BLOG

ブログ

買っていい再建築不可物件って?

村上です。

不動産業界にいると、
「人間の本性」
みたいなものを
見る機会が多くあります。

特に、相続がらみの争いは
登場人物が
知っている人間どうしなので、
ドロドロした感情が混ざりあって
複雑になりがちです。

普段は穏やかな親戚のおばさんが、
お金の話になった途端に
人が変わる。

仲の良かった兄弟が
残された資産の分配でもめて
絶縁状態になる。

そんなことは、
本当によくある話です。

税理士さんや弁護士さんは
書類のやりとりが中心で、

「資産をいくらで売って
誰がいくらもらう」

といった具体的な話には
ほとんど関わりません。

そういう場面で活躍するのが、
私たち、不動産業者(笑)

この土地はオレがもらう!
この家は私のものよ!

そんな中に入って行って、
不動産を査定したり、
欲しい方を見つけて
仲介したりするわけです。

ラクじゃないですよ(汗)

そういう意味で、
不動産の仕事って、
「人の感情をまとめる仕事」
とも言えると思います。

ここで私が何を言いたいかというと、
「苦労して市場に出た物件です。
仲介手数料を値切るのはやめましょう」
ということです(笑)

これは半分冗談ですが、
半分本気です(笑)。

そしてもうひとつ、
相続争いの場面を何度も
見てきて思うのは、

「立派なことを言う人でも
お金はやっぱり欲しいんだな」
ということです。

お金は人生の目的ではないけれど、
お金があれば多くの問題は解決できる。

よく言われることですが、
本当だと思います。

それが相続で苦労せずに
手に入るとなれば、
人格も変わりますよ・・・。

私たち不動産投資家は、
誰かの遺産を狙わずとも、
自分の力で
お金を増やすことができます。

自分もそうでありたいと
思った方、ぜひ、
次の勉強会へお越しください。

再建築不可物件ってどうなの?

さて、本題です。

物件を数多く探していると、
必ず目にするのが

・再建築不可物件

というもの。

これを読んでいるみなさんなら、
再建築不可物件がどういうものか、
すでにご存知かと思います。

でも、再建築不可物件の

・売買や賃貸
・評価や可能性

などについては、
知っているようで
意外に知らないという方も
多いのではないでしょうか?

そこで今回は、
再建築不可物件の実情について、
私なりに解説してみたいと思います。

再建築不可物件って?

再建築不可物件とは、
その名の通り、
再建築(新築)ができない不動産です。

建築基準法第42条において、
法律上の要件を満たす道路に
接していない土地には、
建物を建築することができない。

というのがその理由です。
例外もありますが、

・土地に接した道路が
建築基準法上の道路ではない

・接道はしているが、
道路の幅員が4m未満だったり、
土地が2m以上接していない

といった場合は、
再建築不可となります。

とはいえ、
既存の建物自体は、
柱や基礎などを残した
リフォームが可能であり、
住み続けることも可能です。

やりようはある、
ということです。

通常の不動産とは別モノ

銀行の融資が閉まった昨今は、

・小ぶりな物件に人気が集まる

傾向が強くなっています。

再建築不可物件も、
例外ではありませんが、
その中では少し、
特殊な存在だと言えるでしょう。

と言うのも、
通常の不動産経営における

・物件の良し悪し

とは、全く異なる尺度で
価値をはからないと
いけないモノだからです。

私はこれまで、
書籍などを通じて、
土地の資産価値など

・価値の見極めが重要

ということを、常々言ってきました。

しかし、再建築不可物件は、
建物が新築できないために、

・資産価値が算定できない

つまり、「不動産」という範疇では、
捉えにくい物件なんです。

キャッシュフロー命!

再建築不可の土地を
どれだけ保有しようが、
建物を建てられない以上、

・資産性はゼロと考え
・収益性のみにフォーカス

するしかありません。
つまり、再建築不可物件は、

・インカムゲイン専用

と考えるべきです。

既存の建物をリノベーション
するなどして賃貸に出し、

・何年で投資額がペイするか?

これだけを考えてください。

・1千万で購入して
・年間収入が2百万
・5年で完済する

という見込みが立てば、
その後、

・6年目から利益が出る

といった感じです。

キャッシュフローを
どれだけ稼げるか?

ここで、
再建築不可物件の価値が決まる、
と覚えておきましょう。

売買の相場が読めない世界

もちろん、再建築不可物件でも、
全く売れないわけではないし、
場合によっては、
キャピタルゲインも得られます。

ただし、相場は全く読めません。

銀行の融資が付かないため
ほぼ現金買いの世界です。
そうなると、

・買える投資家が限られて
・幾らで売れるかが分からない

という状況になりやすいんです。

例えば、物件を売却したい時点で

・数千万の客がつくか
・5百万の客しかいないか

これが、まったく読めないんです。

高く買ってくれる客が付くまで、
のんびり待つことが出来ればいいですが、
資金繰りに困って売り急いだりすると、
二束三文も止むなしになります。

そこが、他の物件とは
大きく違うところですし、
再建築不可物件の弱み、
ともいえる部分です。

ペイできるかどうか?

再建築不可物件は、
どちらかというと

・太陽光発電

に、近いイメージです。

太陽光発電は、

・地方の畑や山など
・価値のない土地に
・太陽光パネルを立てて
・パネルの耐用年数までに
・投資額をペイするビジネス

つまり、最初から資産性を考えず、
キャッシュフローのみで稼ぐという意味で、
再建築不可物件と似ているんです。

ただし、太陽光発電の投資額は
「基本的にパネルの耐用年数」
を基準にしますが、
再建築不可にはその基準がありません。

これは私なりの主観ですが、
「大体3年から5年ほど」
つまり、実質利回りで20%以上、
確実に得られる物件以外は、
買わない方がいいと思います。

ギャンブルに手を出すべき?

再建築不可物件はある意味、
「ギャンブルに近い投資」
とも言えます。

投資額がペイするまで、
物件が何年もつか未知数。
その一方で、

・周辺が再開発される
・隣地をまとめて買い上げる

といったケースに当たれば、
大化けする可能性もあります。

私自身、再建築不可物件を積極的に
勧めることはありませんが、

・柱や基礎がしっかりして
・超高利回りが狙える物件

であれば、
検討する余地もあるでしょう。

ただし、現金買いが基本ですので、
その辺は留意しておいて下さい。

がんばりましょう!

村上

PICK UP

ARCHIVE

TOP