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相場から判断してはダメ?

村上です。

首都圏のマンション価格は、
ここ2〜3年で大きく高騰しました。

私が住むマンションの資産価値も、
購入時から1.5倍になっています。

・買った家に住みながら
・残債を減らしていたら
・価値が1.5倍になった

という、お得過ぎる状況なんですね。

もちろん、分譲だけでなく、
収益不動産も高騰していますから、
10〜15年前に23区の物件を買った人は、

みんなプラスになっている

わけで、喜んでいる方も多いはず。

一方、これから物件を買う方にとって、
非常に買いにくい市場であることは確かです。

では、今は物件を買わない方が良いのか?
というと、そうとも言い切れません。

不動産取引は相変わらず活発ですし、
価格もさらに上がることが予想されます。

例えば、
コロナやウクライナ紛争に関係なく、
マンションの建築費はここ10年、
ずっと右肩上がりの状況です。

仮に、日本が不況になったとしても、
資材価格や人件費の高騰を考えると、

コロナが収束したところで、
マンション価格は下がらないし、
むしろ、今後も上がり続ける

つまり、今の高値相場を敬遠して、
物件を買い控えしてしまうと、
あとでもっと買いにくくなる…

そんな展開も、十分にあり得るのです。

しかし、視点を変えてみれば、

ある程度の年収があった人たちが、
都心のマンションを普通に買えていた。

ことのほうが、ある意味
ラッキーだったとも言えます。

例えば、NYのマンハッタンエリアで、
中間層のサラリーマンが家を買えるか?
というと、そうじゃないですよね?

多くの人たちは、川を渡った郊外に家を買い、
マンハッタンへ通勤しているのです。

それと同じように、
東京都心のマンションもいずれ、

「昔はサラリーマンでも買えたのに…」

なんて、時代が来るのかも知れません。

相場から判断してはダメ?

さて、本題です。

これを読んでいるみなさんは、
物件価格や賃料などの平均価格、
いわゆる「相場」について、
どのように考えているでしょうか?

おそらく、多くの不動産投資家が
物件情報や、現地を調査しながら、

「この物件は相場よりも高い」

といったコメントを用いるはず。

しかし、私自身はというと、
相場を基準に物件を探すことついては、
基本的にネガティブなんですね。

例えば、投資家が集まる場などで、
相場や坪単価の話が出てきたりすると、

「この人はシロウトなのかな‥」
「大きく稼ぐのは難しいかも‥」

などと、思ってしまうのです。

ではなぜ、
相場を基準に投資を判断するのが、
投資のシロウトに思えてしまうのか?

またそれが、どれほど
ハイリスクな判断となるのか?

今回は、そんな相場感覚について
分かりやすく解説したいと思います。

相場は常に変動する

以前、当社の会員さんから、

「物件購入をしばらく休んでいましたが、
都心物件の価格高騰によって、
最近の相場が良く分かりません」

「以前であれば、『この条件なら
相場は〇千万円ぐらいだろう』とか、
ある程度の見極めも出来たのですが、
なかなか上手く行かず困っています」

こんなご相談を、
いただいたことがあります。

この会員さんのお悩みは、
ある意味、当然のことだと思います。

私自身も最近は、
新たな物件情報をもらうたびに、

「え?このエリアでこの価格!?」

などと、思わずつぶやくことが、
随分と増えたように思いますし(汗)

とはいえ、冒頭でも述べたように、
相場感覚は必ずしも、

物件の購入基準にはならない

ことに、注意が必要です。

その相場はいつの話?

例えば、
みなさんが物件情報を見ながら、

相場より高いor安い

という印象を持ったとしましょう。

しかし、その相場勘が
いつ形成されたものか?
という点については、
結構なバラツキがあるんです。

プロの業者並みに、
エリアの取引状況をチェックし、
常に最新の相場観を持っている
のであれば問題はないでしょうが、
多くの投資家は未だに、

5〜10年前の相場勘を引きずっている

あるいは、

広範囲のエリアと一緒にしている

ケースが、意外に多いもの。

つまり、現況と乖離した相場勘で、
物件を高い安いと言っても、
それはあくまで個人的な主観であり、
当てにはならないんですね。

グロスから逆算せよ

以前からお伝えしていますが、
そもそも不動産というものは、
全く同じものが1つも存在しません。

その上、実際の取引価格は

1億円で売れることもあるが
1億3000万円で売れることもある

など、常に変動していますから、
投資判断の指標にすることは、
基本的にお勧め出来ないです。

それよりも、
エリアに居住する人たちが、

・どのくらいの年収で
・どの程度のローンを組み
・どんな家に住んでいるか?

といった、

グロスから物件価格を逆算する

ことのほうが、投資として
よほど重要だと思います。

そのエリアに住む人は?

グロスとは、
エリアの生活水準を踏まえて、
投資を判断する目安であり、

例えば、世田谷区の西側だと、
新築の戸建が7〜8000万円程度で
分譲されているような場合、
そこから逆算して、

居住者の年収が1000万円程度?
ライフスタイルはこんな感じ?

ということが、
ある程度見えて来るんですね。

そこから、

・賃貸物件のニーズと賃料
・物件価格で割った利回り

も、想定出来るようになります。

逆に、グロスにフォーカスせず、
相場より高いか安いかによって、
物件購入を判断してしまうと、

安く買ったはずが儲からない…

という事態になりがちです。

相場に左右されるな!

つまり、投資の最終判断は
相場に左右されることなく、
グロスから逆算することで、

・最終的な利回り
・客付のしやすさ
・土地の資産価値

を、総合的に
勘案しなければなりません。

単純に、

・相場より安い=儲かる
・相場より高い=儲からない

というイメージではなく、
精緻なシミュレーションから、
儲かるか?儲からないか?を、
確実に見極めたいものです。

がんばりましょう!

村上

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