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擁壁や法面のある物件はどうよ?

村上です。

私は不動産投資に限らず、
麻雀やポーカーに関しても、

勝率や勝てる見込みを計算する

タイプの人間です。

ゲームの根本的な構造を理解した上で、
そのゲームが何分の1で勝てるのかとか、
ポーカーの札が何枚あればどうだとか、
様々な角度から分析してみるんですね。

ある意味、勝負事をするなら、
誰だってその位はやるだろうと、
子どもの頃は考えていたのですが、

世の中はそうじゃなくて、
出たとこ勝負な人間も多い

ということに気付き、
逆に驚いた経験があります。

だってそうですよね?

勝ちたいからゲームをするわけで、
勝てないゲームはやる意味がありません。

にも関わらず…
サイコロの目を振るように、
運を天に任せるような人たちが、
どこにでもいるのですから。

そんな人たちが、
ゲームに負けたからといって、

「相手が強過ぎた」
「運が悪かったんだ」

などと言い訳したところで、
何の意味もないですよね?

それは、不動産投資でも
同じことが言えるはずです。

物件が買えない理由を、

「融資が付かなかった」
「目ぼしい物件がない」

などと諦めてしまったら、
不動産投資というゲームは
そこで終了してしまいます。

でも、それじゃダメですよ。

融資が付かないと諦めるより、

・1つでも多くの支店を回る
・ノンバンクなど選択肢を広げる

ことを繰り返せば、
活路を見出すことも出来ますし、
実際にそうやって、
融資を付けている投資家だって、
数多くいます。

また、目ぼしい物件がないなら、

・そのエリア以外でも探してみる
・ネットの検索方法を変えてみる
・1つでも多くの業者とつながる

その努力を地道に繰り返せば、
良い物件情報が舞い込んでくるものです。

投資はギャンブルじゃありません。

運を天に任せるような決断をせず、

・出来ることを徹底的にやってみる
・より多く情報を集めて的確に判断する

その努力によって、勝率を
1ポイントでも上げておきましょう。

擁壁や法面のある物件はどうよ?

さて、本題です。

当社の会員さんから、
こんなご相談がありました。

「土地から新築を検討していますが、
隣地が2〜3メートルほど上にあり、
法面の土がむき出しの状態です。」

「擁壁を新たに設置する場合には、
隣地の所有者と費用を折半したり、
一部負担をしてもらえるものでしょうか?」

とのこと。

確かに、傾斜地の物件において、
法面やそこに設置した擁壁は、
投資を判断する上で、
避けては通れない大きな問題です。

以前のメルマガにも書きましたが、
そもそも擁壁の新設や修繕費用は、

高いと数千万円レベルに及ぶ

ケースもあります。
出来るなら、
そのようなリスクの高い物件は、
避けた方が無難だと思いますが、
費用以外についても、
法面や擁壁は何かと問題があります。

そこで今回は、
法面や擁壁の諸問題について、
掘り下げてみたいと思います。

法面とは何ぞや?

まず始めに、法面と擁壁について、
改めておさらいしておきましょう。

法面(のりめん)とは、
自然な崖や傾斜地ではない、

・切土や盛土によって出来る
・人工的に作られた斜面

のことを指します。

よく高速道路などで、
山が斜めに切り取られて、
芝生などが植えられている
斜面がありますが、
あれがいわゆる法面ですね。

さらに、住宅地や農耕地などの造成で、
傾斜地が階段状に切り盛りされる場合も、
新たに出来た斜面は法面となります。

法面はそもそも、
人間の都合で出来た斜面である上、
地盤や地下水の状態によっては、
土砂崩れを引き起こす要因となるため、
特に住宅地や道路においては、
擁壁などの設置が必要なんですね。

擁壁は費用がネック

続いて、擁壁について。

擁壁(ようへき)とは、

・斜面の土を留めるために設置される
・コンクリート製などの壁状の構造物

となります。

「土留め」と呼ばれる、
コンクリートブロックや
石積みの構造物についても、
今回は擁壁として含めますね。

擁壁の大きな問題としては、

・設置の工事費用が高額になる
・維持管理にもコストが掛かる

という点です。

法面の面積にもよりますが、
擁壁の高さや幅が1メートル違うだけで、

工事費用が何百万円も変わる

ことがザラですし、
最終的に工事費用を見積もってみたら、
冒頭でも触れたように、
数千万円単位のコストが掛かるケースも、
珍しくはありません。

さらに、良くあるのが、
既存の擁壁が劣化しているケースです。

擁壁にクラックが入っていたり、
ブロックの一部が地下水の圧力で、
盛り上がっていたりする場合は、
抜本的な改修が必要になったりします。

法面や擁壁は誰のもの?

さらに、そもそも論になりますが、

その法面や擁壁は誰のものか?

ということも、大きなポイントです。

例えば、検討している物件の横に、
法面や擁壁があったとしても、
それが隣地の敷地内だった場合は、
勝手にいじることが出来ません。

その上、隣地の所有者に対して、

「お宅の敷地だから何とかして」

と、擁壁の費用負担を求めても、
先ほど述べたように費用が高額ですから、
すんなり応じてくれるケースは稀です。

そうなると、自分の敷地内に、
防護壁を作ることになったりと、
余計な費用負担だけでなく、

土地の有効活用にも支障が出る

場合もありますから、
購入前の時点で、
より慎重な検討が必要になることは、
言うまでもありません。

冷静かつ慎重に検討しよう

そんなわけで、私自身としては、

法面や擁壁に隣接する物件

が、相当に割安だったとしても、
積極的に買いたくはないです。

実際、擁壁に関するトラブルは、
全国各地で起こっていますから、

法面や擁壁の工事自体が高額な上、
隣地の所有者が首を縦に振らない…

そんなリスクをはらんだ物件に、
敢えて手を出すべきかどうか?

その辺は、冷静に考えるべきでしょう。

もちろん、法面や擁壁は物件によって、
その高低差や幅がピンキリですし、
既存の擁壁も管理が適切であれば、
価格次第で買って良い場合もあります。

ただし、状態によっては、

タダどころかマイナスになりかねない

リスクをはらんでいますから、
くれぐれも慎重に検討して下さい。

がんばりましょう!

村上

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