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郊外エリアも便乗値上げ?

村上です。

昨今のサウナブームが、
かつてない流行を見せています。

私自身もサウナ歴20年で、
今でもたまに入っていますが…

専用のサウナハットを被って、
時間と回数を厳格に守りながら、
「ととのう」などと口にする
サウナーたちを見ていると、

時代は随分と変わったなぁ

という印象ですね。

ちなみに、私がまだ20代で
営業マンをやっていた頃は、
サウナはとにかく、

アルコールを抜くための場所

という位置付けでした。

健康うんぬんというより、

朝まで飲んだアルコールを
サウナで汗をかいて抜いて、
仮眠を取って休憩してから、
そのまま会社へ向かう

という感じです。

頻度は月に4〜5回でしたが、
とにかく汗をかけばいいわけで、
現在のような○分*セットみたいな、
厳格なサウナではなかったですね。

まぁ、そんな話はさておき…

昨今のサウナブームにあやかって、
サウナ付きの賃貸マンションが、
増えているとかいないとか?

でも、正直言って微妙だと思います。

そもそも、ライバル物件との
差別化を図るにしても、

サウナルームを新設する費用は、
決して安くはないですし、
掛けたコストを家賃に反映することも、
かなり難しいと思います。

さらに、
サウナを設けるような高家賃の物件は、
ほぼ大都市圏でしか需要がありません。

わざわざサウナを設けなくても、
満室にするのは難しくないわけで、
そこに大きな意味はあるの?
という感じです。

さらに、高い光熱費を掛けて、
毎日サウナルームを暖める人が、
どれほどいるでしょうか?

せいぜい、当初は週末だけとか、
そんな感じで楽しんでいたけど、
気が付いたら全然使ってなくて、
物置スペースになってたなんて話が、
いかにも有りそうな…。

そんなわけで、
いかにサウナ好きの私であっても、
新築物件にサウナルームを設けることは、
検討さえしないでしょう。

設備の維持管理コストを考えても、
割に合わない投資になることは、
間違いないと思います。

郊外エリアも便乗値上げ?

さて、本題です。

先日、こんなご質問をいただきました。

*****

千葉や埼玉の某エリアの
物件を見ていたところ、
数年前に比べて物件価格が、
値上がりしている印象でした。

都心ならまだしも、
都内のターミナル駅から
1時間程度の場所でも、
徐々に値上がりしているようです。

以前の相場を知っている身としては、
さすがにおかしいのではないか?
と感じていますが、
便乗値上げというものは、
やはり存在するものでしょうか?

*****

都心物件の価格高騰につられ、
周辺の郊外エリアも値上がる

このような便乗値上げは、
確かに存在しています。

とはいえ、
買う側の人間だって、
そんなことは、
良く分かっているものです。

今回は、そんなテーマで
解説してみたいと思います。

便乗しても売れない?

このところの便乗値上げは、
私も度々見かけています。

ただ、需要が乏しいにも関わらず、
便乗値上げが明らかな物件は、

全く売れていない

ということも事実です。

都心物件が高騰を続ける
↓↓
買えない客が郊外に流れる
↓↓
郊外の物件が売れ始める
↓↓
便乗値上げが起こる

という流れは確かにあるものの、
価格に見合わない物件は結局、
売れ残ってしまいます。

さらに、しばらく売れなければ、
価格の調整が入りますから、

便乗値上げはしたものの、
いずれ元の価格に戻って行く

という市場原理が働くんですね。

こ、これはダメかも…

かく言う私自身も先日、
横須賀の物件を見に行きましたが、
あまりにも見合わない価格に、
絶望して帰って来ました。

ひと目見ただけで、
これは絶対に売れない!と、
確信したぐらいですから、
完全な便乗値上げだと思います。

エリアの需要がどうとか…
立地や駅徒歩がどうとか…
土地の形や接道はどうとか…

その辺の良し悪しを無視して、
ただ単に

「横浜が億超えなら、
横須賀だってイケるだろ」

ぐらいの安直さです(笑)

一方、横須賀の傾斜地エリアでは、
古い擁壁があるなどの理由で、

タダでも買ってはいけない土地

があったりしますから、
客だってより慎重になりますよ。

結局、需要が高まることで、
自然に起こるインフレと、
単なる強気の値付けとでは、
最初から勝負にならないんですね。

目利きを養うべし!

とはいえ、
私たちのようなプロはともかく、
不動産投資の初心者だったり、
自分達が住む用に物件を買う、
「実需」の客であれば、

良く分からないで買ってしまう

ことも、無いとは言えません。

絶対にそんな価格で
買っちゃいけない物件を、
安易な理由で買ってしまえば、
利回りが低いだけでなく、

・客付けが思わしくない
・空室の長期化にあえぐ
・修繕コストがかさむ

こんなババ物件を、
引いてしまうことだって、
十分に考えられます。

「不動産はどこも高いっすよ」
「このぐらいが相場ですよ」

などと言う、営業マンの
口車に乗ることのないよう、

買っていい物件と
買ってはいけない物件を

きちんと見分ける目利きを、
普段から養っておいて下さい。

自分の身は自分で守れ

また、そもそも都心のターミナル駅から
電車で1時間圏外の郊外エリアでは、

値下がりはあっても
値上がりはほぼ無い

ぐらいに捉えておくべきです。

人口はどんどん減っていますし、
住民の高齢化も進んでいますから、
新たな需要が生まれる理由が、
見当たらないのです。

ですから、

「都心は高くて買えないし」
「割安で利回りも良いから」
「〇〇銀行の融資が出るなら」

といった安易な理由で、
郊外の便乗物件を買わないよう、
不動産の知識を学んで目利きを鍛え、
自分の身を自分で守って下さい。

くれぐれも、
営業トークに乗せられて、
痛い目に遭っちゃダメですよ。

がんばりましょう!

村上

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