐらいしか正攻法がなく、
多くのケースで、

所有者に内緒で切り落とす

ことが行われていました。

それが、今回の民法改正によって、

・所有者に催告したが、
相当の期間内に切除しない

・⽵⽊の所有者が分からず、
その所在を知ることが出来ない

・急迫の事情がある

場合に限り、
所有者の同意を得なくても、
枝落としが出来るようになったのです。

ただし、私はこのような

被害者にも関わらず権利が弱い

という民法の仕組みには、
改正がされてもなお、
あまり賛同が出来ません。

例えば、物件の賃貸借契約などは、
その最たる例だと思います。

入居者が家賃を滞納しているのに、
被害を受けている物件のオーナーは、

強制的に立ち退かせるだけでなく、
玄関のキーさえ換えられない

いわゆる自力救済の禁止によって、
追い出すことさえままならず…。

さらに、強制退去を求めて、
裁判所に訴訟を提起し、
勝訴を勝ち取るためには、
多くの時間と労力を要しますから、

労多くして功少なし

なんですね。

そもそも日本の民法が制定されたのは、
今から120年以上前の明治31年。

そこから度々改正されたものの、
基本的な法の趣旨は120年以上も、
大きく変わっていないわけで、
被害者が不利になる現行の民法は、
そろそろ何とかしてもらいたいです。

大相続時代がやって来た!

さて、本題です。

昨今の少子高齢化により、

大都市だけに人口が集まり
地方の過疎化がより進む

という構図は、ここに来て
より顕著となっています。

そこに拍車を掛けるのが、
いわゆる「大相続時代」の到来。

戦後間もなくに生まれた、
団塊の世代が後期高齢者となり、
彼らの資産を相続する子供達が、
既に地方を離れていた場合、

地方にあった資産が大都市に集中する

ことが確実視されているのです。

特に、その傾向が極端なのは東京圏です。

これまでも、限られたエリアに、
多くの人達が地方から移住し、
過密な都市を形成していましたが、
大相続時代の到来によって、今以上に

地方から東京にカネが集中する

ようになるんですね。

今回は、大相続時代における
東京のこれからについて、
私なりに予想してみたいと思います。

国家予算の1/3とは

2022年に大手信託銀行が
実施した調査によると、
親から子への相続に伴い、
今後30年間で、

・中部北陸地域から10兆円
・大阪圏と北関東から各8兆円前後
・東北、九州沖縄から各7兆円前後
・その他の地域から17.4兆円

計57.8兆円もの金融資産が、
東京圏に流入するという
結果が出たそうです。

もちろん、東京圏から他地域に
流出する金融資産もありますが、
それを差し引いたとしても、
38.1兆円が流入超過する見込みであり、
国家予算の1/3にも相当する額が、
東京圏へ集中することになります。

例えば、地方の若者が
大学進学を機に上京して、
都内の大手企業へ就職し、

・結婚と出産
・住宅の購入
・育児や教育

など、人生の各イベントにおいて、
多くのお金を東京に落とします。

実家がある地方には、たまに帰る程度。

そこから年月は過ぎ、
地方の親もだんだんと年老いて、
築き上げた資産を残して亡くなり、
その資産は子が相続することに…

といったイメージで、
地方に眠っていた資産が
東京圏に一極集中することは、
致し方ない流れでもあるのです。

流入の勢いは加速する

この業界に身を置いている
私の個人的な肌感覚では、

地方から東京への資産流入は、
今後30年間ではなく、
既に相当量が流れ込んでいる

という印象を持っています。

2020年のコロナバブル以降、
首都圏の不動産相場は高騰しました。

補助金や特別融資などの資金が、
市場に大量流入したことは確かですが、
その中にも相当な額の

地方のお金が流入している

ことは間違いありません。

また、地方の親が亡くなる前に、
東京の不動産を購入することで、

相続税対策を行う

といったケースも、以前より
随分と増えて来ているんですね。

地方はコンパクト化へ

国の人口が減少する局面において、

地方が過疎化し
大都市が栄える

これは日本だけに限らず、
世界の先進国においても、
同様の現象が起こっています。

この流れに呼応するのが、
いわゆる「コンパクトシティ」化です。

地方の人口減少によって、
道路や公共交通はもちろん、
電気やガス、水道に至るまで、
インフラの維持管理コストを
負担することが難しくなりますから、

街をコンパクトに集約し、
不要なインフラを廃止する

取捨選択の時代に来ているのです。

地方の小さな町村であれば、
自治体単位で合併/集約することも、
十分にあり得る話だと思います。

今が投資のチャンス?

その一方、地方から
資産が流入し続ける東京圏は、

・不動産価格が高騰を続け
・人件費も軒並み上昇し
・インフラもさらに充実する

といった状況が続きます。

これはもう、
単に良い悪いの話ではなく、
そうならざるを得ないのですが、
この業界に身を置く人間の1人として、

今後さらに栄える東京で、
早い段階から勝負しておく

ことが、資産を築くために
重要なポイントだと考えています。

何かと「高い」と言われがちな
東京の不動産ですが、
世界の都市と比較すれば、
まだまだ割安感があります。

30年後の二極化に備えて、
世界最強の都市に投資しておく

現代を生きるみなさんには、
そのチャンスが
残されていると思いますよ。

がんばりましょう!

村上

PICK UP

ARCHIVE

TOP