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シミュレーションは当たらなくても良い?

村上です。

東京都心の
物件価格高騰が止まりません。

ちょっと広めのマンションだと、
2~3億円が当たり前という
状況になっていますから、
いよいよもって、

都心に住めない人が続出する

ことは、
避けられないように思います。

でも、今回の価格高騰はある意味、
止むを得ない部分もあるのです。

それは何か?というと、

今までの都心物件が安過ぎた

んですね。

海外の主要都市に比べて、
東京の不動産価格はこれまで、
あり得ないぐらいの安さでした。

世界中の先進国が、
緩やかなインフレを達成する中、
日本だけが、
90年代以降のデフレマインドを、
近年まで引きずっていましたから、

不動産を含むあらゆる物の価格が、
世界の国々に比べて劇的に安い

という現象が起きていたのです。

例えば、そこそこ美味しい食事が、
1000円以内で食べられる国なんて、
今では日本ぐらいしかありません。

インフレの著しいニューヨークでは、
ラーメン一杯が3000円だそうです(笑)

ちなみにニューヨークでも、
不動産価格の高騰は問題になっており、
普通のサラリーマンが住めない
街になっているというニュースを、
先日見ました。

でも、
それでいいんじゃないでしょうか?

マンハッタンの中心部に
普通のサラリーマンが家を買えますか?
パリの6区にアパルトマンが買えますか?
普通は買えないですよ。

それは、東京都心でも同じこと。

一部の富裕層だけが都心に物件を買い、
ローンを組めないそれ以外の人たちは、
やや離れた郊外から都心へ通勤するという、
海外の主要都市と同じ現象が、
現在の日本でも起こっているのです。

おそらくこの高騰は、
今後もしばらく続くと思われますが、
カギとなるのはやはり、
所得向上ではないでしょうか?

インフレだけが一人歩きし、
所得が一向に追いつかない社会に、
未来はないと思います。

シミュレーションは当たらなくても良い?

さて、本題です。

シミュレーションを行った上で、
物件を購入したのですが、
保有してまだ3年未満なので、
今後の修繕や売却時の査定など
当初のシミュレーションから、
大きくズレてしまわないか、
少し不安です。

以前、このようなご相談を、
いただいたことがあります。

みなさんもご存知のように、
物件購入前の段階で、

物件売却までの収支を、
シミュレーションしておく

ことは、投資の成否を左右する
重要なポイントの1つ。

シミュレーションなしに、
物件購入を決断した結果、

・運営が思うように行かない
・売却価格が期待出来そうにない

これでは、
投資が上手く行くはずもありません。

そこで今回は、
シミュレーションの大切さについて、
改めて解説してみたいと思います。

当たらなくてもOK?

まず始めに、
収支をシミュレーションする際に、
留意すべきポイントがあります。

それは何か?というと…

シミュレーション通りにはならない
むしろ、当たらなくても構わない

これです。

え?シミュレーションしたのに、
当たらなくても構わないなんて…

そう思う方もいるでしょう。
でも、ちょっと意味が違うのです。

私が言いたいのは、
シミュレーションの当たり外れを
云々するのではなく、

想定したシミュレーションを、
最新の情勢を踏まえた上で、
定期的に数値のズレを見直す
アクションこそが重要である

ということです。

結局はズレてしまう

言うまでもありませんが、
物件の収支というものは、
常に変動を続けています。

・空室の発生
・賃料の下落
・原状回復工事
・突発的な修繕

これらを、物件購入前の
シミュレーションにおいて
完全に算入出来る人はいません。

楽観的に見積もっても
堅実的に見積もっても

結局はズレてしまうのです。

だからこそ、私たちは
シミュレーション通りにはならない
という事実を踏まえた上で、

最新の情勢を常に把握する

ことが求められるんですね。

ただ、ここまでお話しをすると、
一部の方は疑問に思うかも知れません。
それは…

当たらないシミュレーションなんて、
最初からやらなくてもいいじゃん。
リアルタイムに把握すればいいのでは?

ということです。

シミュレーションをしないと…

いやいや、そうじゃありません。
シミュレーションは絶対に必要です。

なぜなら、物件購入前に
より精緻なシミュレーションをしておけば、

その数字がズレて来たとしても、
どのぐらいズレたかが分かる

わけで、軌道修正が
非常にやりやすくなるからです。

仮に、
シミュレーションの数字を100とした場合、
それが数年後、90になっていたとしたら、

想定よりマイナス10ズレているから、
プラス10の軌道修正が必要だ

あるいは、

プラス10の修正は厳しいから、
何とかプラス5ぐらいは挽回したい

という方向性が見えて来ますよね?

結局、シミュレーションを
きちんとやっておかなければ、

・今現在の状況が良いのか悪いのか?
・どのくらい修正すれば立て直せるか?

見当が付かなくなってしまうのです。

後戻りが出来な
い世界

その上、物件購入というものは、
後から軌道修正が出来ないものです。

思ったほど儲からないから…
コストが予想よりかかるから…

といって、買った物件を
売主に返品することは出来ません。

売却というゴールを見据えて、
ひたすら走り続けなければならないのです。

ですから、まずは必ず
購入前に収支をシミュレーションし、
確実に儲かると踏んだ物件のみに、
買い付けを入れること。

さらに、そのシミュレーションを
定期的にアップデートしながら、
正しい方向へ軌道修正すること。

この2つルーティンを繰り返し、
投資の方向性を、
大きく見誤らないようにして下さい。

自分の勘だけで儲かるような、
ラクな市場でないことは確かですよ。

がんばりましょう!

村上

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