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急拡大から行き詰まった事例

村上です。

唐突ですが、
恐竜が滅びた理由ってご存知ですか?

昔は「隕石の衝突」が原因と言われていましたが、
今、有力とされているのは別の理由なんだそうです。

具体的には、

「体が大きすぎて、
生き続けるために多くの食料を必要としたため、
飢饉に耐えられなかった」

これが原因といわれています。

隕石衝突説に比べると地味ですが、
非常に説得力のある話だと思います。
飢饉って、必ず訪れますからね。

そして、興味深いのは、
恐竜の子孫といわれる「鳥類」は、
ご先祖様と同じ轍を踏まないため(?)に、
他の生物たちとは少し異なる
いくつもの掟を持っていることです。

例えば、

・共食いをしない
(虫や魚など遠い種の生物を食べる)

・夫婦・家族が仲良し
(例外もあるが、一生添い遂げるつがいが多い)

・体を大きくしすぎない
(大きなものでもペリカンくらい)

・長い距離を移動することを厭わない
(南極と北極を移動し続ける鳥もいる)

・しっかりと休息をとる
(一日のうち、昼か夜は休む)

これらの掟が、
鳥類が長きにわたって
反映を続けている理由である
といわれています。

共食いをしないとか、
必ず休息をとるとか、
人間から見ると当然のようにも感じますが、
生物全体で見れば、
決して当たり前のことではありません。

そして、
この鳥類の掟を見て思ったのは、
「ビジネスの成功法則にも通じるのでは?」
ということです。

鳥類の掟を
人間の世界に置き代えるなら
以下のようになるでしょうか?

・人から恨みを買わず、
・必要以上の拡大はせず、
・家族や健康を大切にして、
・目的に向かってしっかりと行動する。

保守的にも見えますが、
長期に渡って生き延びるためには、
結局、ここに辿り着くのだと思います。

実際、無知な人たちをターゲットに、
ガツガツ物件を売っていた業者や、
自称・コンサルタントの人たちは、
一瞬は儲かるようですが、
いつの間にか消えていきます。

さまざまな技を駆使して、
短期間で一気に規模を拡大した人の中には、
運営で苦労している人が多くいます。

結局、
シンプルでコンパクトな方が、
小回りが利きますし、
調和しないと生き残れない。
そういうことなんですね。

人間はつい、
考えすぎて頭でっかちになりがちですが、
そんなときは、
自然や他の生物の生き方を
参考にしてみるのもよさそうです。

不動産経営に近道なし

さて、本題です。

投資家とひとくくりに言っても、
さまざまなタイプの人がいますよね?

・直感的でスピーディな人
・堅実かつ慎重な人

やり方さえ間違わなければ、
どちらでも構わないと思います。

とは言え、多くの不動産投資家は

・なるべく手間をかけずに
・より早く、多く稼ぎたい

そう思っているはず。
もちろん、私だってそうです。

でも、不動産で成功するための、
最短ルートって存在しないんです。

やはり、地道に稼がなければ、
経営は続かないんですね。

今回は、不動産経営の堅実さについて、
考えてみたいと思います。

急拡大したMさんの例

会員Mさんのエピソードを
紹介しましょう。

一部上場企業に勤めていたMさんは、
不動産経営の勉強を始めると同時に、
約1年間で、7棟ものアパートを
ローンで購入しました。

ものすごいスピードの規模拡大です。

Mさんの目標は、
月100万円のキャッシュフローでした。
そのために、

・返済比率50%以下で
・キャッシュフローが回る
・築古の木造アパート

という基準をクリアした物件だけ、
次々と購入していったんです。

しかし、Mさんは1年後、
「これはまずい」と思い始めました。

これだけのアパートを買い増しても、
当初の目標であった、
月100万円のキャッシュフローに
全く到達しなかったからです。

債務超過で頭打ちに

Mさんが見逃していたポイントは、
以下のとおりでした。

・高金利の融資ばかり借りて、
残債が全く減らない
・税金面を考慮していなかった

つまり、お金の入り口である
キャッシュフローだけを見て、
お金の出口である、
ローンと税金を重視していなかったんです。

その結果、キャッシュが残らないばかりか、
債務超過で経営が頭打ちに…。

地銀や信金から、

「この状態ではとても貸せません」
「売却してから来てください」

そう言われるようになったMさんは、
当会の会員になって勉強に励み、
それまでの物件をすべて売却しました。

そして、新たに再スタートを切った結果、
優秀な行動力も功を奏して、
新築や中古、区分をバランス良く保有し、
より盤石な不動産経営を達成したのです。

鍛えないで体重を増やす?

融資が閉まった現在ならともかく、
数年前までは、
Mさんのように高属性を使って、
物件を次々と買う投資家が多くいました。

しかし、そのほとんどは、
財務三表のバランスシートが
大幅な債務超過状態であり、
その後、融資が頭打ちになったんです。

中には、1物件1法人のように、
グレーなスキームを使って、
融資を引き続けた投資家も…。

結局、規模拡大を最優先した結果、
健全な経営とは程遠い状態に
なっていったんですね。

債務超過の状態を
わかりやすく例えるなら、
「筋肉」よりも「脂肪」のほうが多い
不健康な身体のようなもの。

基礎体力を鍛えないまま、
体重を増やすだけ増やした結果、
身動きが取れなくなってしまったんですね。

王道を目指せ!

債務超過を解消するためには、
やはり、純資産であるキャッシュを
より早く貯める必要があります。

だからと言って、一発大儲けの
超高利回りばかりを狙っても、
経営的な安定は望めません。

確率が低すぎて、
ギャンブル性が高くなるからです。

それよりも、確実に儲かる物件を買い、
インカムを増やす努力をすべきです。

その上で、時には会心の一撃を狙う、
このぐらいのバランスがいいでしょう。

・堅実・着実に儲けつつ
・時には一撃を狙い
・稼いだ資金を再投資

このサイクルがうまく回れば、
キャッシュがより早く貯まって、
債務超過から抜け出せるはずです。

不動産は、他の投資などと違い、
やり方さえ間違わなければ、
99%の確率で儲かるビジネスです。

無茶をせず、
しっかりと稼ぐ経営基盤を
堅実に作っていきましょう。

それが、不動産経営の王道だと思います。

がんばりましょう!

村上

 

 

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