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融資の頭打ちをどうする?

村上です。

先日、政府の税制調査会から、

現行の税制度は
サラリーマンに比較的
手厚い造りとなっている

として、

働き方によって差が
生まれない税制にすべき

という提言がなされた旨の
報道がありました。

この流れは私も大賛成です。

そもそも、
サラリーマンの給与所得は、
その3割程度が控除され、
税負担が軽くなる仕組みでした。

その一方で、
個人事業主のフリーランスや
法人の経営者などは、
手厚い控除が受けられないわけで、
以前から問題視されていたのです。

サラリーマンだけが得をし、
私たち経営者やフリーランスが
重い税負担に苦しむのは、
どう考えても不公平ですよ。

これまで重税に散苦しめられた
人間の1人として、
今回の提言は胸のすく思いです。

とはいえ、国民の大多数は
サラリーマンなわけで、
そこの税負担を重くするのは、
果たしてどうよ?という思いも、
同時に湧いて来ます。

相次ぐインフレで、モノの値段が
上がっているにもかかわらず、
サラリーマンの給与水準は
まだ追いついていないわけで、
そこにメスを入れてしまったら、

日本はどうなってしまうのか?

そんな気持ちです。

もう、ここまでやるのであれば、

思い切ったインフレ誘導で、
サラリーマンの所得を倍増させる!

ぐらいの、踏み込んだ政策を
やったほうが良いと思います。

何事も中途半端だから…
日和見でやろうとするから…

上手く行かないのであって、
国のトップが強力な舵取りで、
目標に突き進むぐらいの方が、
結果的に上手く行くのでは
ないでしょうか。

もちろん、
理想論はあくまで理想であり、
国のこれまでのスタンスを考えると、
そう簡単に課題が解決するとは、
思えませんけどね…。

融資の頭打ちをどうする?

さて、本題です。

先日、セミナーの参加者さまから、
このようなコメントを頂きました。

******

東京近辺のファミリー区分に
投資してみての感想ですが、
融資に苦労することが多いと
感じています。

サラリーマン向けのアパート投資では、
年収の8倍程度が融資の上限という
銀行が多く、最近では自宅の
住宅ローン残高も評価されるため、
1件しか購入出来ず頭打ちの状態でした。

結局、日本政策金融公庫の融資を使い、
2件ほど追加購入出来たのですが、
自己資金の拠出額が多く、
現金がカツカツの状態です。

今後、ファミリー区分における
投資規模を拡大する上で、
融資が比較的出やすい金融機関があれば、
情報などもらえると嬉しいです。

******

とのこと。

今回はそんな融資の頭打ちについて、
少し解説してみたいと思います。

担保余力はどのくらい?

融資の頭打ちにおいて、
まず始めに確認しておきたいことは、

投資家自身の担保余力

分かりやすく言えば、新たな
融資が受けられるマージンです。

・保有する現金
・年収などの属性

はもちろんのこと、
保有している区分物件の

・残債の額
・資産評価額

といった部分についても、
把握しておく必要があります。

また、担保余力はそのタイミングで、
結構変わったりするものです。

例えば、

5年ほど前に5千万円の物件を、
4千万円の融資を受けて購入した

ような場合、

・現在は残債が4千万円になっている
・値上がりで評価額が7千万円になった

つまり5年間で、差し引き3千万円の
担保余力が発生したことになります。

加えて、住宅ローンの残債を
返済で着実に減らせていれば、
さらに多くの担保余力が
生まれているはずです。

パッケージローンの限界

次に、

年収の8倍程度が融資の上限

という縛りについて。

年収の8倍程度が上限という
融資については、
基本的にサラリーマン向けの

・パッケージローン

に当たります。

一般的な呼び方としては、
アパートローンですね。

しかし、このパッケージローンで
物件規模を拡大することは、
基本的に難しいと考えて下さい。

なぜなら、パッケージローンは
年収や資産を大幅に上げない限り、

いつまでも融資が頭打ちになる

可能性が高いからです。

プロパーローンを目指せ!

パッケージローンの頭打ちを
打開するためには、

・資産価値のある物件を安く買う
・ローンの残債を減らす
・高値転売でキャッシュを作る

ことで純資産を増やし、
信用力を高める努力が必要。

それを地道に続けていけば、
銀行からその経営能力を認められ、
パッケージローンではない、

・プロパーローン(事業融資)

に移行することが可能となります。

プロパーローンは基本的に、

・金利が低い
・融資限度額がない
・融資期間に縛りがない

という、オーダーメイド型の融資。

物件そのものの審査はありますが、
比較的自由な融資が受けられますから、
今後の投資規模を加速させるために、
いずれプロパーローンへ移行することを、
当面の目標として下さい。

融資姿勢は大きく変わる

最後に、銀行の融資姿勢について。

銀行が誰に幾ら融資するか?

という融資姿勢は、
金融機関の違いだけでなく
同じ銀行でも支店が違うだけで、
その結果が違って来るものです。

さらに、同じ支店でも時期によって、

・支店長が異動になった
・融資が積極的になった

などのタイミングで、
融資の可否も大きく変わります。

つまり、A銀行B支店の
パッケージローンが
頭打ちになったからといって、

・A銀行のC支店
・D銀行やE信金

または、

・半年後のA銀行B支店

では、その評価が結構な確率で
変わったりすることもあるわけで、

・とにかく数多くの金融機関を回る
・同じ支店でも時期をずらして回る

といった大量行動が、次の融資を
受けるために必須となるのです。

頭打ちを打破するために

融資の頭打ちは、
よほどの資産家でもない限り、
誰もが一度は経験するもの。

まずは、地道に残債を減らし、
担保余力を増やす努力を続けて下さい。

いずれ、その経営能力が認められれば、
金融機関からプロパーローンを
受けることも可能になるはずです。

時間を味方に付けることで、
頭打ちの現状を打破して下さい。

がんばりましょう!

村上

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