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表面利回りと実質利回り

村上です。

以前、日経新聞で

100万人以上の大都市が
移住者の獲得に
本腰を入れ始めた

というニュースがありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC05C9X0V00C23A9000000/

記事によると、全国に11ある
100万人以上の大都市で、

うち5都市が人口減

具体的には、
2023年1月時点の前年比で

神戸市が151万人の0.44%減
広島市が118万人の0.37%減
京都市が138万人の0.26%減
横浜市が375万人の0.06%減
札幌市が195万人の0.06%減

という状況だそうで、
人口減を危惧した自治体が、
外部からの移住者を受け入れるため、

・移住促進の事業費を支給する
・イベントを開催する
・移住者向けのWebサイト開設

といった取り組みを、
始めているとのこと。

私自身も不動産を通して、
それらの都市とつながりがあり、
人口減は他人事でないのですが、
正直なところ、

地方の過疎化は
大都市も例外ではない

とも考えています。

そもそも人間というものは、
花に集まる虫たちのように

キラキラしたものが好き

であり、若者が憧れる東京に
勝てるはずがありません。

もちろん、
札幌などは良い街ですし、
個人的にも好きです。

気候も良いし、
ご飯は美味しいし、
道も家も広々としていますが、
規模的には首都圏の足元にも
及ばないですよ。

確かに東京は、
空気が悪いし、
夏は無茶苦茶暑いし、
電車は寿司詰めだし、
道や家は窮屈なわけで、

こんなとこ住めるか!!

という人も多いですが、
現実的には地方から

どんどん人が集まっている

わけで、その求心力を
正しく評価しなければなりません。

まぁ、これだけ全国的に人口が
急激な減少フェーズに向かう日本で、

人口が増えている都市がある

こと自体が珍しいわけで、
100万人以上の大都市でも、

福岡市が158万人の0.84%増
さいたま市が133万人の0.53%増
大阪市が274万人の0.34%増

などと健闘していますから、

地域の特色を活かすなど、
自治体の存在感をアピール

して、現在の人口増を
維持してもらいたいものです。

表面利回りと実質利回り

さて、本題です。

収益不動産の購入において、
重要な指標となるのが、

・利回り(表面/実質)

利回りが高ければ、月々の
キャッシュフローはもちろん、
税金や維持管理などのコストも、
捻出しやすくなりますから、
賃貸経営全般において、
大きなアドバンテージが生まれます。

とはいえ、単純に
表面利回りが高いか低いかだけで、
物件購入の可否を判断することは、
大きなリスクを伴うことも、
忘れてはなりません。

特に、地方郊外の築古など
賃貸需要が厳しい物件や、
狭小RCなど解約率の高い物件、
あるいは、北海道などの寒冷地で、
設備費がかさむエリアでは、
実質利回りをきちんと
シミュレーションする必要があります。

今回は、そんな表面利回りと
実質利回りの関係について、
少し解説してみたいと思います。

表面利回りは「入口」

まず始めは、
表面利回りについて。

表面利回りとは、
みなさんもご存知のとおり、

年間家賃収入÷購入価格×100

で求める、
文字どおり表面的な値ですが、
これはあくまで

物件を検討する際の「入口」

に過ぎません。

実際に儲かるかどうかを、
より正確に判断するには、
購入時の諸経費や税金はもちろん、
年間のランニングコストである

・固定資産税/都市計画税
・金融機関への支払い金利
・火災/地震保険
・管理会社への管理料
・設備点検や機器の更新
・突発的な修繕やトラブル対応
・定期的な大規模修繕

さらには、退去時に発生する

・空室期間の逸失利益
・原状回復やリフォーム
・AD(賃貸仲介への広告費)

なども含めた実質利回りを、
算出する必要があるからです。

どっちが儲かるのか?

例えば、同じ2億円の物件が
札幌と東京にあったとしましょう。

札幌の物件は、

・表面利回り10%
・10階建30戸の中層RC

東京の物件は

・表面利回り6%
・3階建10戸の低層RC

だったとして、みなさんは
どちらが儲かると思いますか?

おそらく、どちらの手残りも
さほど変わらないというのが、
正直なところです。

札幌の物件は、寒冷地かつ
10階建の中層RCですから、

・エレベーター
・ロードヒーティング
・除雪費用

などの維持管理コストや、
建物比率が高いことによる、

・固定資産税/都市計画税

の高さが、実質利回りを
大きく圧迫する要因になります。

札幌の物件は要注意!

さらに、札幌の物件は

・二重サッシや暖房設備
・凍結で傷みやすい外壁
・水道の凍結防止対策

などのコストも
東京に比べて割高ですし、

・冬期間は空室が埋まらない
・入居期間が他に比べて短い

という土地柄もあって、
ある程度の欠け目を
見積もっておかないと、
精度の高い実質利回りが
シミュレーション出来ません。

ぱっと見では、
表面利回りが10%と高く、
物件規模も東京に比べて
大きいですから、

「札幌のほうが儲かりそう…」

などと考えがちですが、
安易な評価は出来ないのです。

リセールバリューも忘れずに

加えて、
表面利回りはもちろん、
実質利回りにも反映出来ない
重要な投資指標の1つが、

物件の資産価値

いわゆる
リセールバリューです。

特に、ここ数年は
大都市圏の土地値が
大幅に高騰していますから、

売却出口を見越して
仕入れる物件を選ぶ

という目線も、
欠かせなくなって来ました。

それらの売却出口も、
総合的に評価した上で、

確実に儲かる物件を選ぶ

ことが、これからの
投資を成功させるために
不可欠となっているのです。

リアルな実質利回りを

そんなわけで、
物件を購入検討する際は、
とにかく

儲けに直結する要素を
出来る限り多く収集した上で、
収支シミュレーションを行い、
リアルな実質利回りを算出する

ことを心掛けて下さい。

エクセルなどの
表計算アプリでシートを作成し、
あらゆるデータを投入して、
自分なりの実質利回りを
はじき出してみるのです。

もちろん、時には
当てが外れる事もありますが、
シミュレーションをしないより
打率は確実に上がるはず。

それを繰り返していれば、
表面利回りが何%であろうと、
地方の築古物件であろうと、

買って良い物件と
そうで無い物件が

よりシャープに
見えて来ると思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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