村上です。
以前、国内の電力需給が、
消費量の増加に対応出来ず、
全国的に逼迫している
という問題が、
大きくクローズアップされました。
11年前の東日本大震災を機に、
全国各地の原発が稼働を停止し、
火力発電がその代役を、
一気に背負うこととなったのですが、
頼みの綱とも言える火力発電所も、
・老朽化が年々進んでいる
・脱炭素化の問題で更新が出来ない
という板挟みに遭い、十分な
電力供給が出来なくなっているのです。
さらに、燃料の相場高騰や
ここ最近の超円安もあって、
燃料調達コストの上昇も、
より深刻さを増しています。
「照明を一時的に消さなければ…」
「エアコンの温度設定を上げないと…」
インフラが未発達な、
発展途上国であればともかく、
世界有数の先進国である日本が、
大規模停電回避のため、
国民一体となって取り組む
というのは、さすがに
如何なものかと思うのです。
これが、太平洋戦争末期の
燃料や資材に乏しい時代であれば、
やむを得ない情勢だと言えるはず。
しかし、
21世紀の戦争がない平和な日本で、
「節電しなければヤバい!!」
というのは、苦しかった
戦前戦後を生き抜いた先祖たちから見て、
「お前たちは何をやってるんだ!」
と言われても、しょうがないですよね?
もちろん、今後の原発再稼働など、
電力不足が解消する可能性は、
当然にあり得ると思います。
しかし、
2011年からの電力供給問題が、
今だに解決を見出せていない
こともまた事実。
もし仮に、私が海外の投資家だったら、
電力供給に不安を残す日本企業に対し、
投資することをためらうと思います。
インフラの不安は国の将来を左右する
そのぐらいの危機感を持ち、
政府はもっと本気になって、
電力供給の充実に
フォーカスしてもらいたいですね。
サラリーマンを辞めたらどうなる?
さて、本題です。
当社の会員さんから、
こんなご相談をいただきました。
「あと数年で役職定年なのですが、
サラリーマンの属性がいかに魅力的か?
不動産投資を始めて気が付きました」
「早期退職でセミプロの道を歩む、
そんな道を進む方も多いと思いますが、
サラリーマンという属性に、
しがみついた方がいいのでしょうか?」
とのこと。
これは、投資家個人によって、
考え方が異なると思いますので、
「サラリーマンの属性を維持しろ」
「早い段階でセミプロの道を目指せ」
という断言は出来ないと思います。
元々やりたかった夢などがあれば、
早期退職もありだと思いますが、
そういうものが無く、
サラリーマンを続けることが、
特に苦だと思っていない
のであれば、
その属性を維持し続けることは、
悪い選択肢じゃないと思います。
今回は、
そんなテーマで解説してみます。
悠々自適に生活出来る?
まず最初に、
この業界に長く在籍する、
私の個人的な印象として、
サラリーマンを早期退職し、
不動産投資の収入だけで、
悠々自適に生活している人は、
そう多くない。
という事実があります。
ある程度の経営規模になれば、
銀行から経営能力を評価され、
事業融資を引き出すことが出来る、
いわゆるセミプロ投資家
として、
サラリーマンの属性に頼らずに、
自立することも十分に可能です。
しかし、現実問題として、
多くの不動産投資家は、
その規模に辿り着けていない
ケースが殆どなんですね。
それとは逆に、勢い勇んで、
サラリーマンを辞めたものの、
属性を手放したことで、
次の物件が買えなくなった
という不動産投資家は、
それこそゴマンといるのです。
無職が1人増えただけ
サラリーマンという属性を、
手放してしまった多くの投資家は、
手放してからその大切さに気付く
ことが非常に多いです。
現在は、FIREなんて言葉と共に、
アーリーリタイアが流行っていますが、
世の中の認識としては、
単に無職が1人増えただけ
であり、これまでの社会的評価を、
全て失ってしまうんですね。
もちろん、
サラリーマンの属性を捨てても、
自分はこの世界で食っていく!!
実現したい夢を追い求めていく!
ぐらいの強い気持ちがあれば、
地を這いつくばるぐらいの覚悟で、
独立を実現することも出来るはず。
しかし、単に
・今の仕事を続けてもつまらない
・上司にあれこれ言われたくない
そんなレベルで、
サラリーマンを辞めたいのなら、
思いとどまるべきでしょう。
カツカツで困窮する日々
そもそも、属性を気にしつつ、
サラリーマンを早期退職する人は、
資金的に余裕がないケースも多いです。
もしこれが、代々の地主である
実家の不動産事業を引き継ぐなど、
サラリーマンを続ける意味がない
ぐらいの状況であればいいのですが、
サラリーマンを辞めた途端に、
住民税の支払いにも窮する
ような状態だったら、
はっきり言ってお勧めしません。
もう、不安しかないですよ。
ネットやSNSなどで、
FIREをアピールする投資家だって、
実際には、
毎月の資金繰りでカツカツ
なんて人も、意外に多いです。
業者という選択も有り?
また、極論かも知れませんが、
独立心が旺盛な人であれば、
別に個人投資家の道ではなく、
不動産業者になればいい
と、私は考えています。
特に、個人投資家の中には、
聡明かつ勉強熱心な人も多いですから、
業者になるための経験を積めば、
そこらの叩き上げ業者よりも、
きちんと売買の仕事が出来る
と思います。
わずかな利回りで四苦八苦するよりも、
物件の売買で数千万の利益を叩き出す!
そんな選択肢も、
十分に有りだと思いますよ。
いずれにせよ、
サラリーマンの属性を捨てる行為は、
社会的、金銭的な後ろ盾を捨てる
ことにつながるので、
十分な注意が必要です
いざ退職してから、
「しまった!」では遅いですよ。
がんばりましょう!
村上