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都心の狭小1Rが苦戦?

村上です。

「サラリーマンを退職して、
不動産投資で食って行きたい!」

不動産投資がメジャーになる
ずっと以前から、
そんな野望を持ちつつ、
熱心に頑張る投資家を
数多く見て来ました。

しかし、退職する動機が、
不動産で一本立ちしたいというより、

今の仕事が嫌でしょうがない

という方も、少なくありません。

私は、そんな相談を受けるたび、

「簡単に退職しない方がいいです」
「今の属性を大事にしましょう」

などと説得するのですが、
受け入れてもらえないことも、
往々にしてあるんですね。

確かに、
サラリーマンをやっていれば、

・やりがいのない仕事の連続
・上司が分かってくれない
・見合った給料が貰えない

など、ストレスばかりが蓄積し、

「このままでいいのだろうか?」

と、自問自答する人も
少なくないと思います。

しかし、思い切って退職を決断し、
晴れて個人投資家になったとしても、
融資をする銀行や世間的には、

無職の人間が1人増えた

という評価しかされません。

・会社という後ろ盾を失った
・安定した収入も無くなった
・投資における実績も乏しい

そんな個人投資家に、
銀行は融資をしたがりません。

銀行はお金を貸して返済してもらい、
その利ざやで経営を回していますから、

リスクの高い客に融資を出さない

というのは、真っ当な判断です。

ですから、
たとえ今の仕事が嫌だろうと、
体力の衰えを感じていようと、

まずはサラリーマンの収入を増やし、
属性を上げて銀行の評価を良くする

ことに、一定期間邁進しましょう。

個人の属性を上げておけば、
融資も確実に通るようになりますし、
融資条件だって良くなります。

サラリーマンを退職するのは、
十分に投資規模を拡大してからでも、
遅くはないと思いますよ。

都心の狭小1Rが苦戦?

さて、本題です。

******

山手線沿いの徒歩10分以内に、
1Rマンション一棟を所有し、
満室を維持していましたが、
ここ1年ほどの間で、
空室が目立ってきました。

周辺家賃などをリサーチし、
家賃を少しだけ下げましたが、
なかなか埋めることが出来ません。

客付けの会社に聞いてみると、
在宅勤務の人が増えた影響で、
周辺にある同スペックの1Rでも、
同じように苦戦しているとのこと。

何か良い方法はないでしょうか?

******

先日、このような
ご相談をいただきました。

確かにコロナ禍以降、
都心の狭小1R物件は、
どこも軒並み苦戦しています。

当社が管理している物件でも、
本当に埋まらないんですね。

とはいえ、そんな状況に対し
手をこまねいてはいられません。

利回りの低い都心物件において、
空室の長期化は、
破綻にもつながりかねないからです。

そんなわけで今回は、
都心狭小1Rの課題を洗い出し、
満室運営を実現する道筋について、
模索してみたいと思います。

下げたくても出来ない?

まず始めに、
都心狭小1R物件が抱える、
大きな課題の1つ目として、

家賃を下げられない

という事情があります。

単身のサラリーマンや、
深夜の飲食店で働く人たちが、
寝に帰るだけのスペースとして、
ニーズを満たしていた狭小1Rですが、
コロナ禍に見舞われた2020年以降、

・在宅勤務やリモートワークの増加
・店舗の休業やオフィスの閉鎖が続いた

影響で、それらの賃貸需要が
大幅に減ってしまいました。

供給が需要を上回る市場において、
数少ない需要を勝ち取るためには、
家賃を下げるしかありません。

しかし、ここで問題が起こります。

そもそも、土地値の高い都心物件は、
当初の家賃で満室を維持しても、

ギリギリの低利回り

であることが多く、
値下げを許容出来るマージンが、
非常に少ないという点です。

そもそも「都心」という、
高い賃貸需要を前提に
企画された物件ですから、
コロナ禍ような
未曾有の経営リスクに対して、
あまりに脆弱だったんですね。

大幅な供給過剰だった

都心狭小1Rにおける
難しい課題の2つ目は、

ライバル物件が増え過ぎた

ことが挙げられます。

先ほど述べたように、
都心の狭小1R物件は、
企画設計さえ誤らなければ、
その高い賃貸ニーズに支えられて、

長期の空室はほぼあり得ない

という状況でした。

しかし、そんな
堅い賃貸ニーズを掴もうと、
多くのオーナーや業者が、

似たような狭小1R物件を、
都心エリアにこぞって新築する

という現象が起こったのです。

その結果、狭小1R物件は
明らかな供給過剰であった上に、
今回のコロナ禍によって、
さらなる打撃を受けました。

駅徒歩や立地、賃料の安さなど、
競争力のある物件はまだしも、
そうでない物件の多くは、
窮地に立たされているんですね。

コロナはいつ終わる?

とはいえ、
コロナ禍が始まった当初は、
楽観的な見方もありました。

それは、

コロナの感染拡大が収束すれば、
多くの人が都心に戻って来るだろう

ということ。

今回の空室は一時的なものであり、
感染が収まれば何とかなるという、
正常性バイアスが働いたのです。

しかし、その楽観的な見込みは、
変異株の度重なる感染拡大と、
その長期化によって、
現在はグダグダになっています。

コロナがいつ終わるのか、
誰にも予測が出来ない

という点が、
ギリギリの低利回りで運営する
都心狭小1Rの脆弱さを、
如実に炙り出しているのです。

家賃を下げてしのげ!

そんなわけで、
都心狭小1Rの課題について、
あれこれと解説してきましたが、
私たちオーナーが取る方策としては、
やはり

家賃を下げて空室を埋める

こと以外にないと思います。

そもそも、都心狭小1Rは、
設定家賃が高過ぎた上に、

過当競争+コロナ禍

によって、
極端な供給過剰に陥っています。

狭小1Rという、
差別化が難しい物件である以上、
立地や駅徒歩以外の競争力を得るには、
家賃を下げるしか方策がありません。

もちろん、ただでさえ
ギリギリの低利回りで運営する
都心狭小物件ですから、
多少の持ち出しは覚悟して下さい。

それでも、長期の空室を
抱えるよりはずっとマシです。

長期的な視点で物件を見据え、
現状をひたすら耐え抜くマインドが、
あと数年は必要だと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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