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正体不明の費用はないか?

村上です。

年齢のせいか、
見かけのせいなのかわかりませんが、
「村上さんって、意識高い系って感じですね」
と言われることがあります。

あの、今さらなんですけど、
意識高い系って、なんなんですか?(笑)

私は不動産業界の人間なので、
そういう実態のよくわからないものより、
現物が好きですし、
目の前にあるビジネスが好きです。

ココだけの話ですが、
News Picsとかも、全然興味ありません。

難しくてなんとなく未来的なことを
言っているカッコいい人より、
泥臭くても、がっつり稼いでいる人が好きなんです(笑)

ちょっと毒があった感じに聞こえたら
すみません。

でも、そうなったのって実は、ワケがあるんです。

「不動産テック」って言葉、
聞いたことがあると思います。

「不動産+テクノロジー」の略で、
アプリでアパートが買えると宣伝していた
「TATERU」は、その走りでした。

他にも、メルカリのように、
個人間での不動産売買を実現しようとした
「ソニー不動産」も、それです。

最近だと、インド発のユニコーン企業である
「OYO」もそうですね。

勘のいい方は気付いていると思いますが、
どれも、鳴り物入りでスタートしたわりには、
成果を出せていない現実があります。

なぜかというと、そういう企業の経営陣は、
IT畑のスマートな秀才ばかりで、
不動産業界のこと、
現場のことを何も知らないんです。
頭の中で考えたストーリーと、
現実とが乖離しているんですよね。

不動産って、きれいごとじゃないんです。

滞納者と対面したことがあるの?
モンスター化した入居者を甘く見てない?
いい人ばっかりじゃないですよ、ということなんです。

不動産業界の人間はみんな、
そんな思いを胸に抱きながら、
不動産テックの今後を見守っています。

古いものより新しいものの方が、
確かに魅力的に見えます。
実際に、そういうケースも多いです。

でも、不動産業界に関しては、別。
今の段階では、慎重に捉えるのが
正解のような気がしています。

謎の費用に気をつけろ!

さて、本題です。

見積書や契約書などを見て、

「ん?これって何の費用?」

そんな疑問を持った経験、
みなさんはありませんか?

というのも、不動産や建築業界では、
見積りや契約時において、
よく分からない費用を請求される
ケースが多々あるんです。

・〇〇処理費
・××清掃費
・△△代行手数料

実際には誰でもできるような
作業にもかかわらず、
数万円といった額で、
費用が見積もられていたりします。

では、私たちはこういった「謎の費用」に、
どう向き合えばいいのでしょうか?

今回は、謎の費用に関する話題、
そして、日本の経済活動についても
少し触れてみたいと思います。

二重三重の悪徳

謎の費用で思い出されるのが、

・2018年12月に札幌で起きた、
消臭スプレーによるガス爆発事故

まだ記憶に新しいですよね?

「消臭抗菌サービス」という名目で、
入居者から1〜2万円の費用を
もらっておきながら、
実際には誰でもできそうな、
消臭スプレーを噴射するだけの作業。

さらに、そのスプレー噴射でさえ、
まともにやっていなかったことが
事故によって明るみになりました。

もし、爆発事故が起きていなければ、
今でもあの会社はノルマ達成のため
入居者から「消臭抗菌サービス」
の料金を取り続けていたはず。

そんな作業に1〜2万円も取るのも、
どうかと思いますし、実際には
作業さえしていなかったんですから、
二重三重の悪徳ですよね…。

大手さんは怖いです(笑)

これ、何の手数料?

謎の費用は別に、賃貸だけとは限りません。

例えば、勉強会の会員さんに、
過去に購入した物件の費用内訳などを
見せてもらうと、

「これ、何の手数料?」

なんてことが、多々あるんです。
しかし、当人も、

「え…ちょっとわかんないけど、
仲介の手数料じゃないですかね?」

「でも別の項目で、
仲手3%取られてますよ」

「え?そうなんですか?」

とまぁ、こんな調子。

不動産会社が、
よくわからないお客さん相手に、
事務手数料や代行費用など、
いろんな項目をくっつけて、
こまごまと儲けているんですね。

思い込みは通用しない

でも、そんな謎の費用をとる
業者だけが悪なのでしょうか?

そうじゃないですよね?

仮に請求されても、
よく分からなければ質問すればいいですし、
説明に納得が行かなければ、
断ればいいだけの話。

内訳に目も通さず、何の疑問も持たず、
お金を払ってしまう客側にも、
一定の落ち度はあると思います。

・大手だから安心だ とか
・この担当は信頼できる とか

そんな思い込みは通用しません。

実際、札幌の爆発事故は
大手仲介のフランチャイズが
起こしました。

きちんと内訳を吟味し、
時にはハッキリと意思を示す。

それが、「謎の費用」に対する
正しいスタンスだと思います。

儲からなくなった日本

話は少し変わりますが、
不動産に限らず、多くの業界で

・見えない部分で細かく稼ぐ

という傾向が、最近、
強まっているように感じます。

なぜでしょうか?
実は、日本経済そのものが、
長年のデフレによる影響で、

・儲からない国になってしまった

という事情があるのです。

・無料セミナー
・無料お試しキット

世の中で様々なサービスが、
生き残りをかけて値下げをした結果、
いつの間にか、私たち日本人は
無料や激安といったサービスを、
ごく当たり前のことだと
思うようになってしまいました。

そもそも経済活動とは、

・正当なサービスを受けたら
・きちんと見合った対価を払う

というのが、本来のあるべき姿です。

しかし、今の日本人は、
その正しい対価さえ、ケチるように
なってしまったんですね。

見えにくい部分で儲ける?

きちんと対価を払うべきモノに、
お金を落とさなくなった日本人。

そこに、各業界が仕掛けたのは

・見えにくい部分で儲けを出す

という策でした。

無料セミナーであれば、
物件や商品を斡旋してバックをもらう。

無理お試しキットであれば、
次回から高額の定期購入をすすめる。
というロジックです。

仲介だってそうですよ。

以前は買主からも取れた仲手が、
最近はほとんど取れなくなってきました。

となれば、客から見えにくい部分で
儲けを出すという方向に、
どうしても振れてしまうんですね。

頑張る人が儲かる社会へ

これを読んでいるみなさんは、
契約書はもちろん、見積書なども

・内容にきちんと目を通し
・分からない点は確認する

このルーティンを徹底してください。

そして、必要なサービスを受けたら、
惜しみなく対価を払いましょう。

・真っ当に頑張る人や企業が
・きちんと儲かる仕組みを
・消費する側から支える

それが、健全な社会を維持するために、
大事なポイントの1つだと思います。

自分だけ得すればいいでは、
経済は回っていきません。

がんばりましょう!

村上

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