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都心狭小物件に未来はあるか?

村上です。

「当たって砕けろ」
という言葉がありますよね。

ネット辞書のコトバンクによると、

成功するかどうかわからなくても、
思いきってやってみよということ。

だそうですが、
不動産投資に限って言えば、

・ダメ元で指値を入れる
・業者や銀行を数多く回る

そんな時に、良く使われると思います。

しかし、私は個人的に
当たって砕けろという言葉は、
不動産投資において、
あまり役に立たないどころか、

むしろ弊害になるのでは?

と考えているんです。

そもそも砕けてしまったら、
ゲームオーバーじゃないですか。

挽回が出来る失敗ならいいですが、
再起不能になる大きな失敗だって、
時と場合によっては起こり得るはず。

実際、不動産投資家の中には、
チャレンジと無謀を履き違えている
人が少なくありません。

リスクとリターンが
見合っていないにもかかわらず、

とりあえず行ってみよう!
上手く通ればラッキー!

程度の安易なマインドで、
突き進んでしまう人たちが、
意外に多いのです。

もちろん、手持ちの現金で
馬券を買うようなギャンブルであれば、
当てが外れたって誰も文句は言いません。

しかし、不動産投資の殆どは、
借金をして投資をやっているわけで、
安易な気持ちでは済まされないですよ。

「いやー、予想が外れちゃって…」

そんなコメントをしたところで、
銀行は同情してくれるどころか、
冷徹な債権回収へ舵を切るだけです。

そもそも不動産投資は、
「当たって砕けろ」精神で、
何とかなるものではありません。

緻密にシミュレーションした上で、
売却出口の見込みを確かめながら、
確実に儲かる物件だけを買い付ける。

そのぐらいの慎重さがない限り、
この業界に参入することは、
リスクでしかないのです。

チャレンジと無謀を履き違え、
出来ないものを通そうとする限り、
投資の成功は望めないと思います。

都心狭小物件に未来はあるか?

さて、本題です。

新型コロナの感染拡大以降、
東京都心の狭小ワンルームが、
苦戦を強いられています。

かつて、山手線沿線エリアや
地下鉄各線の狭小ワンルームは、
多忙なサラリーマンが
寝に帰るだけの部屋として、
一定の需要をキープしていました。

都心へドアツードアで20分以内とか、
その範囲の狭小は私も好きでしたし、
投資的にも効率が良かったので、

土地から新築で狭小物件を建築する

というスキームは数年前まで、
多くの投資家が実践していたのです。

しかし、その流れは
新型コロナによって激変しました。

自宅でのリモートワークが、
ごく一般的な働き方になったため、

狭い部屋を都心で借りるより、
広くて安めの郊外の物件を選ぶ

そんな人たちが増えたんですね。

では、都心の狭小物件は
これからどうなって行くのか?
収支改善の見通しはあるのか?

今回はそんなテーマで、
書いてみたいと思います。

全ての狭小が苦戦している?

まず始めに、
コロナ禍の都心狭小を解説する上で、
留意すべきポイントが幾つかあります。

まず1つ目は、

全ての物件が苦戦している訳ではない

ということ。

例えば、山手線や地下鉄の駅近など、
利便性が高い立地の狭小物件では、
今回のコロナ禍においても、
さほど大きなダメージはありません。

一方、駅からの距離が離れていたり、
ドアツードアに時間がかかるエリアなど、
競争力に欠ける立地の物件は、
軒並み苦戦しているんですね。

結局、一般的な賃貸ニーズと同様、

・人気のある物件から埋まり
・人気のない物件が売れ残る

という、当たり前の市場原理が、
改めて浮き彫りとなったのです。

そこを勘違いして、

「都心の狭小はダメなのか…」

というイメージを持ってしまうと、
投資の機会を見逃すことにも
なりかねませんよね?

アフターコロナを見据えて

次の2つ目としては、

コロナ禍はいずれ収束する

ことが挙げられます。

過去の歴史からも分かるように、
どんな感染症もいずれ収束を迎えます。

それを見越した上で、

今の自分に何が出来るのか?
買っていい物件はあるのか?

を、きちんと考えておく
必要があるんですね。

ちなみに業界内では、

コロナ禍が収束したタイミングで、
多くの人が一気に都心へ戻る

と言われています。

コロナがいつ収束するのか?は、
誰にも見通すことが出来ませんが、
不動産投資は息の長いビジネスです。

5年後10年後の投資を見据えて、
今からしっかり行動しておく。

このことが、後になって
大きな結果の違いを生むはずです。

勝ち組になれるか?

ただし、1つ目で述べたように、
どんな物件でおいても、
立地などの競争力がなければ、

アフターコロナにおいても、
不利な戦いを強いられる

ことは間違いありません。

都心の賃料相場も、
徐々に上がってきていますから、
この傾向がさらに加速すれば、

・地方から来た若年者層
・低収入のサラリーマン

などのニーズが、
都心から離れてしまいます。

そうなると、
同じ都心狭小物件であっても、

勝ち組と負け組がより鮮明になる

ことは避けられないでしょう。

そんな時、
資金や人脈に乏しい個人投資家が、
ベテランを出し抜いて良い物件を
手に入れられるかどうか?は、
正直言って難しいところですよね?

広い視野で物件を探せ!

そこで、次の一手となるのが、

そこそこ都心に近くて、
そこそこ広めの物件

ではないかと、私は考えています。

例えば、東京都下の物件ではなく、

・埼玉
・千葉
・神奈川

から、乗り換えなしで
都心に行ける駅近ですね。

千葉で言うと、都営地下鉄東西線の
西葛西から行徳あたりからは、
地下鉄1本で都心に行けます。

さらに、部屋の間取りだって
1Kや1DKクラスが選べますから、
都心の狭小に10万円以上払うなら、
そっちの方がいいと考える客層も、
多くいるものです。

そもそも、
都心狭小や郊外にかかわらず、

・この物件にどんな人が住むのか?
・その家賃を払える客層とは?
・自分が客と同じ立場なら選ぶのか?

という、顧客目線を持たない限り、
どんな物件でも失敗しますよ。

視野を広く持ち、顧客目線で物件を選ぶ。

このことが、
今後の都心狭小物件において、
より一層求められることは、
間違いないと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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