BLOG

ブログ

地方のボロ戸建投資はどうよ?

村上です。

ここ数年の投資ブームによって、
既存のメディアや書籍はもちろん、
YouTubeやSNSなどでも、
盛んに不動産投資のノウハウが、
取り上げられるようになりました。

それらの中には、
すごい成功事例ばかりを全面に出す、
昔のメガ大家みたいな人たちも、
結構いたりします。

「家賃年収**億円を達成!」
「月々のキャッシュフローが*千万円」
「物件規模は**棟***戸!」

実際、そのような
派手なフレーズに踊らされ、

「これが本当に実現出来るんだ!」

などと憧れる、
ビギナー投資家が少なくありません。

しかし、それらの
成功事例ばかりを取り上げる
不動産投資家たちのノウハウは、

机上の空論ばかり

であることが多く、
再現性はほぼないと思います。

「こういう物件を買え」とか…
「こういうのはダメだ」とか…

そんなノウハウに再現性があったら、
同じ事を延々繰り返すだけで、
あっという間に

世界中のお金を集める

ことも容易いはずですが、
実際はそうじゃないですよね?

いつの時代においても、そのような
成功エピソードを誇示する人たちは、
成功そのもので儲けているというより、

成功をエサに客と金を集める

ことの方が、実は重要だったりします。

無料のセミナーで客を集め、
高額の投資塾に誘導したり
割高な物件をあっせんして、
裏で業者からバックマージンを
もらうような自称コンサルが、
過去の不動産投資ブームでも、
たくさんいましたよね?

どれだけ時代が変わっても
同じようなことをする人間は
必ずいるものですし、
それに釣られて大金を投じてしまう、
初心者も無くなりはしません。

そもそも不動産投資は、
誰でも儲かるものではないですし、
SNSでアピールするような
一撃の大儲けもそうそうないですよ。

憧れる気持ちも分かりますが、
初心者はもっと冷静になって、
投資と向き合ってもらいたいです。

地方のボロ戸建投資はどうよ?

さて、本題です。

地方の築古戸建を、
DIYで再生して賃貸に出す、

ボロ戸建投資

に、チャレンジする投資家が、
近年増えています。

ボロボロの戸建を100万円程度で買い、
大工や内装リフォームをDIYで行う

という、
これまでの不動産投資とは異なる、
独自のアプローチなのですが、

・少額で始められる
・融資に縛られない
・高い利回りが狙える

というメリットから、
人気が高まっているようです。

しかし、これまで20年間、
不動産業界に身を置いていた
いち業界人としては、
ボロ戸建投資に対して、

「投資としてどうなの?」
「やっちゃマズイでしょ」

という心配もあるんですね。

今回はそんな、
地方のボロ戸建投資について、
少し書いてみたいと思います。

都市部は資産性重視

まず始めに、
一般的な不動産投資と、
地方のボロ戸建投資の、
大きな違いを見て行きましょう。

都市部の一般的な不動産投資は、

・土地や建物の資産価値

を重視し、物件を買った時点で
含み益が出る物件を狙います。

特に、築年数が増えるにつれ
資産価値の下がる建物より、
土地の資産性を重視しています。

買った値段より高く売れることが
ほぼ確実だと分かれば、

・長く貸しても良し
・いつ売っても良し

という、最強の物件に
仕上げることが可能ですし、
資産性の高い物件を買えば、
次の融資も出やすくなります。

そういう資産性の高い物件を
少しずつ増やしながら、

いつでも融資を引ける
資産超過の財務状態を構築する

ことが、都市部の
一般的な不動産投資において、
大きな目標となるはずです。

地方は収益性オンリー?

一方、地方のボロ戸建は
どうでしょうか?

地方はそもそも土地値が
ゼロに等しい状態ですから、
物件を購入したところで、

資産どころか負債を抱える

ケースが殆どです。

さらに建物自体も、
耐用年数を遥かに超えた
築30年や40年以上の
ボロボロですから、
銀行の融資はまず望めません。

そうなると、
物件の資産性云々ではなく、

超高利回りで物件を賃貸し、
数年レベルで投資額を回収する

という、収益性オンリーの
投資スタイルが求められます。

そもそも融資が付かないので、
物件が格安で買えますし、
空き家が大きな問題になる地方では、
物件供給もある意味無尽蔵ですから、
近年脚光を浴びていることも、
頷ける話だと思います。

DIYリフォームの問題点

しかし、私の個人的な思いとして、
地方のボロ戸建投資が本当に、
投資として成立するのか?と、
疑問に思う点も少なくありません。

特にそう感じるのが、
投資家によるDIYリフォームです。

そもそも「投資」とは、

お金が次のお金を生む仕組み

を構築することであって、
投資家自身の労働によって、
成立するものではありません。

労働がお金を生む源泉であれば、
「投資」ではなく「事業」です。

その上、DIYリフォームに
多くの時間とエネルギーを費やし、

月数万円の家賃収入を得る

というのは、どう考えても
非効率だと言わざるを得ません。

であれば、
中古の木造アパートを買って、
建築業者の一括で発注し、

月数十万円の家賃収入を得る

方が、遥かに効率の良い
投資ではないでしょうか?

外注した方が良かった?

さらに、素人のDIYは
知識や経験の浅いレベルで行うと、

・とにかく時間が掛かる
・失敗してやり直しになる
・見た目の仕上がりが悪い
・耐久性がなく劣化が早い

という悪循環に陥り、
職人に頼んだ方が良かった
なんてケースが多々あります。

また、電気配線や水道管の接続など、
資格がなければ出来ない工事を、
素人がDIYでやってしまうと、

漏水や漏電、最悪の場合は火災

といった、大きな事故に
つながる可能性もありますから、
セミプロレベルのDIYでもない限り、
外注した方がずっと良いでしょう。

とはいえ、投資家個人が
DIYを楽しみながらやる分には、
とやかくいう必要もないですし、
2~3棟レベルの物件規模で
構わないのであれば、
趣味レベルでやってみるのも、
十分に有りだと思います。

ただし、物件を賃貸する以上、
入居者の安心安全を担保する
責任が付いて回ることは、
DIYリフォームでも同じこと。

その点は十分に注意して下さい。

がんばりましょう!

村上

PICK UP

ARCHIVE

TOP