村上です。
以前、うちの社員から
世界34ヶ国のうち、
アップルiPhoneの価格は、
日本が平均より20%安い
という話を聞きました。
その国の為替レートや、
販売戦略があるにせよ、
日本のiPhoneが最安値なんて、
驚きしかありません。
そもそも、
これだけ物価が安い先進国は、
世界中探しても日本ぐらいです。
物価が安いということは、
国民の所得水準も低いわけで、
例えば、大卒の初任給が、
年収300万円に届かないなんて話が、
日本では当たり前に起こります。
安月給のサラリーマンが、
まともな部屋にも住めずに、
ワンコインの牛丼で腹を満たす…
結婚や子育てなんて、
今は考えることさえ出来ない…
日本中がそんな状況ですから、
私たち日本人は、もっと危機感を
持った方がいいと思うのです。
日本のモノが安いのであれば、
海外に持ち込んで、
高値でどんどん売ればいいですよ。
世界がみんな、
右肩上がりのインフレを続ける中、
日本だけが取り残されているのですから、
その開きを逆手に取って、
どんどん世界に売って出ればいい
と思うのは、私だけではないはず。
とはいえ、
日本人の働く気概のなさについては、
個人的に失望している面もあります。
「この仕事はやりたくない」
「早く定時で上がりたい」
そんな社員が、
定年まで給料をもらえるような国は、
おそらく日本だけです。
他の先進国で、
そんな働きぶりをしていたら、
契約更新どころか即刻クビですよ。
まぁ、そんな事を嘆きつつ、
平和で豊かな社会に住める恩恵も、
多くの日本人が実感していると思います。
世界の経済発展を必死に追従するのか?
それとも、世界の流れに関係なく、
独自の豊かな国として生き残るのか?
私たちが高齢者になった頃、
大人に成長した今の子どもたちが、
その結果を知る事になるのでしょう。
不動産業界で生きるということ
さて、本題です。
不動産業界はともすれば、
客を欺くような悪徳業者や、
営業マンをこき使うブラック労働など、
決して良くないイメージ
で、語られることが多いです。
まぁ、それはある意味、
本当の部分も多いのですが、
だからと言って私自身は、
この業界はもうダメだ!
いい加減改革しなければ!
と言う気はありません。
なぜなら、不動産業界は
「より多くのカネを稼ぐ」
という、明快な目標の元に、
全てのパワーが向かっているから。
カネこそ全て!
儲かればOK!
一見、拝金主義とも思える
メッセージですが、私はそこに
やりがいと魅力を見出しているんですね。
今回はそんな、
不動産業界で働くことの意義について、
この業界を知らない学生の人たちにも、
ぜひ読んでもらいたいと思います。
大人って立派じゃない
まず始めに、この業界に入った
多くの人が気づくことの1つに、
不動産業界のブラック度より、
一般人のブラック度のほうが、
はるかに上だという事実があります。
特に、エンドのお客さんと
直接向き合う仕事をしている、
・賃貸や売買仲介の営業マン
・管理会社の担当者
であれば、
そのことが如実に実感出来るはず。
例えば、学生だった頃は
社会人はみんな立派で、
正しい振る舞いをする大人
といったイメージで、
世の中を見ていたりするのですが、
いざ実際に客として接していると、
・当たり前のように滞納を繰り返す
・理不尽なクレームを付けて来る
そんな人間が、
意外にも多いことに気付くのです。
さらにその人たちは、
いかにもヤバめな風貌などではなく、
大手企業で役員をやるような、
社会的な地位を確立した中高齢者
だったりするのですから、
おそらく新卒で入った若者などは、
「人間ってこんなに悪いんだ…」
「大人ってこんなものなのか…」
などと、
大きなショックを受けると思います。
もちろん、私が新卒で入った時も、
そのことで傷付いた記憶がありますね。
不動産が関わる光と闇
さらに、不動産というものは、
人生を如実に物語る存在でもあります。
・結婚して新居に引っ越した
・子どもが出来てマイホームを買った
そんな幸せな瞬間があると思えば、
・ローンが払えず破産した
・離婚で裁判沙汰になった
・相続が骨肉の争いに発展
・殺人事件や不審死が起きた
といった暗黒面に至るまで、
全ての人生に不動産が関与します。
不動産の売買や賃貸を通して、
そういった経験が積み重なると、
「人生なんてこんなものか…」
今まで持っていた「性善説」を捨て、
「性悪説」の目線でしか、
物事を見なくなってしまうのです。
無垢なメンタルを持つ若者であれば、
その辺で業界から足を洗う人もいるはず。
カネこそが真実?
しかし、この不動産業界では、
そんな「性悪説」の日々に対し、
大きなモチベーションが現れます。
それは、冒頭でも述べた
「より多くのカネを稼ぐこと」
なんですね。
特に、営業職の人間は、
ちょっと頑張っただけで、
数千万〜数億円の利益を叩き出す
瞬間を目にしますし、
自分の報酬にも反映しますから、
頑張れば大きなカネが稼げる!
というアドレナリンが、
やる気を奮い立たせるのです。
カネこそが真実とばかり、
稼ぐことに奔走した結果、
・営業成績は右肩上がり
・報酬もどんどんアップ
・社内でも一目置かれる
そんな存在になれれば、
業界で働くモチベーションも、
どんどん加速して行くという訳です。
生き抜く力を鍛える
まぁ、そんな経験を積み重ねた結果、
この業界の人たちは概ね、
・基本的に他人を信用しない
・ビジネスライクに接する
・稼ぐことにフォーカスする
という、ある意味
ドライな人間に成長して行きます。
でも、それがかえって、
厳しい社会を生き抜く上で、
大きなプラスにもなり得るんですね。
例えば、
・会話から相手の心を掴む
・嘘や偽りを即座に見抜く
・リスクを未然に回避する
・カネが持つ力や闇を知る
これらは、人生において
起こり得る多くのトラブルから、
身を守ることにつながります。
その上、
大きなカネが稼げるのですから、
業界にうまくハマる人間であれば、
やり甲斐は無限にあると言っていいはず。
ただし、人間性がスレてしまうことは、
ある意味避けることが出来ません。
「あいつ、カネの話ばかりしてたな」
「あの業界に居ると人が変わるんだよ」
などと、学生時代の友人に
揶揄されるかも知れませんから、
そこはある程度、
我慢するしかないですね(笑)
がんばりましょう!
村上