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シミュレーションは肯定派です

村上です。

何年も勉強会を続けていますが、
興味深いことに、
参加される方のタイプは
その年によって異なります。

カボチャの馬車の事件や
スルガ銀行の不正融資が発覚した
数年前は、

儲からない物件を買ってしまった方が
「どうにかしてください」と何人も
かけこみ寺のように入会してきました。

その頃は高値掴みをした人が
残債を減らし物件を売却できるようになるまで
プラスで持ち続けるための方法等を、
私もよく話していました。

例えば地方での入居付けの方法や
コストカットについての
情報を求められることが多かったです。

一方、最近の勉強会の参加者は、
ある程度の資金を持っている方が多く、
仕事も順調という方がほとんどです。

事前にしっかりと
勉強されていて、
地銀や信金にどんどん足を運ぶなど、
行動力にも長けている方が多くいます。

私から見ても、
「この人は何をやっても大丈夫だろう」
と思う人たちが、お金を払って
勉強会に足を運んで、さらに
知識を深めようとしているんですね。

きっと昭和の時代なら、
こういう人たちは会社で出世して、
高い給料をもらい、家を買い、
子供たちを大学まで出すことが
難しくなかったと思います。

しかし、今は違います。

先日、みずほ銀行が週休3日の
勤務体系を取り入れることが
ニュースで話題になりました。

こうやって少しずつ社員たちに
支払う給料を減らし、仕事を減らし、
リストラを進めていくのでしょう。

優秀な人たちほど、
こういうニュースから
時代を敏感に察知し、

「サラリーマンの給料」だけに頼る
ことの危険性を非常に現実的な
リスクとして感じています。

優秀だからこそ、
給料以外の収入を今のうちに
築こうと努力しているんですね。

その中には、最初から
新築一棟物に挑戦される方も多くいます。

新築は建売を買ったって
たいして儲かりませんから、
皆さん、土地から自分で探して
プランニングも行います。

当然、勉強することは山ほどありますし、
資金も時間もエネルギーも必要です。

私は「失敗物件のリカバリー」について
教えるのは嫌いではありません。

しかし、勉強熱心で資金もある人たちが
今より豊かになるためにがんばるのを
応援することにやりがいがあるのも事実です。

勉強会のメンバーたちが、
切磋琢磨して成長しているのを見ると、
こういう場を提供できる喜びを感じます。

新しい方も歓迎です。
興味のある方は是非一度、
ご参加くださいね。

シミュレーションは果たして不要?

さて、本題です。

以前、ツイッターで
ある業者兼投資家の方が、

「投資シミュレーションを
コツコツやっている人は
大体が失敗している。

儲かるか儲からないかは
そこじゃない」

という論調のツイートを発信して、
大きな話題になりました。

確かに、私個人としても
その考えは分からなくもないです。

しかし、実際には
シミュレーションなくして
不動産投資は成り立たない、
とも思っているんですね。

というわけで今回は、
シミュレーションの要不要
について、私なりに
解説してみたいと思います。

安く買って高く売れば

不動産投資で成功するには、

・安く買って
・高く売る

この原理原則を守ることが、
何より重要です。

極論を言うなら、
そのルールが守られる限り、
シミュレーションをしなくてもいい
という理屈も通るでしょう。

実際に、
シミュレーションを一切せずに
大きな資産規模を築き上げた投資家
も、一定数はいると思います。

シミュレーションが大事
なのではなく、
成功することが大事

なのは間違いありませんから、
そこに異論を挟む必要もないでしょう。

投資家次第でピンキリ

また、
シミュレーション1つ取っても、
やり方は人それぞれ違います。

確かなデータに基づいたものから、
曖昧なデータを単に積み上げた
ようなものまで、人によって
その正確度はピンキリなはず。

さらに、不動産の購入には
時間勝負という側面もあります。

ですから、
シミュレーションなどに
大事な時間を割いていたら
買える物件も買えなくなる、

下手なシミュレーションをするなら、
直感で投資したほうが上手く行く、
という考えの方がいても、
不思議ではないと思います。

分からないままエイヤでいいの?

しかし、私自身はあえて、
シミュレーションは絶対に必要
という肯定派です。

・基本的な投資理論 から
・財務三表の読み方 まで

きちんと理解した上で
エイヤっ!と投資するのと、

分からないままエイヤとやるのとでは、
結果に雲泥の差が出るはずです。

私は不動産というものは、
かなりの部分で
リスクとリターンを数値化し
可視化することが出来る
投資であり、

きちんと
シミュレーションすれば、
そんなに難しくない投資
だと思っています。

ですから、
シミュレーションを利用しないのは
もったいないと思っています。

銀行もシミュレーションありき

さらにもう1つ、
重視すべき点があります。

それは
不動産投資と銀行融資は、
基本的にセットだということ。

・物件を買うときに融資を受け
・売却の際も買主が融資を受ける

わけですから、融資なしに
不動産投資は成り立ちません。

でも、よく考えてみて下さい。
銀行が融資を審査する際、

「この投資家はやる気があるな!」
「物件も安いから儲かるだろう!」

などと、直感に頼ったりするでしょうか。
しないですよね?

物件の資産価値をきちんと精査し、
独自にバランスシートを引き直した上で、
この投資家に融資しても大丈夫か?
を、慎重に判断するのです。

つまり、
銀行はシミュレーションを
非常に重視しているわけです。

その銀行に、
投資家が融資のお願いをする際に、
直感よりもシミュレーションが
頼りになるのは明白。

感情論だけで訴えれば、
下りる融資も下りなくなってしまいます。

シミュレーションで鍛えろ!

私たちがやるシミュレーションは、
収支はもちろんのこと、

・保有すべき年数
・売却時の想定
・融資の可否や利率
・個人/法人の選択
・財務三表への影響
・課税額や税率

など、考え得るデータを
全て盛り込みます。

とは言え、私だって
直感的に「安い!!」
と思うことは多々ありますし、

ろくにシミュレーションせずに
大急ぎで物件に買い付けを入れる
ことも、珍しくありません。

でも、そういった直感は、
これまで繰り返し行ってきた
シミュレーションによる賜物
なんですね。

高額のギャンブルをするな!

私たちのようなプロでさえ、
数字を打ってみなければ
判断が出来ないようなケースは、
物件全体の半分ぐらいです。

要は、ギャンブル的に
直感の投資を繰り返していたら、
2度に1度は失敗する可能性がある
わけです。

しかも、不動産投資は
競馬やパチンコのように
失敗してもさほど痛くない
レベルではなく、

数千〜億単位の借金をして
下手を打つと再起不能になる
というもの。

確かなシミュレーションによって、
勝率50%のギャンブルを
立派なビジネスに昇華出来るなら、
やらない手はないと思いますよ。

がんばりましょう!

村上

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