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駐車場投資は儲からない?

村上です。

「自責」や「他責」という言葉、
ご存知の方も多いと思います。

ネット辞書のコトバンクによると、
「自責」とは、

自分で自分の過ちをとがめること。
また、自分に責任があると考えること。

とあります。

一方、「他責」という言葉は、

自分以外の人や状況に
責任があるとして、とがめること。

自責
https://kotobank.jp/word/自責-519893
他責
https://kotobank.jp/word/他責-678784

用語の詳細は、
上のリンクを見ていただくとして、
世の中には本当に多くの
自責と他責が存在すると、
日々感じています。

もちろんそれは、
不動産投資も例外じゃありません。

例えば、不動産投資は
あくまで自己責任の世界であり、
仮に投資が上手く行かなくても、

その経営責任は投資家自身にある

ことは明らか。

にもかかわらず、
この業界ではいつの時代にも、

「私は業者にハメられた!」
「不正融資をした銀行が悪い!」

なんて、責任をなすりつける
他責の話がゴロゴロしています。

数年前に大きな社会問題となった、
「○ぼちゃの馬車」事件における、
集団訴訟などはその典型でしょう。

もちろん、
損害を被ったオーナーさんは
本当に気の毒だと思いますし、
助かるなら助かって欲しいと、
私自身も考えています。

しかし、投資家の目線で、
○ぼちゃの馬車事件を評価するなら、

良く分からない投資に、
億単位の資金を投じる

オーナーに対して、
同情の余地はないことも事実。

だってそうですよね?

不動産投資の勉強を地道に続け、
場数と経験を積んだ人間から見れば、

後出しジャンケンのように、
他人の責任を追求し続ける

ことに対し、多くの投資家が
違和感を感じるはずです。

そもそも、誰かにおまかせで
大きく儲かる投資などありません。

自らの目で投資を判断し
自らの大切な資金を投じる

からこそ、
失敗は自責だと思えるのです。

その視点に欠けている人たちが、
投資に対して他責を追求するのは、
いち投資家として残念でなりません。

駐車場投資は儲からない?

さて、本題です。

先日、以下のような
ご相談がありました。

*****

先日、地方の地主さんと
お話する機会があり、
以前は物件を沢山持っていたが、
古くなってくると、
修繕や空室ロスが目立つので、
いくつかの物件を、
駐車場にしたとのこと。

幸い、観光スポットに
ほど近いこともあって、
駐車場にして良かったそうです。

月極やコインパーキング投資で、
上手く行っている事例を
あまり聞かないのですが、
地方でも人が集まるエリアを
見極めることが重要だと思いました。

村上社長はどうお考えでしょうか?

*****

更地を駐車場にして、
低コストで稼働させることは、
代々の地主や不動産投資家であれば、
誰もが一度は考えることだと思います。

とはいえ、月極駐車場や
コインパーキング投資はその多くが、
思ったほど儲からないことも事実。

今回はそんな駐車場投資について、
少し解説してみたいと思います。

あくまでつなぎ?

まず始めに、駐車場投資は
誰でも簡単に出来るものであり、
それ単体で儲かるのであれば、

多くの土地は駐車場になっている

はずですが、
現実はそうじゃありません。

そもそも、限られた土地に対して、
思ったほど駐車場の数が確保出来ず、
収益面で厳しいケースが多いですし、

・立地の良し悪し
・接道や導線
・土地の形状

によっても、駐車場の
運用成績が大きく変わります。

また、駐車場投資の目的で
土地を仕入れるにしても、
銀行の融資が難しくなります。

実際、私自身もこれまで、
コインパーキングなどの運用を
数多く手掛けて来ましたが、

マンション建設や地上げまでの
つなぎ的な運用で駐車場化する

というケースが多かったです。

現実はそう甘くない

ちなみに、
コインパーキングの専門業者は、
いわゆるマルチ商法みたいなもので、

物件を紹介すればするほど、
その紹介者にフィーが入る

というシステムを取っていました。

収益物件向けの融資が
閉まっていた時代には、
多くの業者が駐車場の
用地を探していたものです。

しかし、先ほども述べたとおり、
コインパーキング投資は、
あくまで本来の目的とは異なる
つなぎ的な運用に過ぎず、

・融資が出るようになった
・隣地の地上げが完了した

ぐらいのタイミングで、
多くのコインパーキングが閉鎖され、
マンションなどが建設されました。

もし仮に、コインパーキングが
まともな利回りを出せるのであれば、
低コストの優秀な投資になるでしょうが、
実際はそんなに甘くなかったのです。

メインの投資になるか?

ただし、駐車場が
メインの投資となる例外も
一部では存在すると思います。

例えば、
冒頭の相談内容にもあった、
観光地の駐車場であれば、
季節的な変動はあるにせよ、
比較的安定した収益を
得ることが可能だと思います。

もう1つの例外は、
東京の都心一等地など、
駐車場が慢性的に足りない
エリアでの月極駐車場投資です。

駐車場の需要が高いだけでなく、
近隣住民も富裕層が多いですから、

ある程度の駐車スペースが取れて、
大型SUVなどが停められたり、
屋根やシャッターがあって、
セキュリティ面で安心だとか、
ある程度の条件を満たしておけば、

相場を大幅に超えた賃料設定

も、十分に可能だと思います。

もちろん土地値は高いですし、
融資も難しいですから、

住居として人気の無い1階フロアを
シャッター付き賃貸駐車場にした
一棟RCマンションを新築する

といったアプローチであれば、
狭小ワンルームを企画するより、
有効かも知れません。

今回のまとめ

というわけで今回は、
駐車場投資について解説しました。

冒頭でも述べたように、
単純な土地活用としての駐車場投資は、
それほど儲からないケースが殆ど。

つなぎ目的など戦略の一環として、
あるいは観光地など立地を生かしつつ、
儲かる投資に出来るかどうかは、
アイデア次第だと思います。

難しい投資だからこそ、
新たなビジネスを模索する
面白さがあると言えそうです。

がんばりましょう!

村上

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