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限りなくグレーな「物上げ屋」とは?

村上です。

私はこれまで、

性善説を信じたことがない

人間の1人です。

そういった類の話ではなくて、
別にこれは、人間不信とか
あくまで冷静に、

人間とはそんなものだ

というイメージですね。

ちなみに「性善説」とは、
Wikipediaで調べてみると、

*****

人間の本性は善であり、
悪は物欲の心がこの性を覆われる
ことで生ずる後天的なものである

*****

とのこと。

これは、中国の儒学者である孟子が、
唱えた説だと言われています。

一方、性善説の対義語は
言うまでもなく「性悪説」です。

同じくWikipediaによると、

*****

人の性は悪なり、
その善なるものは偽なり

*****

こちらは、孟子の性善説に対し、
3世紀の思想家荀子が唱えた説。

むしろ、こちらのほうが
私的にはしっくり来る感じです。

しかし、世の中には

性善説で生きる人と
性悪説で生きる人の

両方が混在していますから、
なかなか厄介なことは事実です。

例えば、私たちが属する
不動産業界は基本的に、

人よりカネを信じる

性悪説で動く人間が殆ど。

お互いが儲けるために
不動産を動かす以上、
言い方は悪いですが、

騙すより騙される方が悪い

というイメージですね。

しかし、その性悪説がかえって、
カネという明確な指標があるゆえに、

仕事がすごくやりやすい

ことも確かです。

おそらくそれは、
アジアや欧米の人たちも、
基本的に同じではないでしょうか。

基本的に他人を信用せず、
信頼出来る相手にのみ心を開き、
お互いカネ儲けにフォーカスする

そうやって、自身や家族、
そして財産を守ってきたのです。

では、私たち日本人はどうかというと、
性善説で生きる人間の比率が、

世界で最も多い国の1つ

ではないかと、
個人的に考えています。

有名大学を卒業し、
大手企業に就職して、
定年まで勤め上げた後、
何の不安もない余生を送る

そんな安定した人生に、
人を疑う余地はないですよ。

事実、私のような業界の人間が、
大手企業のサラリーマンの方から、
投資について相談を受けると、

危機意識の無さに愕然とする

ケースが多々あるんです。

性善説と性悪説の是非については、
議論の余地があると思います。

ただし、
不動産投資に限って言えば、
性悪説の圧勝は間違いないですね。

限りなくグレーな「物上げ屋」とは?

さて、本題です。

物上げ(ぶつあげ)

という言葉、ご存知の方も
多いのではないかと思います。

物上げとは、
土地や建物などの不動産を
直接所有者に掛け合って仕入れ、

売り物件として案件化する

ことを指す業界用語。

「地上げ」という言葉が、
バブル期の流行語となったり、
その後も、自宅のポストに
〇〇不動産販売と名乗る会社から、

「**をお探しのお客様がいます」

といった、
チラシが入ったりしますが、
あれも物上げの一種です。

とはいえ、
物上げはあくまで裏方であり、
市場に表立って出ることは、
殆どないことも事実。

今回は、そんな
「物上げ屋」の存在について、
触れてみたいと思います。

それってホントの物上げ?

昨今、TwitterなどのSNSで、

「物上げで物件を安く購入したい」
「これから物上げに行って来ます」

といったツイートを、
見かけることが増えました。

しかし、物上げとは本来
プロの業者がやる領域であり、
一般の個人投資家が
そのスキームを良く知らず、
「物上げ」と呼んでいる事には、
やや違和感を感じます。

本来、業界における物上げとは、

所有者に粘り強く営業を掛けて
↓↓
売値を散々叩いて格安で仕入れ
↓↓
決まった取引先に物件を卸して
↓↓
「仕切り」というマージンを得る

どちらかと言えば、
かなりグレーな専門業者のこと。

私たちが謄本を上げて所有者を探し、
個人間で直接売買するのとは、
大きく毛色が異なるわけで、
どちらといえば、

押し売りまがいの「押し買い」

という印象ですね。

なぜ売ってくれない!!

例えば、
みなさんが所有している
ワンルームを売りに出した場合、

市場価格で2千万円程度

だったとします。

それを、物上げ屋は
強引な営業を掛けることで、

1千万円で買い叩こうとする

んです。

家まで直接出向いて、
所有者に直談判しながら、

脅しに脅して
煽りに煽って

何としてでも、
その物件を買い付けようとします。

「警察を呼ぶぞ!」

なんて言われても、
怯むことはありません。

「なぜ売ってくれないんですか!」
「こんなに説明しているのに!」
「誠意が感じられません!」
「あなたおかしいですよ!」

などと、逆に凄まれるのです(笑)

全ては「仕切り」のために

結局、そんな違法まがいの営業に
屈してしまった所有者たちは、
物件の市場価格も知らないまま、
格安で物件を手放してしまいます。

地上げが大きな問題となった
バブル期ならいざ知らず、
現代でも未だにこんな
やり方が横行しているのですから、
すごい世界ですよね?

ちなみに、
物上げで買い取った物件は、
先ほども触れたように、
決まった取引先に物件を卸し、

市場価格とのマージンを、
「仕切り」という形で受け取る

ことが常です。

例えば、2千万円で売れる物件を、
1千万円で仕入れることが出来れば、

半額の5百万円 や
全額の1千万円 を

「仕切り」で受け取ろうとします。

つまり、2千万円という出口を
きちんと押さえておいた上で、
「仕切り」を最大化するために、

買い値を散々ぶっ叩く

これが、
物上げ屋本来の姿なのです。

裏方とのつながりは無用

もちろん、
そんな強引なやり方で
物件を買う物上げ屋ですから、
一部の大手を除いて直接、
物件を市場に出すことはしません。

あくまで裏方は裏方であって、

ダーティな世界でメシを食い、
あえて市場に姿を現さない。

そんなイメージ。

ちなみに、物上げ屋の人たちは、
裏社会と繋がっているケースが多く、
見た目もまんま反社な感じです。

ですから、
個人の不動産投資家が、
きちんと仲介から物件を買う限り、
物上げ屋と直接取引することは、
ほぼ無いと考えていいです。

また仮に、売却で物上げ屋が
直接営業に来ることはあっても、
話がまとまることは無いでしょう。

あくまで、
物上げ屋のターゲットは一般の素人。

私たちのような、
知識と情報を蓄えた投資家には、
無縁の存在だと考えてください。

今回はこのへんで。

村上

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