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交渉事はさじ加減が大事?

村上です。

急激な少子高齢化によって、
全国レベルで空き家問題が
深刻化しています。

街に空き家が増えれば、

・倒壊の危険性
・防災面での障害
・治安の悪化など

良いことは1つもないわけで、
対応が待ったなしであることは、
みなさんも良くご存知のはず。

そんな中、京都市が全国に先駆けて、
空き家や別荘の物件を対象に、

「空き家税」を導入する

というニュースが、
業界内でも話題となっています。

ただ、このような税制度の導入は、
個人的にあまり好きではありません。

税金で罰するという考え方自体に、
どうも違和感が拭えないのです。

そもそも京都市はこれまで、

・観光客に宿泊税を課す
・民泊事業者を制限する

といった、
厳しいルールを課して来ました。

そこに加えて、
今回の空き家税導入ですから、

「京都はどんだけ保守的なのよ」

と、言いたくもなるのです。

もちろん、
京都の美しい景観を維持したり、
新たなビジネスの乱立を防ぐなど、
制限の導入については、
それなりの意義もあると思います。

でも、空き家を保有しているだけで、
税金が課せられるなんて話は、
随分と理不尽じゃないでしょうか?

自分が欲しくて買った物件に、
罰金のような税負担が課せられ、

「早く手放した方がいいよ」

なんて話を、暗に勧めて来るのです。

所有権という確固な権利があるのに、
それを簡単に手放せと言えるのか?
どう考えても無茶ですよ。

課税による物件供給量の増加で、
我々不動産投資家が潤ったとしても、
街の将来にまで責任は持てません。

少子高齢化の問題でも、
京都市はまだマシなほうで、
全国の地方少子化は待ったなし。

今回の「空き家税」導入が、
京都以外の地方にも波及するかどうか、
今後もその動向をチェックしたいですね。

交渉事はさじ加減が大事?

さて、本題です。

これまでのセミナーなどで、

交渉はさじ加減が大切

ということを、
みなさんにお伝えしてきました。

物件購入はもちろん、
融資から建築工事に至るまで、
あらゆる交渉事において、

相手に一定の利益を与えつつ、
自分有利の展開に持ち込む!

このさじ加減、いわばバランス感覚が、
投資の成功には不可欠だからです。

とはいえ、多くの交渉事は
口で言うほど簡単でないことも事実。

無茶な指値を入れたばかりに、
売主をカンカンに怒らせてしまい、

買えたはずの物件を逃した

なんて話が、
この業界にはゴロゴロしています。

今回はそんな交渉事について、
そのさじ加減やセンスを、
私なりに解説してみたいと思います。

工事業者との交渉が決裂

以前、こんなご相談を
いただいたことがあります。

*****

先日、建物の修繕において、
工事業者との打ち合わせを
していたのですが…

人件費や資材が高騰している中、
思っていたよりも工事費が高く、
何度か交渉を重ねたものの、
折り合わずに決裂してしまいました。

最終的に、別の工事業者へ
発注することになりましたが、
今後の不動産投資においては、
幾つもの交渉があると思いますので、
アドバイスいただけると幸いです。

*****

とのこと。

投資家であれば誰だって、
儲けを最大化させるために、
自分有利の交渉をしたいですし、
その結果にもこだわりたいです。

しかし、それは交渉先の相手だって
同じことを考えているもの。

どちらか一方が、
自分の利益だけを考えて、
相手の利益を軽んじている限り、
交渉の多くはまとまらないのです。

交渉のパワーバランス

例えば、元請と下請けのように
圧倒的なパワーバランスがあって、
提示された条件を飲まざるを得ない…

そこに交渉の余地はありません。

元請から仕事が貰えないと、

会社の資金繰りがままならない!
社員の給料も支払えない!

という状況であれば、

たとえ安く叩かれようと…
納期の条件が厳しくても…

平身低頭で、元請から
仕事をもらう必要があるでしょう。

それと同じレベルではありませんが、
個人の不動産投資家、
特に投資を始めたばかりの頃は、

・不動産業者
・金融機関
・工事業者

いずれの交渉においても、
優位なポジションを得ることが、
なかなか難しいことは事実です。

資金力や物件規模など、
まだ信用に乏しい状況で、

・未公開の物件情報を一番にくれる
・有利な条件の融資を出してくれる
・修繕工事を格安で請けてくれる

そんな、私たち投資家に有利な
交渉が出来るのか?と言うと、
多くの人はそうじゃないですよね?

落とし所を探る

しかし、だからと言って、
相手が提示して来た条件を、
そのまま呑んでしまえば、
不動産投資の成功は望めません。

儲からない物件を、
言われるがまま購入したり、
高い見積もりの工事を、
良く精査しないで発注すれば、
損をするのは他でもない、
投資家自身だからです。

そういう意味で個人投資家は、
あらゆる取引において、

相手の利益をある程度確保しつつ
お互いの条件をすりあわせるという、

交渉の落とし所を探る

さじ加減が重要になります。

先ほどのご相談者さんの場合、
交渉が決裂したということは、

相手を怒らせてしまった

可能性もあるわけで、
さじ加減を誤ってしまえば、
今後も同様の決裂が
起こるかも知れません。

より良い交渉を目指して

フリマアプリの値引きから、
国際問題の解決に至るまで、
世の中のあらゆる契約は、
交渉の元に成り立っています。

「こんな相手とは決裂しても構わない」

というのであれば別ですが、
本当にその交渉をまとめたいなら、

・相手のことを良く知る
・関係者に根回しをする
・自分の希望を整理する

といった事前準備を行なった上で、

・交渉の主導権を常に握りながら
・相手に一定の利益を与えつつ
・こちらの利益を最大化する

より良い交渉を模索して下さい。

難しい交渉を数多くこなせば、
次第とさじ加減も掴めて来ますし、
落とし所も早い段階で、
見えて来るようになるはずですよ。

がんばりましょう!

村上

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