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面倒な私道は避けるべき?

村上です。

ご存知の方も多いと思いますが、
ここ10年ほどの間に、

東京都心の再開発プロジェクト

が大きく進みました。

大規模な再開発を推進した
渋谷を中心に、

・八重洲
・日本橋
・晴海
・日暮里
・内幸町
・品川
・虎ノ門
・麻布台

など、多くのエリアで
街並みが変わろうとしています。

しかし、その一方で
再開発が一向に進んでいない
ケースも、ここ数年で
目立つようになって来ました。

建設業界の人手不足に加え、
新型コロナウイルスの
世界的な感染拡大もあって、

・作業員や職人が集まらない
・資材もなかなか届かない

さらには、それらの単価も
軒並み高騰していますから、
都心の再開発にとって

大きな逆風が吹いている

ことは否めません。

さらに今後は都心だけでなく、
横浜や千葉の大規模再開発も
予定されているようですから、
プロジェクトの進捗が
さらに悪化することも
十分に考えられます。

私自身、不動産業界に
身を置く人間の一人として、
大規模な再開発プロジェクトを
大いに歓迎したいところですが、
それと同時に、
今後の建設業界についても
憂慮しています。

建築費のインフレはもちろん、
これまで当たり前だった工期も
深刻な人手不足によって
大幅に延びることは避けられません。

そもそも、これまで
ギリギリの予算と工期で
何とかやり抜いて来たこと自体が、
ある意味すご過ぎたわけで、

建設業界の2024年問題

を機に、その反動はより
大きなものになると思います。

とはいえ、東京都心でこれだけ
大規模な再開発プロジェクトが
ぶち上がってしまった以上、

たとえ時間が掛かろうと…
コストが青天井になろうと…

進めるしか無いですよ。

再開発によるエリア活性化より、
むしろそっちの方が、
気になってしまいそうです。

面倒な私道は避けるべき?

さて、本題です。

物件の購入を検討する上で、
前面道路の良し悪しは
重要なポイントの1つです。

・幅員や接道は十分か?
・セットバックの有無は?
・公道か私道か?

特に、前面道路が私道の場合、
何かとトラブルが多いことから、
ネガティブな印象を持つ方も
少なからずいると思います。

しかし、私は個人的に

私道を避けていたら
不動産投資なんて出来ない

ぐらいに考えていることも事実。

今回はそんな私道について、
解説してみたいと思います。

私道とは?

まず始めに、私道について
おさらいしておきましょう。

私道とはその名のとおり、
個人や法人が所有している土地を
道路として使用している区域で、
有料無料を問わず、
全国各地に数多く存在しています。

また、国や地方公共団体が
所有管理している公道とは異なり、
私道の所有者は、通行する人を
制限することも可能ですが、
建築基準法上の道路要件を
満たすために、誰でも
通行出来るようにしている
私道がほとんどです。

また、私道の清掃や
補修といった維持管理は、
私道の所有者が費用を負担し、
その責任も負うことになります。

ちなみに、物件の全面道路が
公道か私道かを確認する方法は、
物件の概要を確認したり、
物件の仲介業者に聞くことが
最も手っ取り早いですが、

・自治体の道路管理課に聞く
・法務局で登記簿謄本を取る

ことでも可能です。

私道もピンキリ

前述のとおり、
私道は全国各地の至る所にあり、

私道を避けていたら
不動産投資なんて出来ない

ぐらいに、私は考えています。

しかし、
ひとくくりに私道と言っても、

・全く問題のない私道から
・かなりアウトな私道まで

良し悪しは本当にピンキリ。

ではここから、
不動産投資における
私道のチェックポイントを、
確認しておきましょう。

現地に行ってみよう

まず1つ目のポイントは、

【現地に行って確認する】

ということ。

物件もそうですが、
実際に現地に行ってみることで、
図面や写真では分からない
多くの情報が得られるからです。

例えば、人や車が通る私道に、

・花壇が置いてある
・自転車が放置してある
・不用品が置いてある

といった、いかにも
自分の土地だから何でもOK
的な私道は要注意です。

特に、古くからそこに住む
高齢のおじいちゃんなどは、

うちの土地だから問題ない!

ぐらいの縄張り感覚で、
トラブルに発展するケースが
多々ありますから、十分に
気を付けなければなりません。

あとは、アスファルトが劣化して
道路に穴があいているとか、
立木が生い茂って通行の妨げに
なっているような場合は、

私道の維持管理が出来ていない

ということで、
こちらも注意が必要です。

セットバックも忘れずに

次に2つ目のポイントは、

【セットバックの有無】

みなさんもご存知のように、
家を建築するための土地には、

・幅員4m以上の道路に
・土地が2m以上接している

という接道義務があります。

しかし、自動車がまだ
普及していなかった昔に
造られた私道では、
その要件を満たしていない
ケースが多々あり、
建物を建て替える際に

土地を後退(セットバック)

する必要があります。

一方、私道の所有者によっては、
セットバックを頑なに拒む人も
結構多いんですね。

そうなると、私道の形状が
直線でなく凸凹だったりとか、
明らかにいびつですから、
そこもチェックが必要です。

物件次第で買うのも有り?

残念ながら、そのような
面倒な私道に接する物件でも、
大幅に安く買えるかどうかは、
物件次第だと思います。

個人的には、
再建築不可でも無い限り、
あまり期待は出来ないかなと
いう印象です。

そういう意味で、みなさんが
物件を選べる状況であるなら、
あえて面倒な私道に手を出す
必要はないと思います。

ただし、ものは考えよう。

自分の目利き次第で、

この土地は化ける!
将来的に儲かるな!

という直感があるなら、
チャンスに賭けることも
時には有りだと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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