BLOG

ブログ

海沿い物件のリスクをどう評価する?

村上です。

以前、相続対策で取得したマンションを、

相続税路線価で評価することで、
相続税を0円にした申告

に対し、その申告を認めないとする
最高裁の判決が示されました。

0円で申告した相続人に対し、
追徴課税を課した国税局の言い分を、
最高裁は妥当とみなしたのです。

具体的な争点については割愛しますが、
この件は、ネットニュースや報道番組でも
大きく取り上げられて話題となりましたので、
記憶にある方も多いと思います。

個人的な思いとしては、
やりやがったな!という感じですね(笑)

この裁判がなぜ、
そんなに話題になったのかというと、
相続した物件の評価額が、

ごく一般的に使われている
評価方法によるものだった

からです。

正しい評価方法で申告しているのに、
なんで追徴課税を受けるの?
これは国税局が負けるに決まっている!

というのが、大方の見方だったにも関わらず、
最高裁は国税局の言い分を認めたのですから、
話題にならないはずがありません。

では、一般的な評価方法を使ったのに、
この相続人がなぜ追徴課税を食らったのか?
というと、理由があるんですね。

それは…
やり方が「あからさま過ぎた」からです。

あからさまな相続税対策を行い、
あからさまに0円申告をする

この行為がたたった結果、
国税局から目を付けられたというわけ。

例えば、車のスピード違反は
誰でもやっている事だと思いますが、

派手なスポーツカーに乗って、
これ見よがしに猛スピードを出す

こんなことをしたら、
警察も黙ってはいませんから、
メンツにかけても取り締まるはず。

結局、今回の国税局も同じ事です。

あからさまな節税だったから、
見せしめに追徴課税を課した

というわけですね。

ただ、今回の判決によって、
これまでの評価方法が
否定されたわけじゃありません。

今まで通りのやり方で、
普通に申告している限りは、
特段に問題は起きないと思います。

ただ、ここからはアウトという、
明確な基準みたいなものは、
今回の裁判で示してもらいたかったですね。

海沿い物件のリスクとは?

さて、本題です。

当社の会員さんから、
以下のようなご相談がありました。

*****

神奈川や千葉の海が近いエリアで、
物件を探しています。

津波などのハザードリスクは
承知しておりますが、
一定の需要はあると考えています。

また、海が近いので
塩害などの想定はしていますが、
どの程度、通常物件に比べて
メンテナンスの費用や頻度を、
考慮しておくべきでしょうか?

ちなみに、出口戦略は
ハザードリスクが高い分、
苦労するものなのでしょうか?

*****

確かに、海に近い物件、
特にオーシャンビューの物件は、
私が住んでいた神奈川でも需要が高く、
相場も高値で推移しています。

ただ、ハザードリスクに関しては、
この投資家さんと私の認識が、
若干相違する部分もあるんですね。

そんなわけで今回は、
海沿い物件のリスクについて、
私なりに解説したいと思います。

東京湾の津波リスクは低い?

そもそも私自身は、
横浜や横須賀で生まれ育った上に、
物件の売買経験も数多くありますので、
海沿いの物件に関しては、
ある程度のノウハウを持っています。

それを踏まえた上で、
海沿いのハザードリスクである、

・津波
・液状化

については、
東京湾内に限って言えば、
さほど心配していないというのが、
正直なところです。

例えば、東京湾内の津波リスクは、
過去の大地震の際にも
海面から2m前後の上昇レベルであり、
船舶や港湾への浸水はともかく、
住宅への津波被害については、
過度な心配は無用だと考えています。

また、液状化現象についても、
東日本大震災などのデータから、
発生エリアは特定されていますから、
物件の購入時点で回避出来るはず。

ですから、千葉の外房エリアや、
葉山や逗子、鎌倉エリアなど、
過去に津波被害のあった地域は別として、

・東京湾〜内房エリア
・横浜、横須賀エリア

の海沿い物件に関しては、
津波のハザードリスクを心配して、
購入をためらう必要はないと思います。

塩害は風向きで変わる

次に、塩害のリスクですが、
これは主に、風向きによって変わります。

例えば、横浜や横須賀など、
北東向きのエリアにおいては、
台風などの強風による塩害が、
結構な頻度で起こります。

海に面した窓ガラスがベタついたり、
階段など共用部の鉄部が錆びたりと、
定期的なメンテナンスが必要です。

一方、風裏となる逗子鎌倉から、
湘南エリアの一帯にかけては、
海が南側に変わりますから
塩害の心配はさほど有りません。

千葉の内房エリアもそうですね。

ただ、海風が当たるエリアでも、
海岸からの距離によって、
その程度は大きく変わるものです。

海岸に直接面している物件では、
塩害の頻度は高くなりますが、
その分、オーシャンビューという
唯一無二の価値が得られるわけで、
塩害をどう捉えるかは、
投資家によって意見が分かれるはずです。

どっちがハイリスク?

さて、ここまで
海沿いの物件でリスクとなる

・津波
・塩害

について解説してきましたが、
そもそも関東エリアでは、
津波リスクを心配する以前に、
台風や集中豪雨による

・河川の氾濫や土砂崩れ

のほうが、
よりリスクが高いのでは?と、
私自身は考えています。

例えば、隅田川や荒川、
江戸川沿いのいわゆる、

海抜ゼロメートル地帯

では、特に浸水リスクが高い上に、
一度浸水してしまうと、
長くて1ヶ月も浸水が解消しない
というリスクを背負っているのです。

それに比べれば、
海沿いの物件が持つリスクは、
ハザードマップを確認しておけば、
さほど心配はいりません。

出口戦略においても、
海沿いだから安いという事はなく、
むしろ、オーシャンビュー物件などは、
高値売却も十分に狙えます。

日本国内において、
自然災害リスクのないエリアは、
存在しないと言ってもいいでしょう。

肝心なのは、投資家自身が
起こりうるリスクとどう向き合うか?
そこにかかっていると思いますよ。

がんばりましょう!

村上

TOP