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家賃の価格転嫁は可能?

村上です。

みなさんもご存知のとおり、
モノや文化の流行り廃りは、
いつの時代においても存在します。

例えば昨今では、

・タピオカドリンク
・ユニークな店名の高級食パン

が、大きなブームとなったものの、
コロナ禍が落ち着いた現在では、
どちらも下火になっていますし、
最近では

・唐揚げブーム

なるものも出て来ていますが、
飽きっぽい日本人の気質を考えると、
これも長くは続かないでしょう。

一方、不動産投資においても
その時代時代において、
流行り廃りというものが存在します。

昭和から平成のバブル期には、

・3点ユニットバス
・高い天井+ロフト

といった部屋が流行りましたが、
現在では逆に使いにくいと
不人気になっています。

朝シャンで持てはやされた、
シャンプードレッサー
などもそうですね。

狭い洗面台でシャワーを使い、
周囲を水滴だらけにするなら、

浴室で髪を洗ったほうが良い

わけで、実際にシャンドレで
髪を洗う入居者はどれだけ
いるのか分かりません。

まぁ、そんな
不動産投資の流行り廃りにおいて、
確実に定着しているものもあります。

例えば、入居者の安心安全を守る

・モニターホン
・オートロック
・監視カメラ

などのセキュリティーは、
昔に比べて機能が格段に進化した上、
低コスト化も進みました。

インターネットも同様です。

昔は、電話のダイヤル回線を使い
パソコンでネットを見ていたのが、
現在では、

高速な携帯電波網や光回線から、
無線LANルーターを介して、
入居者に無料Wi-Fiを提供する

ことが当たり前となりました。

結局、生活に不可欠なものは、

流行り廃りに関係なく、
きちんと定着する

わけで、私たち投資家は

表面的な流行に囚われない
本当に必要な設備とは何か?

を、もっと真剣に
検討する必要があると思います。

家賃の価格転嫁は可能?

さて、本題です。

以下のような
コメントをいただきました。

******

物価や人件費高騰の状況で、
家賃に価格転嫁出来るのは、
最後のほうかと考えています。
とはいえ…

家賃が上げられないのに、
修繕等のコストは上がり続ける。

そのため、以前よりも
身入りを厚くすることが出来ず、
運営に苦慮する日々が続いています。

売却出口において
結果オーライならいいのですが、
他の投資家さんはどのように
現状を捉えているでしょうか?

******

とのこと。

インフレ時に不動産は強い

と言われているものの、
世間のインフレに不動産市場が
追いつくまでの間は、
辛い日々が続くことと思います。

とはいえ、世の中の
インフレ率には及ばないものの、

東京都心などのエリアでは、
家賃が上がり続けている

こともまた事実。

今回はそんな
家賃の価格転嫁について、
少し解説してみたいと思います。

都心の相場は上がっている

まず始めに、
東京都心の家賃相場について、
触れておきたいと思います。

ここ10年ほどの間に、
東京都心の家賃は概ね、
上昇を続けて来ました。

過当競争となっている、
狭小ワンルームの家賃でさえ、
2020年に新型コロナの
感染が拡大するまでは、
じりじりと上がっていたのです。

もちろん、その間に
物件価格の高騰を始め、
さまざまな建築資材の値上げや
人手不足による人件費の上昇など、

モノやヒトのインフレ

が進み、物件の実質利回りは
大きく圧迫されて来ました。

その結果、

インフレの上昇率に、
家賃アップが追いつかない

という悩みを、多くの
オーナーが抱えているのです。

物件によって明暗が分かれる

ただし、広めの1LDKや
ファミリー物件になると、
その状況は大きく異なります。

そもそも、東京都内における
1LDK以上の賃貸物件は
物件の供給数が限られている
にもかかわらず、

入居を希望する客は多い

そんな需要過多の状況において、
家賃相場は大幅に上昇しています。

一方、サラリーマンが
寝に帰るだけの部屋として、
一定の需要があった
狭小のワンルーム物件は、

コロナ禍が落ち着いた現在も、
軒並み苦戦を強いられる

状況が続いています。

つまり、同じ東京都心であっても、

狭小物件と広めの物件で、
大きく明暗が分かれている

というセグメントの差が
発生しているわけです。

高過ぎて買えない

しかし、安定した賃貸需要と、
家賃アップが望める広めの物件も、
決して安泰とは言い切れません。

なぜなら、
供給数がそもそも少ない
東京都心のファミリー物件は、

価格が大幅に高騰して、
誰も買えなくなっている

からです。

その結果、多くの投資家が
都心の物件購入を諦め、
埼玉や千葉方面に
投資対象エリアを広げた結果、

価格高騰が郊外にも波及する

事態となっています。

では、そんな状況の中

土地から新築のような投資が、
果たして成り立つのか?

これから探ってみましょう。

バランスの良い間取りとは?

土地値が高騰している
首都圏の不動産市場において、
土地から新築を目指すのであれば、

高めの家賃が得られて、
部屋数を多く取れる物件

を企画することが重要です。

以前に比べて利回りは厳しいですが、
高めの家賃設定が可能となるよう、
グレードの高い設備や内装を施すなど、
プレミアを付加した物件を企画すれば、
それなりの利回りが得られるはず。

そういう意味で、
これから新築を目指すのであれば、

2人が普通に住める1LDK

あたりが、
落とし所になると思います。

ワンルームでは家賃相場が安く、
プレミアを付けても家賃に
反映することが出来ませんし、
広いファミリー物件では、
入れられる戸数が限られるため、
効率の良い投資が実現しません。

その辺のバランスを考慮した結果、
1LDKが丁度良いというわけです。

価格転嫁が成功のカギ

物件価格や建築資材の高騰、
人手不足による人件費の上昇は、
不動産投資家にとって、
大きな逆風であることは
間違いありません。

以前は十分な儲けが出ていたのに、
現在はまともな利回りが出せない…

そんな状況を打破するために、

相場より高い賃料で満室を維持する

という投資戦略が、今後より一層
重要度を増すことになるでしょう。

インフレを耐え忍ぶのではなく、
家賃に価格転嫁出来る物件を
企画することが成功のカギです。

ハードルは確かに高いですが、
やりがいは十分にあると思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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