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指値交渉は慎重に

村上です。

先日、以下のような
コメントを頂きました。

******

現在、木造アパートを
3棟ほど所有しています。

今年、高齢入居者の方が2件、
自殺が1件と立て続けに発生し、
その後の対応と空室期間の影響で、
思うような収益が出ませんでした。

2件の高齢者は自然死扱いですが、
ここまで立て続けとなると、

お祓いに行った方が良いのか?

とも考えています。

******

とのこと。

1年で入居者の死が
立て続けに3件となると、
相当深刻な状況だったはず。

とはいえ、入居者の死は
起こるところには起こるものです。

例えば、
当社で管理している物件で
すごく優秀なオーナーさんが
いらっしゃるのですが、

3年間で3件の死亡があった

ため、特殊清掃や客付などで
かなり苦労されていました。

私の知る限り、年平均で
1件以上はかなりの高確率だと
考えていましたが、今回の
ご相談者さんのように

1年間で3件の死亡

というのは、
保有物件の規模にもよりますが、
宝くじに当たるより
低い確率ではないでしょうか。

今後、同様の確率で
入居者の死が発生するとは
考えにくいですが、
気分的なものもあるでしょうから、

思い切ってお祓いに行く

ことも、良いのではと思います。

ちなみに、不動産業界では昔から
験担ぎ(げんかつぎ)として
お祓いに行く人間が多いです。

私自身も何度か、お付き合いで
お祓いに行ったことがあります。

もちろん、私の性格的に
ご利益があったかどうかは、
全く気に留めていませんが(笑)

身が清められた気持ちになるので、
悪いものではないですね。

これからの超高齢化社会に伴い、
入居者の平均年齢は今後も、
上昇することが避けられません。

我々オーナーは、
今後さらに増えると思われる
入居者の死に、正面から向き合う、
強いマインドが求められるでしょう。

指値交渉は慎重に

さて、本題です。

物件購入において、
指値を入れて安く買うことは、
必要不可欠なプロセスです。

とはいえ、指値を通すことは
容易なものじゃありません。

これまでのメルマガでも、
たびたび解説して来ましたが、

下手な指値は
交渉の決裂につながる

わけで、より慎重な
行動が求められるからです。

実際、私のところにも

「指値がなかなか通りません」
「どうすれば指値が通りますか」

といった質問を、
多くの投資家からもらっています。

今回はそんな指値交渉について、
改めて解説してみたいと思います。

指値もピンからキリまで

まず始めに、
ひとくくりに指値と言っても、

根拠に基づいた指値から、
安易なスケベ心の指値まで

本当にピンキリです。

もちろん、
エリアの相場を分かっていて、
その相場より価格が高ければ
相場並みの指値を入れたり、
物件にネガティブな部分があれば
それを理由に指値を入れるなど、

確固たる根拠を持ち、
適正な指値を入れる

というのであれば、
どんどんやって構いません。

しかし、多くの不動産投資家は、

このぐらい下がればいいな!
ダメ元だけど通ればラッキー!

こんな具合で、安易な
指値を入れるケースが
非常に多いんですね。

とりあえずはNG!

もちろん、
根拠に基づかない指値でも
ラッキーパンチが当たる
可能性はゼロではありません。

でも、無茶な指値を通すより、
通らずに玉砕してしまう方が、
はるかに確率が高いですし、
そのダメージも甚大です。

指値を入れなくても、
きちんと儲かる物件だったのに、

下手な指値を入れたせいで
売主を怒らせてしまった…

あるいは、元付の仲介に
握りつぶされてしまった…

こんな有様じゃ、
投資はおぼつきませんよね?

物件を買えるかどうかも
分からないような初見の客が、
安易な気持ちで

「とりあえずどのくらい下がりますか?」

みたいな問い合わせを入れても、
元付仲介の心情としては、

んなもん下がんねーよ!
面倒くさい客だなぁ…

程度に受け取られてしまい、
適当にあしらわれてしまうのが
オチなのです。

アプローチは慎重に

そういう意味で私たち投資家は、
入れる指値の額はもちろんのこと、

指値を入れるアプローチ

についても、より慎重さが
求められることになります。

前述のように、
どのくらい下がりますか?
ではなく、

とても良い物件ですので、
近隣の相場的に見て
〇〇ではいかがでしょうか?

銀行の融資額が〇〇なので、
それ以下だったら買えます!

ぐらいの根拠は最低限、
示しておきたいところです。

業者や売主だって人の子。

見ず知らずの人間から
見下すような扱いを受けたら、
誰だっていい気はしませんよ。

相手に失礼のないよう、
根拠に基づいたアプローチで、
誠実かつ慎重に
指値交渉するテクニックを
身に付けるようにして下さい。

ジャブとパンチは使いよう

どんな交渉事でもそうですが、

・相手の様子を常に伺いつつ
・隙を見つけて確かなジャブを打ち
・自分有利の戦いに持って行く

ことは、話をまとめるために
必須のテクニックです。

安易に相手の懐へ入って、
返り討ちを食らうような交渉は避け、
着実に間合いを詰めてください。

もちろん、そのためには
客付の仲介と連携しながら、

・エリアの相場を調査する
・売主の事情を探っておく

など、さまざまな段取りを
踏んでおくことが大切です。

また、物件価格が相場並みかつ、
収支のシミュレーションから
きちんと儲かると判断出来るなら、

指値を入れず満額で買う

という決断力も必要です。

指値を入れようか…
満額でも買おうか…

などと迷っていたら、
ライバルに良い物件を
かっさわれることだって
大いにあり得ます。

指値を入れるなら、
確固たる根拠に基づいて
慎重に交渉を進める。

時には満額で買うぐらいの
決断力を養っておく。

そのぐらいのスタンスで、
繰り出すジャブとパンチを
上手く使い分けて下さい。

がんばりましょう!

村上

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