村上です。
事務所を渋谷に移転して、
改めて感じているのが、
渋谷のイメージが、
どんどん変わっている
ということです。
渋谷駅を中心に、
ここ10年ほどの間で
多くの商業ビルが開業し、
過去の渋谷にあった、
ちょっと裏ぶれた雰囲気
の街並みが、
どんどん消滅しているのです。
たとえば、2020年に開業した
MIYASHITA PARK
ですが、
元の宮下公園はというと、
ホームレスの溜まり場で、
治安も良くないスポットでした。
そこに、近代的なビルが出来て、
若者がどんどん集まるのですから、
当然、イメージも大きく変わります。
レトロな外観だった渋谷区役所も、
新しいビルに移転して
随分とお洒落になりましたし、
あとは、東急の駅ビルや
桜丘口の再開発が完了すれば、
過去の渋谷のイメージは無くなる
ぐらいの勢いです。
おそらく、あと5年くらい経てば、
海外からも多くの客を呼び込む、
世界有数の商業エリアとして、
名を馳せることになると思います。
ただ、そんな変わりゆく
渋谷駅界隈において、
変わらないものもあります。
その代表例が、
スクランブル交差点ですね。
あの広い交差点の中を、
これでもかという位の人間が、
行き交うあのスクランブルは、
見ていて不思議に思うくらい。
「この人たちはどこに行くんだ?」
と、高校生の頃から遠巻きに
しげしげと見入ってました。
世の中がどんどんデジタル化し、
家にいながら何でも出来る時代が、
当たり前となった昨今ですが、
スクランブル交差点の雑踏は、
おそらくこの先100年経っても、
変わらないような気がしますね。
まぁそんな、変わる渋谷と
変わらない渋谷の狭間で、
私たちの新たなオフィスは、
多くのお客様を迎えています。
100年後は分かりませんが、
10年20年後のコン・パスを、
さらに良いものとするため、
渋谷という新たな地にしっかりと、
根を下ろしたいところですね。
マーケティングで生き残れ!
さて、本題です。
私はこれまで度々、
不動産投資は「事業」である
ということを、
発信し続けて来ました。
株式や債権などを買い、
値上がりを待つような
金融投資とは異なり、
不動産投資というものは
投資家自身の裁量によって、
富を生み続けるお宝にも
マイナスを出す負債にも
なり得るからです。
結局、投資家がいち経営者として、
正確なマーケティングを元に、
事業を回す力量を持たなければ、
この投資は成り立たないということ。
しかし、その一方で
ここ10年ほどの不動産投資は、
まともなマーケティングもせず、
「えいや!」で誰もが成功出来た
ということもまた事実です。
今回はそんな、
マーケティングの大切さについて、
少し解説してみたいと思います。
マーケティングは不可欠
まず始めに、みなさんが
何らかのビジネスを経営する
社長になったとしましょう。
いち経営者として、
ビジネスをより大きく、
安定したものにしたい!
そう考えた時、みなさんは
何から手を付けるでしょうか?
おそらく、多くの方は市場調査、
いわゆるマーケティングを実施し、
顧客ニーズに沿った商品を提供する
ことを模索するはずです。
まともなマーケティングをせず、
「こんな商品が売れるだろう」と、
商品を企画したところで、
それが当たるかどうかは
単なるギャンブルというもの。
読みが外れてしまえば、
経営者としての評価はもちろん、
経営自体も破綻しかねません。
そういう意味で、
事業におけるマーケティングは、
欠かすことの出来ない
プロセスだと言えるのです。
安易な理由で物件を買う
では、一方の
不動産投資はどうでしょうか。
より良い物件を安く購入して、
長期安定の満室経営を目指し、
家賃収入のインカムを得ながら、
将来的な高値売却を模索する
これらのプロセスは、
「賃貸」「売却」という、
いずれのフェーズにおいても、
どんな入居者に借せるのか?
どんな買主に売却出来るのか?
というマーケティングが、
非常に大きな意味を持ちます。
にもかかわらず、
これまで多くの不動産投資家は、
まともなマーケティングを行わず、
「相場より安いと思ったから」
「〇〇銀行の融資が付くから」
といった安易な理由で、
物件を購入して来ました。
もちろん、その中には
・キャッシュフローが出ない
・売却出口が見つからない
という物件も、
少なくなかったのです。
イージーゲームは終わった
しかし、
そんなダメ物件であっても、
ここ10年ほどの間に
不動産を始めた投資家であれば、
その多くが楽に勝てていました。
・当初の相場が割安だった
・賃貸需要も底堅かった
・価格高騰で売却益が出た
特に顕著だったのは、あれだけ
儲からないと業界で言われていた、
新築区分ワンルーム投資
ですね。
仮に賃貸で儲からなくても、
その後の相場高騰によって、
多くのオーナーが売却によって、
大きなプラスを出したことは、
ご存知の方も多いと思います。
しかし、そんな恵まれた時代も、
そろそろ終わりを告げようと
しています。
コロナバブルでインフレが進み、
金利の上昇も確実視されている今、
今までのようなイージーゲームは、
通用しなくなるからです。
ライバルとの戦いに勝つ!
では、厳しい局面を迎える
これからの不動産投資において、
生き残るために何が必要か?
それは、
冒頭でもお話ししたとおり、
緻密なマーケティングを行う
ことだと、私は考えています。
・どのような顧客が
・どのくらい存在していて
・どんなニーズがあるのか?
といった市場調査を元に、
・どんなエリアや立地で
・こんな間取りや広さで
・賃料はこのぐらいで
というコンセプトを作り、
ニーズに沿った商品を企画する。
つまり、一般企業であれば
どこも当たり前のように
行っているマーケティングを、
不動産投資でもきちんとやれば、
どれだけ市場が厳しくても、
ライバルとの競争に勝つ
経営が実践出来るのです。
苦しい展開が待っている
一方、これまでまともな
マーケティングを行わず、
「えいや!」という感覚で
何となく儲かった投資家は今後、
苦しい展開を強いられることに、
なるかも知れません。
マーケティングの手法を学び、
この先の生き残りに賭ける!
というマインドがより一層、
求められる時代になると思います。
がんばりましょう!
村上