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高い査定額にはウラがある?

村上です。

「時短」という言葉、
みなさんもよくご存知ですよね?

ネット辞書のweblioによると、
時間短縮の略であり、

・労働時間の短縮
・作業時間の短縮

など、主に働く時間を短縮する
意味で使われるようです。

また、最近では

タイパ(Time Performance)

という言葉も流行っているそうで、
これはどちらかと言うと、
Z世代を中心とした若い人達が、

・映画や動画などの視聴
・漫画や小説などの読書

といった、主に
娯楽に掛ける時間の効率性を、
パフォーマンスの良し悪しとして、
評価する際の言葉なのだそう。

しかし、私自身は
ある程度歳を重ねたせいか、
これら効率主義的な言葉に、
どうも違和感を覚えるんです。

例えば、不動産に関係する
ネットの記事などを読むたび、

あまりにも情報の質が悪い

ということを、つくづく感じます。

恐らくこれは、
記者やライターの質だけでなく、

・締切までの日数が足りない
・取材で裏を取る時間がない

といった面も、
大いにあると思うのです。

現代のネット社会では、
情報が大量消費されていますから、
質より量が優先される傾向は、
ある程度止むを得ないこと。

しかし、そんな
大量消費型のコンテンツに対し、
クライアントは、時間やコストを
最大限に圧縮したいわけで、
結果的にそのシワ寄せは、
コンテンツを制作する記者やライターに、
大きな負担を強いているのではないか
と思うのです。

バブルが弾け、ネットが普及した
1990年代以降の日本では長らく、
良いものを安く提供するという、

コスパ至上主義

は、デフレ経済と共に、
20年以上も台頭して来ました。

高い効率性だけを求めて、
無駄な部分は徹底的にカットする

そんなマインドが皮肉にも、
薄っぺらいネットコンテンツを、
大量供給しているのでは?

読むに堪えない記事を見るたび、
私にはそう思えてならないのです。

高い査定額にはウラがある?

さて、本題です。

先日、以下のような
ご相談をいただきました。

*****

一棟アパートを売却しようと、
付き合いのあるA業者と、
そこそこのB業者2社に対し、
売却の査定依頼をしました。

その結果、A業者の査定額は
私の予想と大きな差はなく、
一方のB業者からは、
予想から約1千万円プラスの
高い額を提示されています。

私は最終的に、
A業者と話を進める予定ですが、
査定額を高く吊り上げる業者は、
良くいるものなのでしょうか?

*****

とのこと。

実を言うと、
このように査定額を吊り上げて、
専属媒介契約を取ろうとする話は、
世の中に数多く存在します。

しかし、査定を出す業者が、
本当にそんな高い額で
物件を売る自信があるのかというと、
全くそうじゃないのです。

今回はそんな、
高すぎる査定のカラクリについて、
改めて解説したいと思います。

買いたいお客様がいます!

まず始めに、
みなさんの自宅のポストに、
以下のような触れ込みのチラシが
入っていた経験はないでしょうか?

*****

「〇〇マンション限定で購入を、
検討されているお客様がいます」

「当社のお客様が、〇〇線沿線で
予算**万円の一戸建てを探しています。」

○○不動産販売**営業センター

*****

みたいな感じですね。

このチラシにある「お客様」とは、
ほぼ間違いなく架空の設定なのですが、
実は、この手口に引っかかる方が
意外に多かったりするんです。

売主「ホントかな?」
「ちょっと話を聞いてみようか」

などと、チラシの連絡先に、
こちらから問い合わせをすると、

業者「はい!いますいます!」
「紹介するので専任を下さい」

といった感じで、
明らかに高い査定額を提示しつつ、
専任媒介契約を求めて来るのです。

査定額はグダグダになる

しかし、問題はその後です。

業者「すいません!チラシのお客様が、
他の物件を決めちゃって…」

「他にもいるんで、
もうちょっと頑張ります!」

そこから少し期間を置いて、

業者「4千万円で買付が入りました!」

「頑張ったんですけど、
この額でしか買付がなくて…」

売主「8千万円って言ったじゃない!」

業者「もうちょっと頑張りましょうか?」

「でも、このお客さんを逃したら、
もうなかなか売れないっすよ…」

こんな感じで、
最終的に売主が妥協するまで、
業者との噛み合わないやり取りが
グダグダと続くんですね(笑)

専任を取ることの意味

業者の営業マンにとって、

専任(媒介契約)を取る

ことは、大きな意味を持ちます。

他のライバル業者に
取引を邪魔される心配がない上、

売主と買主の双方から、
仲介手数料をもらえる

いわゆる「両手」仲介も、
やりやすくなりますし、

取引価格の主導権を握る

ことで、安い物件価格で
強引に取引をまとめることも、
難しくはありません。

さらに営業マンは、

広告に掲載出来る
売り物件が増える

ことで、仲介の営業が
やりやすくなります。

そんなわけで、
専任を取った営業マンに対し、
営業成績のポイントを付与する
業者もあったりするんですね。

高い査定額に要注意!

冒頭のご相談者さんのケースでは、
付き合いのあるA業者が、
予想に近い額を出して来たのに対し、
そこそこの付き合いだったB業者が、
高い査定額を出して来たのは、

うちで専任(媒介契約)を取りたい

という思惑が働いているからに、
他なりません。

高い査定額はあくまで、

ライバルに比べて不利な状況だから、
査定額を吊り上げて客を囲い込みたい

だけの話で、その後は

売主の落とし所を探られて、
決めやすい額に持ち込まれる

ことにつながります。

そういう意味で、
冒頭のご相談者さんが、
A業者とB業者に声を掛けて、
その良し悪しを比較することは、
大きな学びになったと思います。

査定額の高さに目を奪われ、
グダグダな展開にならないよう、
業者選びは慎重に行って下さい。

がんばりましょう!

村上

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