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三為業者の物件は儲からない?

村上です。

岸田政権になって、
多くの税金や保険料が、
軒並み上がっています。

一例を挙げると、

・65歳まで国民年金支払
・退職金に対する課税
・固定資産税軽減の廃止
・住宅ローン減税の廃止
・金融所得への課税
・ガソリン税減税見送り
・炭素税の検討

など、すごい数です。

もちろん、

・超少子高齢化社会
・新型コロナの長期化
・インフレ抑制の財政出動
・急速な地球温暖化 など

止むを得ない事情が、
あることも理解していますが、

納税が趣味(笑)

と公言している私でさえ、
死にたくなりそうな内容です。

そもそも私自身、
前から不思議に思っているのは、

良い意味でのインフレを起こそうと、
国や日銀がアクセル全開で
金融緩和路線を突っ走る中、

思いっきりブレーキを踏む

岸田さんの存在です。

前回の消費税アップでもそうでしたが、
アクセル全開中にブレーキを踏むような、
お門違いな増税を断行する岸田さんに対し、
何やってるの!と言いたいですよ。

さらに厄介なのは、

国民の所得が一向に上向かない

ということ。

ごく一部の富裕層だけが所得を伸ばし、
多くの貧困層はインフレに苦しむ中、

ここで増税ラッシュをお見舞いする

のは、はっきり言って
悪手でしかありません。

それはある意味、
不動産投資でも同じことだと思います。

賃料相場が一向に上がらない中、
物件価格と建築資材のインフレは続き、
私たちのキャッシュフローは、
日を追うごとに削られています。

さらに、ここ10年ほどの間で、
安い物件を仕込めた投資家ならまだしも、
これから投資を始めるビギナーには、
参入ハードルは相当高くなっています。

こんな状況がしばらく続けば、
業界にも大きなマイナスですよね?

もう、この先がどうなるか?
国民はもちろん、岸田さんさえ
よく分かってないのではないでしょうか。

別に私は、
アンチ自民でも何でもありませんし、
どちらかというと保守寄りなのですが、

今回の増税ラッシュはさすがにどうよ?

と、ボヤきたくもなりますね。

三為業者の物件は儲からない?

さて、本題です。

*****

三為業者は、どのくらいの
利益水準を見込んで、
物件を仕入れているのでしょうか?

*****

以前、こんなご質問を、
いただいたことがあります。

仕入れた物件に利益を乗せ、
高値でエンドに転売する三為には、

良いイメージを持っていない

という投資家も多いはず。

しかし、私たち業者から見れば、
三為の物件はあくまで、

ケースバイケースで判断する

ことが重要であり、

利益が乗る乗らない以前に、
その物件が儲かるかどうか?

という目線が大切です。

今回は、そんな三為業者について、
私なりに解説したいと思います。

三為って何のこと?

まず始めに、三為業者について
簡単におさらいしておきましょう。

三為業者の三為(さんため)とは、

第「三」者の「為」にする契約

を指します。

転売による差益を得るために、
短期で売買を繰り返す三為ですが、
物件を一時所有することはせず、

あくまで第三者の為に契約をまとめ、
所有権や登記を直接移転させる

というスキームで、
物件の転売を可能にしています。

例えば仮に、とある物件を、

AからB
BからC

へと売買を繰り返した場合、
中間に入るBが物件を取得した時点で、

・登録免許税
・不動産取得税

が、課税されることになります。

AからCへの転売目的で、
この取引の間に入ったBは、
当然、税金を払いたくないですよね?

第三者のために…

そこで、かつて業界で
広く行われていたのが、

中間省略登記

というものです。

「AからB」「BからC」という、
2つの売買契約があったとしても、
中間のBを省略して、

「AからC」へ移転登記を行う

ことが、実質的に可能でした。

しかし、この中間省略登記は
2005年の不動産登記法改正によって、
登記申請の添付書類が厳格化され、
行うことが不可能となっています。

そこで、2007年になって、
新たに法務省から通知されたのが、

買主である第三者のために
所有権を直接移転登記させる

いわゆる三為の契約です。

詳細や経緯は割愛しますが、
三為の契約ルールを遵守する限り、
中間のBである三為業者は、

中間省略で物件を転売し、
差益を得ることが可能

となっています。

儲かるかどうかが大事

さて、前置きが長くなりましたが、
冒頭でも触れたように、
一般的な三為のイメージは、

「利益が分厚く乗っている」
「素人がカモにされやすい」

など、決して良いとは言えません。

でも、良く考えてみて下さい。

極端な例えですが、
三為業者が1千万円で仕入れた物件に、
利益を乗せて1億円で転売したとしても、

相場が1億2千万円だった

としたら、
結果的にプラスですよね?

三為業者がどれだけ、

仕入れ値をぶっ叩こうが…
分厚い利益を乗っけようが…

エンドの買主が儲かるのなら、
結果的にオーライなはず。

要は、三為が間に入ろうが、
仲介による直接取引であろうが、

「儲かる」なら買う
「儲からない」なら買わない

という、シンプルな二択は
何も変わらないということです。

もちろん、三為の利益が乗る以上、
儲からない物件が増えてしまうことは、
止むを得ないのですが、それ以前に、

儲かるか儲からないか?

という不動産投資の基本こそが、
より重要だというわけです。

三為の利益はどのくらい?

では最後に、
冒頭の質問者さんから頂いた、

三為業者はどのくらい、
利益を上乗せしているのか?

という質問について。

まず基準となるのは、

仲介手数料以上の額

だということです。

三為業者が物件を仕入れる際は、
基本的に仲介手数料が発生します。

転売益が仲介手数料を下回れば、
当然儲けはマイナスですから、
都内の三為物件であれば、

最低でも300万円から500万円程度

の利益が乗っていると、
考えておいて下さい。

もちろん、物件規模によって
利幅は当然変わりますから、

数千万レベルの分厚い利益

が乗っている三為物件も、
ごく当たり前に存在します。

そのような事情も考慮した上で、

物件が本当に儲かるかどうか?

を、より精緻に
シミュレーションしてください。

三為の良し悪しを語るより、
物件の良し悪しを見極める

マインドが大切だと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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