村上です。
コスパやタイパなど、
世の中にはさまざまな
略語があります
コスは「コスト」
タイは「タイム」
の略で、
パは「パフォーマンス」
要は、費用や時間の対効果が
どれだけ優れているかを
評価する時に使う言葉ですね。
私自身はこのような、
何でもかんでも略したがる
日本人の風潮は
はっきり言って苦手ですが、
ある意味、現れては消える
流行みたいなものですから、
致し方ないのかも知れません。
ちなみに最近は、
「スペパ」
なる略語もあるとか。
スペース・パフォーマンス
の略ということで、
空間対効果の良さを評価する
ために用いられるようです。
例えば、
狭い部屋を上手く使うために、
・不要な家具や物を処分する
・収納スペースを効率化する
・携帯性や収納性に優れた物を選ぶ
このような取り組みで、
スッキリとした自宅環境を目指す
ことが、スペパが優れていると
評価されるみたいです。
でも、当たり前の話ですが、
スペース効率を重視するって、
誰でもやってますよね?
私自身も学生の頃は、
少しでも広い部屋を探すため、
多くの不動産屋を巡りましたし、
賃貸で借りた後でも
押入れの天井部分を外して
天井裏に物を覆いたり
ドライバーを持ちながら、
部屋のあちこちをいじったり
と、色んな工夫をしていました。
これも現代の感覚で言えば、
立派なスペパだと思います。
ちなみに、この略語を使うのは、
いわゆる「Z世代」と呼ばれる
1990年代半ばから
2010年代序盤に生まれた
若者たちで、これらの世代は
家賃が多少高くても、
広さを重視して部屋を選ぶ
傾向が強いとのこと。
建築コストや土地値の上昇に伴い、
供給される賃貸物件の多くが、
占有面積を狭くして
収益性を高める設計
を採用しており、スペースに
ゆとりのない物件が増えています。
これからを担うZ世代が、
そのようなキツキツの部屋を
より快適に過ごそうと、
スペパの良さを追求する
というのは、ある意味
当然の流れとも言えそうです。
修繕履歴は高値売却に必須?
さて、本題です。
ご質問をいただきました。
******
先日、10年近く住まわれた
長期入居の方が退去しました。
当時の家賃相場は、現在より
1~2万円安かったことから、
今回は1万5千円アップで募集し、
約1ヶ月で入居が決まりました。
将来の売却出口を見据え、
これから退去者が出る度に、
家賃の見直しをする予定ですが、
それ以外に、
高値売却のために
これだけはやっておけ!
という事は有るでしょうか?
******
とのこと。
10年前の家賃相場から
1〜2万円アップしている
ということは、かなり
好立地の物件だとは思いますが、
将来の高値売却に向けて
重要なポイントと言えば、
修繕履歴をまとめておく
ことではないでしょうか。
そんなわけで今回は、
修繕履歴の重要性について、
解説してみたいと思います。
より早く!より高く!
物件の修繕履歴を
しっかり記録しておく。
これは、
みなさんが想像する以上に
重要なポイントだと思います。
例えば、前の所有者さんから
譲り受けた修繕履歴はもちろん、
購入後にどんな修繕をしたか?
これを、表計算ソフトなどで
一覧にしておくだけでなく、
見積書などの証拠書類も
きちんと整理しておけば、
将来の売却時において、
絶大な効果があるんですね。
「お、この人はしっかりしてるな」
「きちんとメンテナンスしてるから、
大きな瑕疵もないだろうな」
といった感じで、
購入を検討している買主が、
良い印象を持ってくれますから、
・より早く売れる
・より高く売れる
ことにつながるのです。
だらしない人と思われる?
それとは逆に、
修繕履歴を付けなかったり、
修繕関係の証拠書類が
ゴチャゴチャだったとしたら、
どうでしょうか?
購入を検討している買主から、
修繕履歴の有無を確認されて、
「用意してませんね…」
「これから確認します」
などと言おうものなら、
(この人放っておいたんだな)
(何だかだらしない人だな…)
と思われてしまいますよ。
それだけでなく、
隠れた瑕疵があるかも知れない
と思われた挙句、
(この物件はやめておこうか)
(購入するとしたら、
大きく指値を入れないと…)
などと、相手に付け入る隙を
与えてしまうんですね。
日頃からアップデート!
そんなわけで、
私たちオーナーは常日頃から、
・修繕履歴
・レントロール
・賃貸契約書
などの書類を整理し、
データ化しておく
必要があるのです。
特に、修繕履歴は必須です。
小さな修繕や消防点検、
受水槽の清掃に至るまで、
とにかく
データ化することが重要
いつでも相手に
見せることが出来るよう、
日頃からアップデートして
おきましょう。
特に、物件の売却時は
仲介業者から
「〇〇と**を出して下さい」
といった依頼が多くなるので、
仲介を依頼する前段階で
データや資料が揃っているか?
あらかじめ、
確認しておきたいものです。
管理会社任せにしない
私のこれまでの経験上、
修繕履歴をきちんと付けている
オーナーさんは少ないです。
大体のケースは、
物件売却の段階になって
過去の書類を
ガサガサと調べ直す
または、先ほど述べたような
そもそも用意しない
という人が多い印象ですね。
もちろん、
管理会社がしっかりしていれば、
その辺の準備はやってくれますが、
ダメな管理会社の場合は、
諦めざるを得ません。
1円でも高く売りたいのに、
管理会社がダメなせいで
安売りせざるを得ない
なんて、納得出来ないですよね?
その辺は、
管理会社の力量を見ながら、
必要に応じて
オーナー自らが
修繕履歴をまとめる
ぐらいの心構えが、
必要になると思います。
高値売却を目指して
高めの家賃で満室を維持し、
利回り基準で高値売却を目指す
ことは確かに重要です。
しかし、資料やデータを
きちんと揃えておくという
一見地味とも思える準備も、
高値売却には欠かせない
重要なファクターの1つ。
管理会社に丸投げではなく、
オーナー自らが自分の意思で、
きちんとデータ化して下さい。
面倒かも知れませんが、
その甲斐はあると思いますよ。
がんばりましょう!
村上