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建築会社は紹介してもらえる?

村上です。

経済産業省が先日、
賃貸集合住宅向けのLPガス、
いわゆるプロパンガス料金について、

ガス供給と関係ない
設備費用の上乗せを禁止する

という方針を固めました。

違反したプロパンガス業者には、
罰則規定を適用するなど、
法的な強制力を持たせるとのことで、
不動産業界でも話題となっています。

ご存知の方も多いと思いますが、
物件の新築やリフォーム時に、
プロパンガスを導入する見返りとして、
ガス供給設備の費用だけでなく、

・給湯器
・エアコン
・コンロ
・インターホン

など、直接関係のない設備まで
無料でサービスするという商習慣が、
プロパンガス業界ではこれまで
当たり前のように行われていました。

戸数の多い一棟物件であれば、
都市ガスを導入するよりも、

数百万円レベルのコスト削減

が期待出来るわけで、
これまで多くのオーナーが
プロパンガスを選択していたのです。

もちろん、それらのコストは
割高なプロパンガス料金として
消費者が負担していたわけで、
以前から問題視する声も
多かったことは事実です。

結局、それが今回の
是正につながったんですね。

でも、よく考えてみて下さい。

プロパンガスと同様の販売形態は、
私たちの身近なところにも、
結構あったりするんです。

例えば、

・無料の携帯電話端末
・光回線のキャッシュバック

などがそう。

初期コストが無料だったり、
格安で導入出来たりするものの、
最終的にそのコスト分は、

・携帯通話料金
・光回線の使用料

に乗っているということに
気付いていない消費者も、
少なくないはずです。

そう考えた場合、
プロパンガスの無料サービスは、

まだ規模が小さいほうでは?
その業界をいじめてどうするの?

という思いもあります。

ただ、ここ数年は業者間の競争激化で、
さすがにやり過ぎでは?という
部分も確かにありました。

「出る杭は打たれる」

じゃないですが、
今回の規制はある意味
止むを得ない措置なのかも知れません。

建築会社は紹介してもらえる?

さて、本題です。

個人投資家の方から、

******

業者のみなさんは、
どうやって建築会社を
見つけているのでしょうか?

私たちのような個人に、
紹介してもらうことは可能ですか?

******

といったご相談を、
受ける機会が良くあります。

私たち不動産業者が新たに、
建築会社と取引を行う場合、
その殆どは、

他業者からの紹介

によると思います。

私もこの業界に入って、
20年余りが過ぎましたので、
建築会社とのお付き合いは、
かなりの数に上ります。

とはいえ、私がこれまで
お付き合いのある建築会社を、
一般個人の不動産投資家に
紹介するようなことは、
なかなか難しいんですね。

今回はそんな、
建築会社の紹介について
少し語ってみたいと思います。

面倒な客と付き合わない

まず始めに、
ひとくくりに建築会社と言っても、

・どの分野に特化しているか?
・どんな顧客を相手にしているか?

は、本当に様々です。

小規模の木造住宅建築や
大規模な公共工事など、
建築工事のバリエーションは
多様なものがありますし、
相手にする顧客も、
個人から国レベルに至るまで、
ピンキリだからです。

そんな中、私たち業者が
日頃から継続してお付き合い
している建築会社の殆どは、
個人の仕事を請けないケースが
殆どだと思います。

なぜかと言うと、
トラブルを嫌がるから。

分かりやすく言えば、
面倒な客と付き合いたくない
んですね。

どちらを贔屓にする?

建築会社の多くは、

これまで取引実績の無い、
個人投資家から依頼された
一回限りの建築工事よりも、

過去の取引実績が豊富な、
プロの業者から依頼される、
定期的な建築工事の方を

優先したいと考えるものです。

次の発注が有るかも分からないのに、
面倒な個人客に付き合った結果、

後で難癖やクレームを付けられる

そんな工事を、建築会社は
積極的に請けたくないでしょう。

また、仮に個人の工事を
請け負う場合があったとしても、
業者並みの見積もりはしません。

保証込みの金額でやりますし、
一回きりの発注を考えた上で、
見積り額を2割3割ほど
高めにしておかないと、
割に合わなくなるからです。

一方、私たち業者の場合は、
反復継続した取引をするので、
安く工事をやってもらえますし、
一度信頼関係を築いてしまえば、
次も率先して請けてくれます。

よく分からない一見の客と、
日頃から利用してくれる常連客の、
どちらを贔屓にするのか?

建築会社に限らず、
どんな商売においても、
その点は同じではないでしょうか。

メンツが立たなくなる

また、私たちの商売は基本的に
信頼関係で成り立っているため、
他の業者や投資家に対して、
懇意にしている建築会社を
あまり紹介したがらないものです。

自分の顔で紹介する以上、
無用なトラブルは回避したいですし、
向こうにもきちんと儲けてもらいたい。

もしクレーム対応などで、
建築会社に損害が出てしまえば、
こちらも顔が立たなくなりますから、
いずれどこかで損の穴埋めを
しなくてはなりません。

次の工事を高めに発注するなど、
いわゆる「ケツを拭く」必要が
あるのです。

そんなメンツから、

大切な建築会社を
簡単に紹介したくない

これまでの信頼関係に
傷を付けなくない

そんな思いが、どうしても
先行してしまうんですね。

認められる投資家になる

私が不動産業界に入ってから
20年ほど経ちますが、

「建築業者を紹介してほしい」

という依頼をこれまで、
数多く受けて来ました。

しかし、先ほど述べたように、
その殆どはお断りしています。

一方、投資家仲間などから
建築会社を紹介してもらうことは、
私たち業者よりもハードルが
ずっと低くなるはずです。

もちろん、紹介するには
それなりのリスクも伴いますから、

・誠実で信頼が出来る
・真剣に取り組んでくれる

そんな個人投資家として、
相手から認められる必要が有ります。

投資家仲間からも、そして
建築会社からも信頼される
投資家になりたいものですね。

がんばりましょう!

村上

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